足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株が反発・・・人気の変化

2015-03-31 06:42:23 | 投資戦略
NY株は反発した。理由は①連銀の緩和政策維持の確認②M&Aブームの再燃③中国の一段の金融緩和期待―が理由だ。
再び人気は強気筋にも戻るだろう。
個々の銘柄もテク二カル面で好転した。
小野薬品(4528)、リゾートトラスト(4681)、ナブテスコ(6268)ローム(6963)、トヨタ自(7203)、シマノ(7309)HOYA(7741)などに注目。

ヘッジファンドの世界の規模の拡大が続く。
昨年は3兆ドル(357兆円)を超えた。新規資金の流入は764億ドル(9兆円)となり、そのうち90%以上が運用資産100億ドル(1兆1900億円)以上の大型ヘッジファンドに向かった。
投資家の中小型規模のファンドを避け“the bigger,the better“(大きいことが安心)という投資基準が定着してきた。
かつての人気スターであったソロス、ジュリアン・ロバートソンが20世紀末に運用資産1兆円台乗せ手前で第一線から退いたが、後続の若手運用者たちが業界の規模を巨大化し、ディ・デリオ(ブリッジ・ウォーター)の運用資産は20兆円を超え既存の大手投信と肩を並べる存在になってきた。
ヘッジファンド性悪説が出たのは十数年前だが、その当時の世代は完全に交代した。NYダウ平均はリーマンショックから立ち直り史上最高値を超えたたが、ヘッジファンドはそれをはるかに上回る成長を続け、市場での存在感は相場の分析のルールの変更を迫る。
日本株の分析の面でも影響を与え始めている。これまでの外人投資家の常識を塗り替える。
日本の証券アナリストが海外を訪問し既存の機関投資家を面談して「いま外人は・・・」とするレポートの価値は消えた。ナンセンスである。
東京市場での影響度は一般に考えているよりはるかに大きくなってきた。年初来、相場が下落すれば相場の下支え要因になっているのかも知れない。
私がビジネスを始めた1998年当時のヘッジファンド業界はせいぜい4~5兆円であったが、いまや100倍近くに拡大した。この事実は市場の構造変化でもある。

ヘッファンドでの資金運用に腰を据えて考える時だ。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

相場の基調は不変・・・押し目買い

2015-03-30 06:59:45 | 投資戦略
先週のNY株は週間で-2.0%となり久しぶりに日本株も小幅安で終わった。
NY市場では先行したバイオ関連株に過熱感がいわれるほか、4月第2週から始まる第1四半期の決算発表に関心が集まる。相場は前年同期比で小幅な減益を織り込みはじめた。
エネルギー価格の下落とドル高で大手多国籍企業への影響が懸念される。
東京市場では週後半の波乱で人気株の下落が目立ち、テクニカル面での過熱感が解消に向かった。日経平均の騰落指数の対25日移動平均が一時は137%と過熱ラインの125%を上回った。ただ、株価の乖離率は高値+4.70%止どまりで危機ラインの7.0%を上回ることがなかった。上昇基調は不変である。
先週末は騰落指数の移動平均は101%、乖離率は+1.08%に落ち着いた。
短期的に買い場を暗示している。
これまで「トリトンスクエア通信」で取り上げてきたエムスリー(2413)、シスメックス(6869)、シマノ(7309)の人気株の押し目に魅力が出てきた。

最近のウォール街ではバイオ関連の過熱説が出てきている。ナスダック指数が下がるたびに顔を出すこの種のコメントだが、その見方は反対だ。
2000年のITブームとは株価の人気面では似通っているが、投資価値が大きく異なる。現在の人気のバイオ株には業績の裏づけがある。PREも平均で20倍前後と過熱していない。これからもテンバガー(10倍になる株)が出現するだろう。
特に日本のバイオ関連は米国に20年遅れた。ようやくここへきて米国へキャッチアップを始めた。
新しく中外製薬(4519)に注目を始めたい。日本で一番最初にバイオ創薬をキリンと並んで世に出した。その実力を見直したい。来月はじめ開発中の癌関連の説明会が開催される。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地合いは底堅い

