足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

投資の王道を行く

2005-09-30 23:35:17 | 株式
期待通り第1部市場の人気株の調整入りとともに、新興市場に底入れの兆しが出てきた。
8月上旬に日経平均が上昇トレンド入りして以来、後半は今までにみられなかったような現象が出てきた。大商いと大型株の軽い値動きである。新興市場のお株を銀行や鉄鋼株が奪ってしまった。オンラインブローカーの売買高の上位銘柄は大型株一色で、いつも顔を出していた仕手株や新興市場の銘柄がすつかり姿を消してしまった。こんなことは、ここ2~3年はみられなかった。
大型株は外人が火を点け、個人が追随するという株価形成の構図を作り上げたが、個人の回転売買が出来高を盛り上げた。特にここ1週間は「新興市場売り、大型株買い」の人気が定着し、資金の流れは大型株に突進した。
相場には合理性がある。買われすぎた銘柄にはカベができ、下がった株には押し目買いがはいる。
昨日のウォール街ではインターネッット、通信機器、半導体が上昇した。しばらく動かなかったグループである。
この動きを見ながらソフトバンク(9984)の動きには感心した。背景には米国の大手機関投資家のキャピタルリサーチが大株主として一段と買い増していた。インサイダー届けでは14.14%(以前13.13%)になった。孫社長の31.5%についで2番目の株主。長期投資家で定評のある外人である。
「さすが」と感心した。熱狂する大型株は避けて、同じ1部市場でもわれわれが投機性が強いとみるセクターに注力する。
逆張りの発想である。相場の上昇トレンドに確信を持つなら迷わず実行できる投資の王道である。
改めてこの行き方に倣おう。

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分水嶺が出た・・・大型株にみる

2005-09-29 17:49:53 | 株式
第1部市場の売買代金が3兆2000億円と最高水準だ。先にも書いたように住金、新日鉄、神戸製鋼が6~7%も上昇する。
新興市場の銘柄並だ。外人投資家と個人の資金の流入がいわれる。売買代金は別にしても、大型株の値動きの軽さはいままで経験したこともなかった現象である。長年、株式相場と取り組んでいる一人として「こんなことは初めて」である。
大型株の大商いは1980年代にはしばしばみられた現象ではある。
しかし過去と大きく異なる点あがる。バイカイ(売り買いのヒト値の株数)を調べてみると、住金、新日鉄でさえヒト値での売り物は多くて100万株台。普通は数10万株だ。過去の大型相場ではヒト値で1000万株の売り物というのが普通にみられた。それだけに、大型株が1日で5%以上も動くことはなかった。
今回は外人買い、個人のトレーディングが需要の原動力としても、意外なのは売り物(供給)が少ないことが異常である。
これが大型株の値動きを大きくしている。かって当たり前にみられた「売り物」はどこへ行ったのか?売り手がすくなくなり玉がドライアップしている。グリーンスパン議長が米国債券相場の強さに首をかしげる謎(conundrum)と同じである。
この問題は別の大きなテーマで、これからの相場の観測には最重要な課題であもる。
ひとつ確実にいえることは8月上旬を分水嶺にして、東京市場の株価形成のパラダイムが一転したことである。
それまでの経験則が通用しなくなってきた。
投資戦略を立てる上でも大いに考慮しなければならない点である。


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絶対リターンを追及する

2005-09-28 16:19:46 | 株式
「絶対リターンを追求するのがヘッジファンドの大きな特色」とヘッジファンドの雄ジョージ・ソロスは定義する。1969年にカンタム・ファンドを設立、2000年に運用から手を引くまで31年間でマイナスの年は1981年(-22.9%)、1996年(-1.5%)、2000年(-19.1%)の3年だけ。この間、1500倍にした。われわれ投資家にとっては夢のような話である。
ソロスにいわせれば「株価指数をベンチマークにするような運用はヘッジファンドではない」。
さて今回の日本株への外人家の買い超しの原動力になったのはヘッジファンドであることには間違いない。年初来のグローバル運用では、日本株と新興国への投資がずば抜けたパフォーマンスをあげた。東京市場が外人の間では1970~1980年代のように投資先の第一順位に躍り出た。東京市場の先行きの判断のパラダイムが、ことし8月を分水嶺に大きく変化した。7~8月に汗をかきながら先行きについて外人と私の事務所で戦略について議論したのは「オンリー・イエスタディー」だ。
目先、相場に調整待望論が日増しに高まっているが、予定通り調整にはいっても押し目は知れている。ポートフォリオの基本部分には中期的に狙える銘柄をしっかり投資しておこう。
新興市場に底入れの兆しがほのかに見えてきた。
特にIPO(新規公開)市場に光が点灯してきた。「出口のないトンネルはない」。
さきのトリトンスクエア通信(9月21日号)で「{残り物には福}という諺のように、今月下旬にはユニークで、注目したい銘柄がいくつかある」と書いた。コスモ・バイオ(3386・JQ)、ノエル(8947・JQ)、クリエイト・レストランツ(3387・マ)を紹介した(IPOスナップショットより)。
前2者は昨日本欄で取り上げたが、本日はレストラント・クリエイツが公開した。IPO価格3500円に対して4500円で簡単に寄った。
三菱商事の社内ベンチャーの成功例。「マルチ・ブランド」(さまざまな店名)、「マルチロケーション(場所を選ばない)」という戦略で外食産業の常識を破った。成長率は日本で3位以内にはいる。日本のサービス産業も捨てたものではない。
理論株価は{(21億8000万円÷4%)÷8,596,000株}=6300円
本日は5000円カイで終わった。

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2005-09-27 19:08:31

2005-09-27 19:08:31 | 株式
永年の友人、マーク・ファーバー博士は博学であり、行動力があり実践家でもある。
彼は2003年に出した「トゥモローゴールド」の中で、つぎのような先人のことばを引用している。
「投機をする人間は、どのようなことにおいてもその自信を他人から得ている。このような連中が売買を行う理由は需給に関する正確な情報を持っているからではなく、他人が先に売買したからなのである」(J・R・マカロック著「プリンシプルス・オブ・ポリティカルエコノミー」)
「通常、他人のまねをするということはみんなと同じことをするということで、それは結局愚かな行為といえる」(ウイリアム・スタンレー・ジェボンズ)
最近の株式市場での成功者にとっても、あるいは手持ち株が大幅に下がって困っている人にとっても、投資判断を立てるうえで、再度考えてみたい言葉である。

新興市場の下げがなかなかとまらない。一方、第1部の大型株が1日に5~7%も上昇する。200万円の新興市場銘柄なら10~14万円の上昇である。このような環境の中では、流れに乗れない場合はストレスが大きい。今一度、マーク・ファーバー博士が引用した言葉を読んでほしい。

さて現実論。本欄で取り上げたACCESS(4813・マ)が下げ止まらない。大型株への乗り換えの売り物がきっかけだ。これは相場の人気でACCESS固有の材料ではない。それに新興市場特有の「下げが下げを呼ぶ」という株価の動き。信用取引の投げが拍車をかけている。
いまひとつは9月26日の日経金融新聞のACCESSについての「短期業績、弱気の見方も」「戦略は評価・開発力は高まる」の記事である。
さきのパーム・ソフトの358億円の買収で、そののれん代の償却で業績が圧迫されるという懸念を指摘している。しかし先の説明会(機関投資家・アナリスト向け)で、同社の荒木社長は「業績の伸びで本来の収益が食われることはない」と説明した。負担は業績の予定以上の成長で吸収する。今回の下げで同社の上昇トレンドが変化したとは見ない。むしろ成長路線が明快になってきた。評価は変えない。

本日、IPO(新規公開)のコスモ・バイオ(3386・JQ)とノエル(8947・JQ)は新興市場の不人気で穏健な寄りであった。
理論株価の計算式で戦略が立てられる。コスモ・バイオは理論株価が67万円、来年の利益では72万円。日本のバイオ株で科学的に評価できる数少ない銘柄。商社だが経常利益率が15~20%と高い。医薬品メーカー並だ。
ノエルは理論株価と時価の開きがあまりにも大きいので数字の明示は避ける。各自で計算をしてもらいたい。
経常利益は12億5000万円、発行株式数は1万325株。
理論株価={(経常利益÷4%)÷発行株式数}

マーク・ファーバー博士の書物は「トゥモローズゴールド」(パンローリング刊)より引用。

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短期的には日銀短観がヤマか?・・・換金の続く新興市場

2005-09-26 18:31:09 | 株式
第1部市場の絶好調に比べて新興市場にまったく元気が見られない。
住友金属や新日鉄を買っていれば1日に5~6%上昇するのだから、軟調な新興市場に見切りを付けて大型株に資金が流入するという循環が続いている。
新興市場フアンにとっえてはストレスの貯まる日々である。8月5日に反転した日経平均の上昇相場は2ヵ月にわたろうとしている。
原動力が景気の回復であるだけに来月3日(月)の日銀短観あたりまで人気が続くかもしれない。テクニカル指標は過熱ゾーン入りの一歩手前まできていることは確かである。
一方、この日はジャスダック指数はプラスであったが、マザーズ、ヘラクレス市場は「日本株?」と思いたくなるなる展開であった。業績を売るのではなく、大型株への乗り換え運動が主因である。
新興市場フアンにとってのいまひとつのマイナス材料は9月のIPO(新規公開)市場の不振。
オールアバウト(2454・JQ*公開13日)、ターボリナックス(3777・HC*同15日)、アイフイスジャパン(7833・マ*同21日)と初日での投資では大失敗であった。初値の形成に超過熱人気がみられたのが主因。
やはり仮説であっても理論株価をベースに投資をすることが必要ということを教えてくれた。
しかしこれで新興市場に見切りをつけるのはチャンスを逃すことになる。外人投資家は下値を拾っている。
われわれもその方針は変えない。

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