いたとはいえ、悪材料にも敏感な相場である。ただ注目のVIX(恐怖)指数は29.68→32.07とそんなに大きな反転ではなかった。
依然として相場の基調は固まらず、“上昇相場は終わった”と見る向きと、今回の下落を“上昇相場における調整の範囲を出ない”と見る向きが対立している。
いえることは相場の基調には方向感が固まっていないということだ。
今週は注目される経済指標の発表がある。
金曜日の5月の雇用統計である。事前のコンセンサスは508,000人の雇用増である(4月:
290,000)。失業率が9.8%と高水準の予想でもある。
東京市場のNY株に左右されるという人気には変化はない。世界の株価にも同じことがいえるので、この点は議論の余地はない。
ヘッジファンドのジョン・ポールソンのことを調べていて改めて注目されるのは、ここ3年間の驚異的な運用パフォーマンスでる。運用ファンドが多くなっているので、彼の成功をみるには、その個人所得の推移をみるのがよい。
2007年=10億ドル(900億円)、2008年=20億ドル(1800億円)、2009年=23億ドル(2070億円)の推移でわかる。
このような記録はもちろん前人未踏であるし、3年連続のすごい成果には、表現する言葉も見つからない。
彼は1994年に助手と2人で200万ドル(1億8000万円)でヘッジファンドを立ち上げた。。その成功物語には、運用の世界の激変が読み取れる。意欲ある投資家には夢を与える。