足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

戦略の転換・・・ヘッジファンドの動き

2008-08-30 21:54:03 | 株式

異常な気候であった8月も終わる。

一足先に株式市場は8月の立会を終えた。

日経平均は-2.3%、TOPIX-2.8%であった。一方,NY市場をみるとNYダウ平均は+1.4%、S&P500+1.1%、ナスダックは+1.8%であった。

今回の世界的な株安の震源地であったNY市場はプラスであったのに、東京市場の元気がない。

ウォール街では7月にベアーマーケツト入りしたが、その直接の材料は住宅公社2社の経営不安であった。今月の株価の動きをみると、ファニメィが-40.5%、フレディマックが-45%であった。国有化の話が株価の人気を揺さぶっているが、問題の解決には別の選択肢がとられるだろう。

住宅公社2社より一足先に問題となったモノライン(債券発行の保証会社)の株価の立ち直りが目ざましい。代表的なMBIAの株価が今月は2.7倍になった。

これまでサブプライム関連で大きな利益をだしたヘッジファンドが「買い」に転じてきたのか?

最近はヘッジファンドの中には大きく売り込まれたデリバティブや債券に専門に投資する運用者が、活気づいてきた。英語ではディストレス証券への投資という。

ヘッジファンドの運用の一つの分野である。この種の商品に投資するヘッジファンドへの資金の流入が増加を始めた。

これまではサブプライム関連の商品を「ショート」(空売り)してきたのが、一転、売り込まれた商品をショッピング(物色)し始めた。

運用の戦略は180度の転換である。ヘッジファンドの運用の世界の柔軟性に注目される。したたかなヘッジファンドのお家芸である。

注目したい現象である。

来週はファーストリテイリング(9983)に注目。8月の月次の売上の好調が、20088月期の決算の動向を暗示する。

8月の月次決算は92日に公表される。

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市場平均を上回る投資

2008-08-29 11:24:03 | 株式

予測した未来は、ある程度の確率で実現する。それでも、将来の金融動向については、予想が成功するかどうか、疑問視する学術論文が数多くある。よく知られているように、「効率的市場仮説」の支持者は、一般に入手可能で、株価の変動に影響を与える情報はどれも、市場によって効率的に現在の株価に織り込まれていると主張する。

したがって投資家は、一般の市場参加者が入手できない特別な情報や内部情報をもっていないかぎり、価格の変化は予想できない。その証拠として挙げられるのが、株式投資信託がS&P500種株価指数を一貫して上回る運用成績をあげることはできないというよく知られた事実である。毎年、市場を上回るリターンをあげる投資家がいるという事実は、意外ではない。ふつうに考えられることである。投資結果が純粋に偶然の結果に過ぎないとしても、抜群の成績をあげられる投資家はごく一部いる。その確率は、コインを10回投げて10回とも表を出すのと同程度である。10回連続で表を出す確率は0.1パーセントである。つまり、コインを投げる投資家が数百万人いれば、最終的に好成績をあげる人が数千人いることになる。(アラン・グリーンスパン著「波乱の時代」山岡洋一訳・日経新聞社刊)

現在の世界の株価は米国の動向にしたがって動いている。米国株はつきつめていえば、金融株と石油相場(インフレの指標)の関数である。

向こう3年をとれば金融株が「効率的市場仮説」を破る可能性があるとみる。

このセクターにこれまで実績のあるウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロス、ビル・ミラーが動き始めた。

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金融公社2社が金融株の人気のカギ

2008-08-28 18:26:43 | 株式

昨日のウォール街では金融株が上昇した。

先頭を切ったのは、6月以来、金融株の悪役であったファニメィ(FNM)とフレディマック(FRE)で、株価が上昇した。

きっかけはフレディマックが今週はじめに、オークションした債券20億ドルの消化が順調であったことだ。

米国の住宅融資市場5兆ドルの40%以上のシエアを占める住宅公社2社の動向が、今年の6月以来、世界の投資家の最大の関心事であった。

金融株はS&P500の構成の御三家でありハイテク、エネルギーに並ぶ存在である。

20世紀が生んだ偉大な投資家ビル・ミラーは、ここ3年間、市場の人気株であったエネルギー株への投資には一切手を出さず、金融株とハイテクをポートフォリオの主軸に据えてきた。

同じようにウォーレン・バフェットも金融株には注力している。

7月に金融公社2社の経営問題が浮上したときには、政府が短期間に救済策を出すことが期待されたが、ポールソン財務長官の行動は慎重である。

問題の解決は国有化が最終案であるが、その場合は両社の株価の評価が限りなくゼロになるというのが、コンセンサスである。

ウォール街出身のポールソン財務長官は、この種の政策は絶対に取りたくないところである。

今週のフレディマックの資金調達の成功を見ても、国有化の可能性は薄れてきているようだ。

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サブプライム問題とは無縁の業種

2008-08-27 17:29:16 | 株式

過去3ヶ月間のパフォーマンスをみると電気・ガス、医薬品、パルプ・紙、食料品、情報通信が値上がりベスト5であった。

なかでも医薬品は今年が薬価基準の引き下げ(平均6%)の年に当たったが、株価が堅調に推移してきたのは、すでに薬価引き下げの業績への影響を織り込み、2009年度の業績を買い始めたからである。

今月に入ってからも、月初来では日経平均‐4.71%であるが医薬品は+1.1%と市場平均にアウトパフォームしている。

医薬品業界で生き残りを図るのは海外の市場へ食い込めるかどうかが、決め手であった。武田薬品、エーザイ、第一三共などが手元流動性を駆使して、積極的に海外の新薬開発企業の買収に取り組んでいる。

そんななかで塩野義製薬、日本新薬、久光製薬など、これまで海外市場の開拓とは縁のなかった製薬企業の株価に元気が出てきた。

株価は何を暗示しているのだろう。

業績の好調が続き、PERからみても割安な点が見直されてきたのか。

ウォール街でも、サブプライム問題と全く関係のないのがヘルスケアー関連である。

目先、注目する向きがふえてきた。

当面の物色対象として医薬品株に注目を始めたい。

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日本の銀行株の国際比較

2008-08-26 18:07:07 | 株式

先週の米バロンズ誌に米住宅公社2社の記事が掲載され、ウォール街では金融株が売られた。米国での住宅市場の融資額は12兆ドル(1320兆円)あるが、そのうちの42%の資金の供給をファニメィとフレディマックが行っている。

この両社の資産内容の評価に一般の金融機関のルールを適用すると、支払い能力に問題があり破綻の瀬戸際にきているという、バロンズ誌の辛口の記事であった。

7月中旬から、戻り相場にあったNY株に冷や水を浴びせた。

それから1週間後の、今週のバロンズ誌は日本の銀行に注目している。

大手メガバンクの三菱UFJ,三井住友、みずほである。

いずれも13年間に及ぶ資産バブル崩壊の洗礼を受け、資産内容は欧米の銀行に比べて堅実になった。

最近の三菱UFJの米ユニオンバンカル・コーポレーションの完全子会社化をはじめ、昨年の、みずほのメリルリンチへの出資、三井住友のバークレーズへの資金提供などの動きに注目している。

欧米の金融機関がバランスシートの健全化をはかるのに精一杯であるのに対して好対照だ。

たとえば問題が次から次へと発生しているスイスのUBSの株価純資産倍率が1.4倍であるのに、三菱UFJ1.2倍と割安であるのに注目している。

三井住友、みずほについても同じことがいえる。

われわれも銀行株の動きに注目している。

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