足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

金融、ハイテクが動く・・・ウォール街

2009-06-30 08:39:22 | 株式

今週のウォール街は週末が独立記念日で休場なので4日間の取引だ。

先行き住宅価格、製造業、雇用統計と景気の現状を占う景気指標の発表が続く。

それに明日30日は第2四半期の最終日で機関投資家のウィンドウ・ドレッシングを期待する向きが多い。昨日は金融、ハイテクが高かった。来月にはいれば第2四半期の決算発表が始まるが、両業種とも回復に期待が高い。

マイクロソフトに期待する声も強い。先週、米バロンズ誌が新年座談会のメンバーを対象に年央の投資戦略を掲載した。10人のうち最近の人気ストラティジストのフレッド・ヒッキー(ハイテク専門のストラティジスト)は、「最近、ショートはストップした。注目株はマイクロソフト(MSFT)とベライゾン・コミュニケーション(VZ)」とハイテクからは2銘柄を推奨した。ここ3年間、ハイテクには一貫して弱気でヘッジファンドからは大きな信頼を集めた。

昨日はドイツ銀行もマイクロソフトを目標$31で推奨を始めた(引け値は$23.86)。ことしは1022日に「ウィンドウズ7」を発売する。前回のVistaは不評で人気がなかったが、今回の新製品には専門家の間でも期待する向きが多い。東京市場でも関連株に人気づく銘柄がでるだろう。

昨日は上海株価指数が戻り高値をつけ昨年6月以来の高値、中国の景気上昇が後半は加速するという見方が背景にある。大証に上場している上海株式指数投信(ETF)も戻り新値。

中国株への投資対象として、これまで注目してきた。

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世紀の材料が出てくる

2009-06-28 11:19:24 | 株式

先週末、米国で温暖化対策法が下院で可決された。賛成219対反対212と僅差だ。昨年10月の金融安定化法のときを思い出す。与党である民主党からも反対票が出た。

金融安定化法も世界への影響力が大きかったが、今回の法案も目先、中期、長期にわたって世界のパラダイムを変化させる法律だけに、投資家にとっては大きな注目材料だ。

「この課題はアメリカにとってまたとない好機である。これに取り組むことによって、アメリカはよみがえり、外国との交わりを深め、未来のために自己変革を遂げるだろう。アメリカはつねに、イノベーションとインスピレーション、国家の富と威信の確保、膨大な利益の追求と重大な問題への取り組みを組み合わせるとき、もっとも力を発揮し、もっとも影響力を及ぼしてきた」(トーマス・フリードマン著「グリーン革命」伏見威蕃訳・日本経済新聞社)。

これから法案は上院で審議されるが、多少の修正はあっても後戻りはない。オバマ大統領は世紀の大仕事に国をあげて取り組み、世界を牽引していく。投資コストがイノベーションを呼び、IT革命に匹敵する新技術を生み出すだろう。

株式投資にとっても未知の材料が飛び出すし、伝統的な企業が成長企業に変貌するチャンスでもある。

日本ガイシ(5333)に注目を始めたい。

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VIX(不安)指数がリーマン・ショック前に

2009-06-26 08:12:47 | 株式

ウォール街に明るさが蘇ってきた。

昨日はシカゴオ・プション取引所のVIX(不安)指数が急落し26.36になった。市場の不安感が急速に後退しているのを暗示。

昨年912日のリーマンショック以来の数字になった。当時は金融市場が極端に緊張し、リーマン破綻でVIX指数が上昇に転じた。日本の経営者の口から「リーマン破綻をきっかけに業績が崖から転げるように落下を始めた」と、今回の不況のきっかけとして語られる。当時のNYダウ平均は11400ドルであった。

