足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ベアーマーケットに入ったら・・・NY株

2008-06-30 17:02:45 | 株式

先週の本欄で「NYダウ平均が昨年10月の高値から‐19%になりベアーマーケットいりの瀬戸際にある」と書いた。

現在、本稿を書いているときのGLOBEXでのNY市場の先物はプラスであるが、今夜はプラスで引けたとしても「瀬戸際論」には変わりはない。

それでは仮に向こう数日のうちに‐20%超になったらどうか。

これまでの下げ相場が大勢観からして下落局面にあったことが確認される。昨年来の金融市場の不安と、石油相場の上昇が、相場に打撃を与え、景気にも影響することを株価が暗示する。

最近のベアーマーケットは2000年をピークとした下落相場であった。2000年春から2002年秋まで続いた。その間、同時テロ事件、エンロン問題などの材料が出て相場の調整を長引かせた。

今回は金融市場のリスクが発端であるが、バーナンキ議長の積極的な対策で時間のずれはあるにしても、終わりはそう長い先ではない。

問題は石油である。この問題だけは複雑で、ひとつの答えを出すのは難しいし、われわれよりも数百倍もの情報をもつ人たちがそれぞれの相場観をもつ。

ただ仮にNYダウ平均が‐20%以上の下落になっても、投資家のなかからは、今度は「ベアーマーケットはいつ終わるか」のほうに関心を持つ向きも出てくる。

先のITバブルのときはナスダック指数が80%も下落したが、そのような下落相場が今回はない。

すでに弱気相場の渦中にある金融株は50%も下落している。

「ベアーマーケットいり=さらなる大幅下落」ではないことを頭には入れていただきたい。

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ベアー・マーケット入りの瀬戸際

2008-06-28 16:48:41 | 株式

今週のウォール街は大幅安となった。

注目されるのはNYダウ平均が昨年105日の14,066ドルをピークにして昨日の11,346ドルまで-19.34%の下落率になったことだ。

これまでの経験則では相場がベアー・マーケット入りと判断するのは「下落率が-20%以上」になったときといわれている。

金曜日の引け値では1%弱の範囲でベアー・マーケット入りの判断は避けられたが、片足を突っ込んだことは確かである。

昨年10月以来、下落相場が続いただけに「いまさら・・」という話にはなるが、相場の下落を「長期上昇相場の調整局面」とみるか「本格的な下落相場」とみるかによって、先行きの投資戦略を立てる上では大きな違いがある。

「本格的な下落相場」の突入した場合は「押し目買い」の作戦をとることができず、相場が大底をいれる時期までは、基本的には見送りの姿勢をとらなければならない。

前回のベアー・マーケットは2000年春~2002年秋まで足掛け3年間の下落相場になった。

今回は昨年10月の天井からすると2年である。

株式相場が企業業績と大きな相関度をもつだけに、業績がいつ底入れするかがカギになる。

今週の相場の下げは原油高と、金融機関の業績の下方修正の見通しの続出が理由であった。

仮に来週も株価が下落して、-20%超になれば相場を判断する姿勢を変更しなければならない。

日経平均は昨年10月をピークにして昨日まで-22.5%であった。

さらに今年の安値である3月には11,787円まで下落していたので、すでに-37%下落していた。

ことし3月~6月に関しては日米の株価の相関度は薄くなっていた。

ただNY株については、ことし1月と3月の下落時のようにVIX(不安)指数が大きく上昇し、30ポイント超になるような現象が出ていないのは注目点ではある。

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ここでの投資戦略

2008-06-27 18:52:57 | 株式

ニューヨーク株が暴落した。東京市場へ人気が波及した。下落率は次の通り。

日経平均  -2.01

NYダウ  -3.03

S&P500 -2.94

上記の数字を比較すると東京市場の感応度は小さかった。NY市場は今年の新安値を更新したが、日本株は1万3000円台なので、3月の安値11,787円に比べて上値にある。

最近の東京市場がNY株だけではなく、世界の株価と比べても堅調であるのを、本日も証明した。

サブプライム問題の金融機関への悪影響が少なかったこと、それに原油価格の上昇の経済への影響度が少ないことにもよる。

年間の石油消費量(1人当たり)は次の通り(単位はバーレル)

