アナーキー小池の反体制日記

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#1209 住民訴訟判決文を読んで(上)

2013年04月12日 | マチの事件簿
3月27日に札幌地裁で判決があった、2億4千万円生活保護費恐喝事件住民訴訟の判決文に、目を通しました。
2億4千万円の請求に対し、1億円の賠償です。
当時の福祉事務所長に8千万円弱、同T福祉課長に2千万円弱です。

当時の市長、副市長、もう一人のS福祉課長に賠償の責は無いとの判決です。

まず、金額です。
判決では、片倉夫婦が通院移送費の不正支給をしていることに対し、疑わなくてはならない時期を、支給開始から8ヶ月を経過した時点としています。
そしてその疑いの時点から調査等に一定に期間を要するとして、その後6ヶ月後には通院移送費の支給を停止することができたとしています。

実際に支給を受けていた期間は1年8ヶ月、金額は2億4千万円です。
そのうち、1年2ヶ月、1億4千万円の支出に重大な瑕疵(かし)・過失は認められないそうです。
残り6ヶ月、1億円についてのみ、賠償責任を負うとしています。

世間の常識を外れています。
1ヶ月に1千万年を超えるタクシー代を請求されたら、直ちに不正を疑わなくてはいけません。
いえ、実際に彼等は、直ちに不正を疑いました。
そして、直ちに担当者から課長に、所長に、副市長に、そして市長にこの不正の疑いは伝わりました。

判決では、支給の不正を疑わなければならないのは8ヵ月後とされていますが、ぼんやりしていたとして余裕をみても1ヶ月です。
そして直ちに調査に入り、その2,3ヵ月後には支給を止めていなければなりません。

直ちに不正を疑ったけど、支給を止める安易な理由(不正)が見つからず、1年8ヶ月、2億4千万円を渡し続けたのです。
不正を確信しながら、誰一人として犯人に立ち向かおうとしなかったことを情けなく思います。
犯人は福祉事務所や秘書室で恫喝(どうかつ)を繰り返したのに、誰も抵抗すらしなかったことを情けなく思います。

長年続いた、ごろつきに抵抗しない体質がなせる業なのでしょう。
なにせ、ごろつきにごろつかれて、そのごろつきを職員に採用したのを、他職員は目の当たりにしているのです。

当事者は犯人を煽(あお)り立ててやれば、脅迫や強要でいくらでも罪に問えます。
誰一人、体を張った行動に出なかったことを情けなく思います。
こんな時、どこでも体を張った行動で、組織は護(まも)られるはずなのに、一切ありませんでした。

この判決、物足りない内容ですが、損害賠償を認めたのは成果です。

次回はなぜ市長等が責に問われなかったのかを検証します。
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