グーグルの株価が大幅に値下がりしている。昨年の高値$747から最近の安値$470まで37%も下落した。
今回の下落のきっかけは1月に発表になった第4四半期の業績がアナリスト予想の上限に届かなかったことである。
それに先週は調査会社comScore調べの1月の成功報酬型の広告のクリック数が1年前と横ばいであったというデータが、株価に打撃を与えた。
数字は2007年の第4四半期に比べても12%減少した。
グーグルだけでなくヤフーも第4四半期比で3%減った。このようなデータをみて市場はネット広告に景気の影響が出てきたとみた。
このような市場の反応にたして別の見方をして「ネット広告が減少し始めたとみるのは早計」とする見方がある。
同じcomScoreのデータによると1月のグーグルのサイトへのクリック数は1年前に比べて53%増加しており、昨年12月の49%増(前年比)よりも増えている。この数字をみるとネット離れが起こっているというのは間違いで、成功報酬型の広告が一時的に停滞しているとみるべきという見方がある。
グーグルの創業者の1人であるサーゲィ・ブリンは「景気の減速はテレビ、新聞、雑誌、ラジオからネット広告に移行する流れを一段と強めている。コストを削減し効果を上げる手段をネット広告は提供している」と、むしろチャンスととらえている。
ウォール街のアナリストの多くは目標値を引き下げたが、依然として「グーグルは買い」と推奨している。ネット革命は一段と進行するとみているからである。