ウォール街の話題は先週末のウォールストリート・ジャーナル紙が報道したフェイスブックのIPO(新規公開)の登録だ。SNS関連株が上昇したほか、ハイテクの大御所アップル、マイクロソフトもナスダック指数を押し上げた。
ユーロ圏でのポルトガル国債の金利の急謄で一時はNYダウ平均が131ドル安になったが、フェイスブック効果が市場を安定化させた。
その威力はさすがである。
水曜日にSECに申請書類が提出され、企業の内容が明らかになるが、公開時には時価総額が1000億ドル(7兆7000億円)のインターネット企業になるという見方が出ている。ネット企業のNo1であるグーグルの時価総額が1870億ドルで、それに次ぐ存在になる。ネットのディスプレー広告のシエアは16.3%とヤフー13.1%、グーグル9.3%を抑えて世界最大に短期間のうちにのし上がった。
ほかにSNSゲームなどの手数料収入が売上の30%を占める。この分野での成長が企業の先行きを握る。
それにしても1990年代にはじまったインターネット革命は依然として米国の産業界を牽引し、業界地図の急変の動きは収まらない。下剋上の時代が続く。
昨日のウォール街でハイテク株が堅調であったのは、相場のリード役に再び踊り出る予兆であるかもしれない。