VIX指数の数字は市場の先行きのセンチメントが、今回の金融不安前の状況に回復してきたことを示す。

金融不安の引き金になった米住宅市場は回復トレンドにはいったとはいえないが、昨日はウォール街では住宅建設株が軒並み高になった。回復を先見し始めたといえる。ウォーレン・バフェットのグループの企業である家具のベッド・バス&ビヨンドが+9.5%と急騰した。先行きコスト削減で業績回復の期待ができるというのが材料だ。

市場の個々の材料をみていると景気の足元が固まっていることが感じられる。

昨日は日本電気硝子(5214)が第1四半期の業績を増額修正した。営業利益050億円の予定が100億円に増額した。同時に第2四半期の見通しも修正した。現在の会社四季報では20099月中間期の営業利益90億円になっているが、会社の見通しの上限に数字が進めば営業利益は380億円近くになる。

日本企業の業績の景気への感応度の速さはこれまでに見られないものになってきた。引続き日本電気硝子に注目。

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バフェットがメディアの前に・・・バーナンキ議長を賞賛

2009-06-25 08:31:05 | 株式

ウォ-レン・バフェットが久しぶりにメデイアの前に現れた。

白内障のための手術を1ヵ月前に行ったが、同じように肝臓の手術を行ったアップルのスティーブ・ジョブについては「病状について、もっと詳細を公表する義務がある」と批判した。人気株であるだけに投資家の関心が高いからだ。

また市場が注目しているバーナンキ議長の継投については「立派な仕事をしている。昨年の金融危機時の対応は彼が主役だ」と語り、継投を希望するという意味の発言をした。オバマ大統領の信任の厚いバフェットだけに、その意見には注目される。現在の株式市場もバーナンキ議長の継投を望んでいる。100年に一度という危機には、願ってもない議長の政策運営であった。

また株式投資が10年間という長期のスパンでは最高の投資対象で、インフレにもヘッジの役目を果たすと語った。

今回の金融危機のときに資金を投じた大手銀行ウェルズファーゴについえては今回の大手金融機関の公的資金返済の仲間には加わらなかったが、早急に返済するだろうと語った。

昨日もNYダウ平均は下落し4日間の連続安になった。一方、ナスダック、S&P500は上昇した。現在の相場からは35月の上昇エネルギーが消え、典型的な調整局面に入っている。ただ昨日は、今回の上昇相場の牽引役になったハイテク、金融株が好調であった。7月相場を前にしての典型的な足固めである。

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ウォール街の動きをどうみる

2009-06-24 08:15:05 | 株式

ウォール街での株価のもたつきが東京市場にでも暗い気分を植えつける。

先行きNY株はどうなるのか?

世界の投資家の最大の関心事である。

特にこれといった悪材料が出たわけではないが、調整局面にはったのは3月以来、一本調子で上がってきた相場のテクニカルな面での調整が主因だ。

昨日のウォール街での動きをみていて感じた点を2つあげたい。

一つはVIX(不安)指数が前日に比べて31.0830.58と軟化したことだ。市場の参加者のセンチメントは悪化していない。先週末には27.99と今回の上昇相場ではもっとも低い水準にまで下落していた。

いま一つの注目点は今回の調整局面で先頭を切って下落していた銀行株が、昨日は反発したことだ。バンク・オブ・アメリカ、シティ、JPモルガン、ウェルズファーゴなどが上昇した。

昨日、東京市場にも流れたがゴールドマン・サックスの第2四半期は公的資金の返済の影響で政府への返済にともなうコストが増加するが、本業の好調で予想を上回る好決算になりそう。同じようなことが、ほかの銀行株についてもいえそうである。

われわれの当面の戦略はファイナンスの終わった三井住友(8316)をはじめとする銀行株や大きく下落した素材、海運、ハイテクなどに注力したい。

それに新興市場の上昇トレンドが本格化してきたので、投資戦略には新興市場の銘柄も加える。指数が3月には10分の1になったマザーズなど英語でいうgenerational(一世代)の買いチャンスであると思う。英語でいう一世代とは30年ということ。

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