足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

2つのグループに注目

2011-08-31 07:52:15 | 株式

昨日のウォール街は8月の消費者信頼感指数が44.5(予想は52)と7月の59.2に比べて大幅に低下したのに反応して一時は軟化した。数値は20094月以来の低水準である。しかし、その後89日のFOMCの議事録が公開され、メンバーの中には追加の緩和策を主張する向きもあり、安心感が回復した。

消費者信頼感指数が20094月以来というのは、今回の上昇相場の出発点であり、数値の悪化をどのように評価するか、強弱両面の解釈が可能である。

東京市場では相場の底値が堅くなってきた。

これまでの相場の下落の先導役になってきた製造業の株価の底入れが確認にされ上昇トレンドにはいったことが注目点の一つである。

われわれが注目してきたファナック(6954)、旭ダイヤモンド(6140)、イーグル工業(6486)などが、今回の相場の調整局面で大幅な調整をしたが、ようやく底入れ反騰トレンドに入ってきた。

目先の相場の注目点はこれらの銘柄の反動に注目するのと、相場の方向性に関係なく上昇するSNSゲーム関連の2つのグループに注目していきたい。

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世界の株価が落着く

2011-08-30 07:38:39 | 株式

NY株は10業種が揃って上昇した。

ニューヨークをはじめ東海岸を急襲すると予想されていたハリケーンの被害が軽微に終わり保険をはじめ銀行株が相場をけん引した。先週、ウォーレン・バフェットが資金を投じることを決めたバンク・オブ・アメリカが+8.1%も急騰した。

先週のジャクソン・ホールでのバーナンキ議長の「足元は住宅、金融に問題があるが、長期的な米国経済には楽観的」という講演を前向きに受け止め、景気が鈍化するなら政策を打ち出すという話しを好感した。

ユーロ圏ではギリシアでの銀行の統合のニュースが流れギリシア株は20年ぶりの+16%も上昇になった。

8月中旬までのNY相場の波乱は先週来、落着きを取り戻してきた。VIX(恐怖)指数も32.28819日の43.05から大きく下落した。

ドル指数DXYの落ち着きにも注目する向きが出てきた。対ドルでの主要9ヵ国通貨のバスケット相場であるが8月は+1.2%と久しぶりに堅調である。

これまでは円、スイス・フランの高騰が際立ったがOECDでは購買力平価からみるとドルは対円で31%、対スイス・フランで47%も割安になったと試算している。このような話題が注目されるのも久しぶりのことである。

東京市場では東京電力の制限令の解除、8月の景況判断(内閣府)が9地域で上方修正されという前向きのニュースが出た。震災後の回復の足取りの好調が目立つ。ウォール街と同じように日本の個々の企業の好調さが再評価されるだろう。

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バフェットの自信に注目・・・東京市場ではゲームソフト関連

2011-08-29 07:21:22 | 株式

先週のジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演会に世界の投資家は注目したが、市場の期待するQE(3次量的緩和策)は出なかった。

バーナンキ議長の現状判断は現在の株価や景気の低迷は金融政策の稚拙なためではなく、ユーロ圏の不安、S&P社の米国債引き下げなどで、米国の景気の先行き不安によるものでないという結論を下した。

ただ920日予定のFOMCを当初1日の予定を2日間に延長したが、そこではいま市場で議論されているダブルデップ論対策をふくめてさらなる政策の可否が議論される。

リーマンショック後、200812月のFOMC以来、日程の変更がしばしば行われたがいずれも重要な政策決定がみられた。

ただバーナンキ議長は「足元の景気には問題があるが、長期的には楽観的」と米国の抱える問題は深刻でないとした。

今週のウォール街は週末の8月の雇用統計に注目が集まる。雇用増は75000人がコンセンサスで前月の117000人から落ちる。低迷は続く。

それよりも先週も本ブログで書いたがウォーレン・バフェットのバンク・オブ・アメリカへの資金投入には注目される。2008年秋にゴールドマン・サックスに50億ドルを投じて2年半で大きな利益をあげ回収した自信がある。いま大手金融株の優先株の配当利回りは市場でも7%超である。

東京市場は引き続きウォール街の動向に左右されるが、元気なセクターはSNSゲーム関連だ。往年の任天堂の人気を完全に奪った。人気銘柄の広がりが、ここ1ヵ月間、着実にみられる。

われわれは出遅れ株としてクルーズ(2138)に注目している。

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バーナンキ議長への信頼感は揺るがない

2011-08-27 08:41:35 | 株式

NY株は前日の-170ドル下落から一転して反騰し+134ドルで終わった。

世界中の投資家の目はジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演に集まった。昨年の同フォーラムではQE2(第2次量的緩和)を打ち出しただけに、今回も追加の緩和策を期待したが、QE3については全く言及がなく株価が一時は大きく売られ。しかし、その後は反発し週間でも4週間ぶりの上昇になった。

バーナンキ議長の講演で注目したのは9月の定例FOMC2日間(92021日)にしたこと。「QE3への窓は開けたまま」という人気に転換し、バーナンキ議長の政策へ信頼感は揺るがない。

現在の米国経済がリセッション入りするという決定的な判断に傾いていない証拠である。株価の下落、米国債の格下げ、ユーロ圏での金融不安という問題があるが、足元の企業業績は好調で2011年は+18%増になる。

まだら模様の先行きであるが、この日の株価の反騰はバーナンキ議長のリセッション入りはないという見方を織り込み始めた。

相場をけん引したのはハイテクと金融である。ウォール街ではフアンの多い業種である。

来週から9月相場入りするが、1950年以降のデータでは株価が年間では最悪の季節性をもつ時期である。

目先の景気指標をめぐって相場の基調は波乱を続ける可能性は消えない。9月の連銀FOMC

までは様々な見方が交錯しそうである。

東京市場では引き続き個別物色の人気が強く、特にSNSゲームのソフト関連の動きが際立つ。クルーズ(2138)に注目したい。穴株的な存在だ。

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バフェット動くが、市場はバーナンキに向く

2011-08-26 07:22:51 | 株式

NY株の連騰は3日間でストップした。

ユーロ圏での金融市場の不安が蒸し返された。きっかけはドイツ国債の格付けの引き下げの噂である。いまや米国債を上回る世界最強の格付けを誇るだけに市場が気にするのも当然だ。ただ格付け3社は噂を否定した。世界の投機家は悪材料を探すのに注力する。いまの市場ではいちばん効率の良い戦略である。

ウォール街ではバフェットがバンク・オブ・アメリカの優先株とワラントに5000億ドルを投資することが明らかになった。株価は+9.4%と大幅高になり、ほかの大手金融株も軒並み高。バフェットは2008年の金融危機時にもゴールドマン・サックスとGEに投資した。いずれも大成功して資金の回収期にはいっているが、それらの資金を次の投資物件に向ける。バンク・オブ・アメリカの優先株には6%の配当がつく。

まさに「市場が恐怖を抱くとき」に投資するという言葉通りの行動である。このバフェットの行動にも相場は反応せず、影響は金融株高という限定的な動きである。

金融株はバークシア・ハザウェイのポートフォリオの37%を占める業種でバフェットの成功物語の源泉のひとつでる。

最大の関心事は金曜日のジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演である。現地時間10時に始まるが相場にどのような影響を与えるか?

1年前以上の関心が集まる。魔術師がシルクハットから再び鳩を出すのに成功するかどうか。

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