米国  25

日本  14

中国  2

インド 1以下

この数字をみても米国の石油消費量の高さが分かるし、株式市場が原油価格の上昇に神経質になるのも理解できる。

3月のベアースターンズ破綻のときもそうであったが、今年は株価がNY発の材料で暴落した時は、「買い」から入るのが短期的にも成果が上がった。

今回も同じことがいえる。

今週の「トリトンスクエア通信」ではみずほフィナンシャル、三菱UFJ,三井住友、住友信託、任天堂、日本電気硝子、日本写真印刷の押し目買いに注目した。

NY株の昨日の暴落は計算外であったが、ここでの注目株の押し目は注目度を上げたい。

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連銀FOMCを読む・・・任天堂が気を吐く

2008-06-26 16:23:12 | 株式

世界中が注目した連銀FOMCでは金利が据え置きになった。

市場のコンセンサスでも今回の利上げを予想する向きは少なかったが、声明文ではしばらくは景気の回復にウェイトを置いた政策をとるという意図も読みとれた。

株価の反応はまちまちの受け止め方だ。

ただFOMC後のウォール街は伸び悩んだが、大手金融株は堅調であった。これまで金融不安ごとに売り込まれていた、大手投資銀行の株が買われたのは、連銀の「景気は堅調さを継続」という言葉に賛同する向きの買いがはいったのだろう。

買いの中にはショート・ポジション(空売り)の買戻しもかなり含まれていたとみられる。

東京市場でも大手銀行だけではなく、地方銀行の株価も強かった。今回の銀行株買いの圏外に置かれていたグループである。

連銀が持っている景気に関してのデータはどこよりも多く、精緻だろう。したがって「景気は堅調さを維持している」というのは、現状分析としては信頼できる判断だろう。

しかし、問題はそれが景気の自律的な上昇トレンドであるのかどうかとは別問題である。

われわれは出来るだけヘッジファンドの見方を収集しているが、現状では“株価はベアーマーケット”というのが、大方の見方である。そのシナリオで利益を上げてきた運用者だけに、市場の見方を把握している。

本日の市場では任天堂(7974)が戻り高値の「ふし」を抜いた。

最近の不透明な環境下でも下値を切り上げてきた。

次の材料は7月に業績の増額修正があるかどうかに関心がある。

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エマージング市場は広がる

2008-06-25 16:12:47 | 株式

ニューヨーク証券取引所が、中近東のカタールの証券取引所に出資することを決めた。

ドーハー取引所だ。1995年に設立され、1997年から立会いが始まった。

アラビア半島では第2次オイルショック(1979年)までは、カタールのプレゼンスは、金融市場では大きな存在ではなかった。

ただ産油国のなかでは天然ガスの埋蔵量の豊かなことで定評のある国であった。

現在の上場会社は43社である。

NY証券取引所に25%を譲ったあと、一部を公開して、一般にも株主としての門戸を開く。

最近は遅ればせながら、ドバイの取引所などへの投資を手がける日本の証券会社も出てきた。

そういえば、われわれが投資しているエマージング市場に特化したファンドには、最近、カタールの株が投資のビッグ10に顔を出していた。ほかにエジプト株もある。

運用はロンドンの投資顧問会社であるが、日本の投資家が中国、インド株などの投資で不安を抱えているときに、新しいフロンティアを開拓するのは、なかなか真似のできないことである。

国際性の欠如という言葉ではなく、国際性の歴史とその深みの違いが、エマージング投資にも現れている。

エマージング市場への投資の有望性はますます高まるが、欧米に比べてその手段と情報面での立ち遅れは、まず頭に入れ、それをどう補うかを考えなければならない。

「トリトンスクエア通信」で注目を続けた日本電気硝子(5214)が第1四半期の業績の予想を出した。

一部に収益の鈍化がいわれ株価が一時は売られたが、慎重論を吹き飛ばす材料だ。本日の日経新聞には「薄型TV 2~4割増」という記事が掲載された。北京オリンピック効果が出始めた。

来年は米国でTVのデジタル化、日本は2011年である。当面は薄型パネルへの需要が続くし、米国のコーニングも絶好調であるという。

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