2015-03-28 08:36:39 | 投資戦略
NY株は4日間の連続安のあと小幅高。
市場では急速に投資家のセンチメントが悪化している。CNNMoneyの「Fear&Greed(恐怖&欲望)」指数は1ヵ月前の77から昨日は35まで急落した。1年前の水準の34と並んだ。昨年も同じように年初からは相場は荒れた。しかし年間では二桁台の上昇率になった。
最近のNY市場が気にしているのは基本的には6年間に及ぶ上昇相場のあとだけに、過去の経験則からしてどこかで調整局面を迎えても当然とする見方が多いことだ。
そのような相場環境でも史上最高の投資家ウォーレン・バフェットは1兆円を投じてハインツとクラフトの合併に動き新しい投資価値の創造に意欲をもやす。かねてから暖めてきた。ブランド力に対していつも高い資産価値をみてきたバフェットの慧眼は長い投資暦の成功から生まれた。
今回の合併でバフェット側は100億ドル(1兆2000億ドル)をクラフトの株主に特別配当として支払うが、計算上は100億ドルが4倍の価値を即座に生み出すという複雑な見方をはじく向きもある。
いずれにしても相場の動向に関係なしに株式市場ではこの種の大きな投資成果を生み出す動きが出てきたことに注目しなければならない。

昨日の東京市場をみて感じたのは「底堅い」ということだ。
われわれが長期投資として照準を当ててきた銘柄は下がらない。
押し目を買う時期が到来している。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NY株は微調整・・・技術革新は続く

2015-03-27 06:44:18 | 投資戦略
NY株は4日間の続落。
きっかけはイエメンでの紛争でサウジ・アラビアが隣国イエメンのイスラム国軍に爆撃を始めたことだ。日本からは遠い国で地理的にはピンとこない。オイルショック後でも大きな注目を集めず、平和な国であった。砂漠が多く緑の少ないアラビア半島だが、アラビア半島の人たちにはオアシスでもあった。今回の紛争が長引けばアラビア湾から紅海に抜ける輸送ルートに影響が出て石油運搬に支障がでる。昨日の石油相場は紛争を材料に堅調であった。
NY株が懸念したのは第1四半期の企業収益の悪化と、米連銀の利上げ時期。この両者とも相場に織り込まれたはずだが、地合いが悪化すると表面化する。
これまでNYダウ、S&P500の史上最高値更新、ナスダック指数の最高値への挑戦という環境が続いてきただけに、相場は短期的に過熱していたことは確かだ。相場の基調は調整局面から抜け出していない。
相場が下がるとナスダック指数のバブル説が頭をもたげる。
「トリトンスクエア通信」では今回のナスダック指数の上昇はバイオ革命がもたらした現実買いが背景という見方をとってきた。この見方は不変である。ヘルスケア関連、医薬品株のなかには3~4年で株価が3~5倍銘柄が続出してきたが、この流れは先行きも継続する。ハイテク業界でマイクロソフト、インテル、ヤフーが凋落し、バイオのギリアド、アムゼンやアップルが市場をリードするようになった事実を再度、見直さなければなない。人気株の主流は不変である。
昨日は日本新薬(4516)に肺動脈性高血圧治療薬の製造承認が下りた。アップルの新製品には大きな喝采をはらうが、新薬にさほど関心を示さない。しかし専門家によると、この薬は余命いくばくもなかった患者を救出する世界初の発明品である。患者をはじめ関係者への恩恵は画期的なハイテクの新製品の比ではない。患者数が多くないので世間では大きな注目を集めないが、この種の動きが出るのがバイオの世界である。
ヘルスケアの世界で、このような動きが増加し始めたことは大きな感動である。



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米ナスダック指数の下落が打撃

2015-03-26 06:50:46 | 投資戦略
NY株は暴落した。特に下落が目立ったにはナスダック指数で最近の人気株のバイオ関連に売り物が目立った。
きっかけは2月の米耐久消費財の不振であった。これまでは景気指標の悪化は金融政策の転換が先にずれるとみて買われるケースが多かったが、昨日の相場の反応は全く反対で悪材料として素直に受け止めた。市場のセンチメントの変化がみえる。
地合いの軟化で第1四半期の企業業績がマイナスになることも問題視された。この点もすでに相場に織り込まれていたはずである。
為替市場にも変化が出ている。これまで売られてきたヨーロが反転し対ドルで堅調。ヘッジファンドのショートが目立ったが、この日は買戻しが出た。これに引きずられて円相場も堅調。これらの動きをみても相場の先行きには警戒感が強いことがわかる。
ナスダック指数はバイオ人気を背景に2000年3月の史上最高値の更新を見込んだが、思惑が外れた。ただ現在のバイオ人気は2000年当時のインターネット・バブルとは本質的に異なり、これまで見られなかった画期的な新薬が出現していることが背景である。
2000年当時は日本でもネットバブルが膨れ内容のない企業が異常な水準まで買われたが、今回は大手製薬企業の新技術が相場の牽引役になっている。この点は大きな違いであり。当時のバブルと同一視するのは間違いである。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする