足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

フェイスブック効果が現れる

2012-01-31 07:49:06 | 株式

ウォール街の話題は先週末のウォールストリート・ジャーナル紙が報道したフェイスブックのIPO(新規公開)の登録だ。SNS関連株が上昇したほか、ハイテクの大御所アップル、マイクロソフトもナスダック指数を押し上げた。

ユーロ圏でのポルトガル国債の金利の急謄で一時はNYダウ平均が131ドル安になったが、フェイスブック効果が市場を安定化させた。

その威力はさすがである。

水曜日にSECに申請書類が提出され、企業の内容が明らかになるが、公開時には時価総額が1000億ドル(77000億円)のインターネット企業になるという見方が出ている。ネット企業のNo1であるグーグルの時価総額が1870億ドルで、それに次ぐ存在になる。ネットのディスプレー広告のシエアは16.3%とヤフー13.1%、グーグル9.3%を抑えて世界最大に短期間のうちにのし上がった。

ほかにSNSゲームなどの手数料収入が売上の30%を占める。この分野での成長が企業の先行きを握る。

それにしても1990年代にはじまったインターネット革命は依然として米国の産業界を牽引し、業界地図の急変の動きは収まらない。下剋上の時代が続く。

昨日のウォール街でハイテク株が堅調であったのは、相場のリード役に再び踊り出る予兆であるかもしれない。


フェイスブックが公開を決断

2012-01-30 07:50:46 | 株式

ウォール街での今週の最大の関心事は金曜日の1月の雇用統計の発表である。予想では+125000人で前月(+20万人)より悪化する見込み。

いま一つはインターネットの急成長ベンチャーであるフェイスブックがIPOを決断し、水曜日にSECに申請することだ。1000億ドル(7700億円)の資金を市場から吸収する。

2004年に公開したグーグルを超えネット企業としては史上最大のIPOになる。インターネットの世界が技術革新を牽引し、世の中の変革を牽引する原動力になっていることの象徴的な現れだ。

最近では昨年12月にIPOしたSNSゲームソフトのジンガ(GNGA)以来の大物の公開である。創業者のザッカーバーグは28歳の若者で、ハーバード大学に在学中に起業した。ハイテクの世界には世代交代が急速に進んでおり、止まることを知らない。

ジンガの株価は先週末は$10.05と、公開以来はじめてIPO価格の$10を超えて引けた。公開前には大きな期待を集めていたが、公開後には一時は人気が萎えていた。しかし先週は大手証券のアナリストの推奨が相次ぎ、成長性を見直す人気が出てきた。

東京市場では先週、任天堂(7974)が第3四半期の決算を発表し20123月期の見通しを再度、減額した。これで3回目である。SNSゲームの出現に背を向けたのが誤算になったが、ことしは挽回の正念場を迎える。6月の米E3WiiUの新製品の最終版を公表することを約束したが、同時にSNSゲームの市場の人気を正面から見据え、その分野にも進出することを検討する時期に来ていると思う。持てる資源を最大限に利用する時にきている。


フエィスブックの公開が秒読み・・・・SNSゲームのジンガが人気化

2012-01-28 09:22:15 | 株式

ウォール街は小動きであった。あえて注目すれば、短期的に売り圧迫に直面していた金縫株が反発したことだ。投資家はユーロ金融不安が第2のリーマンショックにつながることが最大の懸念材料であっただけに、銀行株の落ち着きが安心感をもたらせる。日本の機関投資家とは異なり金融は米国経済の大動脈であることには強い信念をもち、その組み入れの高さをみれば納得できる。私もここ10数年、米国株にのめり込み実感として肌に感じるようになり、自己のポートフォリオでは必ず金融株に投資している。

さて昨日の話題の一つはいよいよフエィスブックのIPO(新規公開)が現実化することである。来週、SECに届けを出す。あとは幹事会社と会社の話し合いで公開日を決断する。インターネット銘柄では2004年のグーグル(GOOG)以来の公開になるが、市場からは1000億円以上を吸い上げる。公開後はグーグルと並んでネット業界のけん引役になるだろう。

IPOといえば昨年12月に公開されたSNSゲームのジンガ(ZNGA)が公開以来、始めてIPO価格$10を上回った。事前の期待に反して公開後は人気がなく$7.97まで下落していた。アナリストレポートの解禁の期日が過ぎ、大口の機関投資家の買い付けが目立ち始めた。主幹事ではないJPモルガンが大株主に踊り出て話題を呼んでいる。

最近のアナリストの格付けは「買い」推奨が増えてきている。先行きにはひと波乱ありそうである。公開後の高値は$10.50でそれを上回るのも時間の問題になってきた。


NY株に過熱感が出る

2012-01-27 07:47:16 | 株式

NY株は2008年のリーマンショック時の水準に回復したが、一部に高値警戒感が出て伸び悩んだ。

その裏付けとして指摘されているのが

    空売り残の減少

    プット/コール比率の低下(弱気の低下)

    VIX(恐怖)指数の20以下への下落(先行への不安感の減退)

    ヘッジファンドの強気比率の高水準

    ニュースレターの強気比率が20114月以来の50超になった

    機関投資家の現金比率が20117月以来の低水準

などだ。いずれも逆張り戦略からすると目先の相場には「売り」サインである。

市場での強気が増加してきた背景には目下、発表中の第4四半期の決算が事前の予想を上回ったこと、景気指標の好転、今週のFOMCでの連銀の金融緩和の確認、ユーロ問題の安定化などがある。

東京市場へも久しぶりに外人投資家の買いが戻り日経平均は年初来+4.6%とNY株の+4.2%をわずかながらも上回った。

日本株には実感としえて過熱感は感じられずテクニカル指標もウォール街のような行過ぎ現象は出ていないが、NY株が微調整にはいれば影響は出るだろう。

ただ1月相場を見る限り2012年の先行きは昨年とは基調に変化が出てきたことは確かである。


NY株、リーマンショック直前へ

2012-01-26 09:00:42 | 株式

連銀2日間のFOMCが終了、バーンナンキ議長が今回から公表を始めた政策金利の方向性に株価が反応した。2013年までは現在の低金利政策を継続するという内容に市場はポジティブ・サプライズの反応をした。

市場にフレンドリーなバーンナンキ議長の行動は、実弾を使わずにウォール街を前向きに誘導するという心理的な効果は見事なものである。

先週のNYダウの4連騰で週末の株価はあと100ドルでリーマンショック直前と顔合わせすることが期待されたが、今週の最初2日間は下落し、期待は遠のいていた。しかし昨日の反騰であと66ドルまで迫った。

ギリシア債務問題が落ち着けばリーマンショック前の水準を抜くのも時間の問題。

東京市場は円安を好感して輸出関連株が相場のリード役になった。最近は富士フイルム、横河ブリッジ、コマツ、ファナック、東京エレクトロン、伊藤忠商事などの戻りが大きかったが、これらの銘柄の押し目を狙う作戦をとりたい。

円相場が80円台乗せの実現も現実味が出てきた。