アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#2198 過労死と超過勤務(1)

2017年01月22日 | ボクの思い・信条・理念
今、過労死と認定された社員を雇っていた企業が槍玉に上がっています。
電通や関電といった一流企業が滅多刺(めったざ)しです。
過労死に追いやった企業の責任を問わなければなりません。
これからはこんな悲惨なことが起きないよう、気を配らなければなりません。

でもそんなことって昔からたくさんあって、たくさんの人が亡くなっていたことをみな知っています。
今まで無策だったことを反省しなければなりません。
今も昔も世界中で起こっていることなんでしょう。

昔から日本人の仕事に対する意識って面白いものがありました。
敗戦から昭和の終わりにかけての日本人の働き方、働くことに関する考え方には特異なものがあったのです。
そこのところをきちんと押さえなければ、今の過労死問題を理解することが出来ません。
ちょっと本筋から離れるかもしれませんが、まさしくその時代に働いていたボクの経験を記し、理解の足しにしていただきたく思うものです。

・・・
ボクが勤めていた今から30年から40年前の職場です。
職場では、残業を多くする人 イコール 良い職員でした。
職員を昇格させる大事なポイントが、残業時間だったのです。
もちろん残業時間が多いのが有効で、残業をしないのは評価が低いのです。
お役所というところは、残業代に係わる人件費の検証なんてしない組織でした。

何をやっても手のろい人って、どこにでもいるものです。
極端な例ですが、字を書くのがとても遅い人がいて、そのために仕事がさっぱりはかどらず、年中残業をしていたのがいたほどです。(昔は全て手書きでした)
また、チェックを何度も繰り返し、一つの間違いも無いものにしなければならない、と強迫観念に駆(か)られ頑張っているのもいました。
またまた、工事の積算でスプーンに載る土の量を積分を使って時間をかけ計算しているのもいました。

役所の仕事は間違いが許されない、計算できるものはどれだけ時間がかかっても計算しなければならない、と就職した当時、上司から伝授されたものです。
職員の多くは、そんな”社訓”に従っていたのです。
しかし中にはそんな風潮に疑問を呈する者もいました。
仕事は効率的にしなければならない!として手を抜くのです。
仮に手を抜いて間違っていても、その部分は大勢に影響が無い部分です。
そこのところをわきまえて、手を抜いています。
でも、そんなところでも間違いを見つけられると、上司から叱責を受けます。
ボクは何度も、だらしない、と叱責されました。

役所の仕事は間違いが許されない、のは本当です。
間違えたら方々から散々叩かれます。
間違えは許されないけど、間違えを完全に防ぐことは出来ません。
昔の役所は、間違いを防ぐためにはどれだけ人件費をかけてもよい、って姿勢でした。
長時間勤務をする者がいる大きな要因でした。

何せ先輩職員がそんな認識なもんだから、新人職員は疑問を持たないのです。
費用対効果なんてのは企業が考えるものであって、役所はそんなことを思ってもいけない!という風潮でした。

最初から脱線が激しいようです。
次回も脱線が続きます。

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