第1四半期が終わった。
ウォール街で満足感が蔓延してきた。
過去3ヵ月のNYダウ平均は+8.1%、S&P500は+12%、ナスダックは+19%。
特に昨年10月からの回復ぶりには目ざましいものがあり、時価総額は3兆6000億ドル増加した。東京市場の時価総額に匹敵する金額で、日本の株式市場がひとつ誕生する勢いである。
資産効果が景気に影響を与え始めた。日本とは異なり個人投資家の資産のうち株式の保有比率が高いだけに、消費には大きな好影響を与える。
株高の背景は景気の回復、ユーロ圏での不安感の減退があげられるが、なによりも注目しなければならないのは連銀バーンナンキ議長の存在である。果敢な金融緩和政策を進め、いまなお一段の緩和も示唆する。個人投資家の資金もようやく株式市場に帰ってきた。
ウォール街のおかげで東京市場も株価は20%上昇し、ドイツも+16%。影が薄くなったのは上海市場で+2%に止まった。
われわれの関心事は4月相場の展開である。ビスポーク・インベストメントの調べでは4月は過去100年間では月間で平均+1.3%、同50年間では+2.1%、同20年間では+2.9%になったという。時代が進むにつれ4月の季節性は輝きを増す。
東京市場も3月は月末にかけ調整局面になったが、円安相場の基調に変化がなければ4月は期待できそうだ。
一段と前向きの姿勢で銘柄の選択を進めたい。