アナーキー小池の反体制日記

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#3927 記し継ぐべきこと ⑫ 滝川市農業開発公社粉飾決算事件(上)

2021年11月13日 | マチの事件簿

今回からは市第3セクターの粉飾決算を行ったとして、市職員に月給1割カット2ヶ月の処分が出た事件です。
平成22(2010)年に発覚しました。
その頃は小学女児いじめ苦自殺事件、2億4千万円生活保護費カツアゲ事件、体育協会不正経理事件など不祥事が年中行事化していました。
その中では扱いが小さく目立たなかった事件ですが、いやらしさは格別なものがありました。
暗黒史編に含めるのが適切だったのかもしれません。

本年発覚したおとなり深川市立病院診療放射線科課長と課長補佐によるタカリ事件に似た臭いを感じる事件です。

3セクの粉飾決算を主導したのは、当局発表のとおり滝川市農業開発公社N平取締役(滝川市職員・課長職)なことは間違いありません。
そのN取締役が作成したという議事録メモが存在し、表に出ています。
そのメモには「(粉飾決算について)末松静夫社長(滝川市副市長)、T常務取締役(市農務関係部長)に報告済み。」と記されているのです。

3セクの役職名と市役職員の役職名が入り混じり煩(わずら)わしいので、以下、末松静夫社長を末松副市長、T常務取締役をT部長、N平取締役(市職員・課長職)をN課長と表記します。

このことを市議会でちょこっと追及された市側調査委は「末松副市長など(関係者)5人はそれぞれメモの内容は事実でないと証言した。メモを作成したN課長は粉飾がバレたときに身を守る証拠になるように作成した と証言した。」と答えたのです。

N課長は「粉飾がばれたときに身を守る証拠に文書をでっち上げた」と、間の抜けたことを言っています。
しかし彼は、その文書を盾(たて)にして上司の関与を主張した、ことは一度もなかったのです。
現にその文書は身を守るどころか、身を滅ぼす作用を及ばせています。(ご当局のご配慮で身を滅ぼすことにはならなかったけど)
「末松副市長・T部長に報告済み」なことが事実である、ことは自明なのに。

公務員が“責任の所在を上司に押し付けるため、文書をでっち上げる”なんて聞いたことがありません。
もし本当なら、N課長はとんでもない悪徳公務員です。
粉飾ですら商法違反の犯罪なのに、上司に責任をおっ被(かぶ)せる工作を行うなんて前代未聞です。
(そういえば厚生労働省で、このようなタチの悪い冤罪事件が起き、若い職員が厳罰を受けました)

末松副市長・T部長に報告済み、と記されている文書は、N課長が自身が作成したものだ、と認めています。
議事録メモもれっきとした公文書ですので、ウソを記したのなら公文書偽造の責も問われます。

結局、市側調査委の「末松副市長など(関係者)5人はそれぞれメモの内容は事実でないと証言した。メモを作成したN課長は粉飾がバレたときに身を守る証拠になるように作成した と証言した。」ことを議会も真に受けたふりをして決着したのですから、行政と調査委と滝川市議会の談合だったのです。

N課長は、一生 粉飾決算犯と、その責任を上司になすりつけようと画策した卑劣な者、としての十字架を背負わねばなりません。
誰も、彼が体制の維持のための人身御供だ と評価などしてくれません。

本当にN課長が「上司に責任を負わせるため議事録メモを捏造(ねつぞう)した」とするなら、それはそれで大きな犯罪です。
地方公務員としてどころか、人としてやってはいけないことをしてしまった、ハレンチ人と言われても仕方がないような愚劣な事件でした。
月給1割2ヶ月減額では到底済ますことができない不祥事でした。

続きます。

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