足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

波乱要因は一服

2015-08-31 06:59:22 | 投資戦略
8月下旬の中国、米国市場の激震に見舞われた東京市場であったが、先週末は落ち着いた。
中国株に先がけて米国株が反騰し世界の株価に安心感を与えた。
これといった材料が出たわけでないが、市場心理は極端に冷え込みテクニカル指標が陰の極に達したからである。材料は後からついてくるという相場展開であった。
日経平均は8.4%反騰した。
この間の個々の銘柄での反騰率の大きい銘柄をみると(「トリトンスクエア通信」で取り上げた銘柄を対象にした)、FFRI(3692)+41%、DIT(3916)+33%,シマノ(7309)+22%、寿スピリッ(2222)+22%、コーセ(4922)+20%、MonotaRO(3064)+20%,クックパッド(2193)+18%が際立った。業種では自動車、ハイテク、ヘルスケア、金融が反騰相場のリード役になった。
テーマでは訪日外人急増のインバウンド関連で反騰銘柄が目立った。

中国、石油急落という悪材料はくすぶるが、株価の急落で米連銀の9月政策転換は年末に引き伸ばされた。
相場の先行きには波乱要因が浮かび上がり、慎重派は21世紀の第一回目のブル相場は終焉したとみる。
9月相場の焦点は引き続き中国、米国の金融政策、石油が最大の関心事である。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日米とも底はみた・・・有望株を狙うとき

2015-08-29 07:42:36 | 投資戦略
NY株はまちまちで引けた。NYダウ平均は小幅安だがナスダック、S&P500は小幅高。
市場は米サクソンホールでの経済シンポジウムでのフィシャ-副総裁の講演(日本時間では今夕)に集中する。イエレン総裁は欠席したために主役は同副総裁。
イエレン連銀総裁とは一心同体の行動をとってきただけに、その言葉はイエレン議長の代弁でもある。
出席している米連銀のメンバーの見方は様々で、政策変更の結論は次の連銀FOMC((9月16日~17日)までの景気指標と中国発の世界的な株価の波乱に左右される

先週後半の日本をはじめ欧米、中国の株価は先送りに賭ける人気が高まる。
仮に9月のFOMCで政策変更が見送りになっても12月までには政策転換は確実で、株価の先行きの不透明感を払しょくするには結論が早いほうが望ましいという雰囲気になってきた。
20世紀が生んだ伝説的な運用者ビル・ミラーは先週、TV出演し「今回の下落で一部にみられたバブルは払しょくされた。押し目買いに徹するときだ」と語っている。

東京市場では日経平均は直近の安値から+8.3%急騰した。信用取引の追証の処分玉も一巡した。日経平均の反騰率はNY株と全く同じ。

反騰で目に付くのは村田(6991)、シマノ(7309)で安値から短期間に20%急騰した。最近の相場の波乱時には先頭を切って下落したが、企業の成長路線はいささかも揺らいでいない。ビル・ミラーのいうように株価に含まれていた泡が弾けただけである。いずれも目先の不透明感が消えれば先頭に立つ銘柄である。われわれの注目株の任天堂も安値から10%以上も反騰し先導役になった。

訪日外人のインバウンド関連ではJALUX(2729)の元気がよい。日本空港ビルデング(9706)と並ぶ人気株になってきた。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界の株価が急回復・・・好材料が後押し

2015-08-28 06:12:14 | 投資戦略
NY株は続伸した。
米国景気の好調な景気指標、石油相場の反騰、連銀の9月政策転換の見送りなどが材料になった。世界の株価も中国、欧州が急上昇した。
この日の新材料はベネズエラのOPECの緊急会合の招集要請。石油価格の下落対策の検討を求めた。
米ジャクソンホールに世界中央銀行の首脳が集まり、欠席したエレン議長に代わってフィシャー副総裁が講演、政策転換の先送りを示唆した。
NY株の2日間の反騰は900ドル以上になり、先週来の市場の混乱はひとまず落ち着いた。
米国の景気指標の発表をみていると中国株の暴落は足元も景気にはまったく影響をしておらず、市場には先行きに安心感が戻ってきた。

最近の相場の大波乱で打撃を受けたのは著名なヘッジファンドのレオン・クーパマン(オメガ・ファンド)やダン・ローブ(サードポイント)だ。クーパーマンは太陽電池関連に大量投資していたがが、株価の暴落で打撃を受けた。またアクティビストのダン・ローブは集中投資の銘柄が不振であった。
ヘッジファンドは本来、ロング(買い)とショート(売り)を組み合わせた戦略をとり、株価の下落の衝撃は小さいはずだが、今回の中国問題の余波をまともに受け、1~7月に蓄積した利益を帳消しにした。彼らが今後はどのような策に出るかに注目したい。

東京市場でも急落した銘柄の反騰が目立つ。
特に先週、1月~7月の訪日外人数が1,100万人を突破したことが発表になり、年間で2,000万人を上回る可能性がでてきたが、株式相場の波乱で好材料が消化できないままに終わった。関連株の下落の大きかった銘柄に注目したい。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NY株が急騰・・・世界の雰囲気を変える

2015-08-27 06:04:26 | 投資戦略
NY株は2011年以来の大幅な急騰。
今週にはいっての中国の金融緩和策には反応しなかったが、この日は「このまま下落が続くようならリーマンショック時と同じように政府は70兆円規模の対策を出す」という現地のエコノミストの見方も出た。また今回の景気対策で経済成長率は年7.1%に復帰するという見方も出た。
株価が落ち着きはじめると、このような前向きの見方が出てくる。

本日の日本時間の夜半から米国では連銀主催のシンポジウムがジャクソンホールで開催される。欠席のイエレン議長に代わってフィッシャー副議長が講演するが、議長の腹心だけに世界の株式市場の暴落に歯止めをかけるような言及が期待される。イエレン議長と連銀総裁の椅子を競ったサマーズ前財務長官が政策転換を急ぐことへの警鐘を鳴らした。

NY株は暴落したが足元の景気指標は好調である。ここで9月利上げを先延ばしにして、現状の順調な景気回復を確実なものにする方向性が、連銀の首脳からは打ち出されるだろう。
現在のNY株の株価水準はバブルではなく、市場外には豊富な資金を抱えた大口投資家が多い。代表格は投資の神様のウォーレン・バフェトである。数兆円の資金をもち、目下、大物企業のプレシジョン・キャスティングパーツ(PCP)の買収交渉中である。
業界で最大の資産運用(20兆円)のヘッジファンドのデイ・ダリオは「引き締めどころか、量的緩和の継続を確認すべき」と主張する。
現実感覚をもつイエレン連銀議長は市場の声には耳を傾けるはずだ。

東京市場でも大きく売られた銘柄の反騰力が強い。
われわれの注目株の任天堂(7974)の相場つきが大きく変わってきた。
昨日のウォール街では大幅高。東京市場ではあまり材料は語られないが、ウォール街では様々な材料は連日出る。アナリストの予想数字の上方修正も出てきた。
訪日外人関連のインバウンド銘柄の押し目は絶好の買い場だ。次回の「トリトンスクエア通信」では関連株の数を増やす予定。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

売られ過ぎゾーンにはいった

2015-08-26 07:39:38 | 投資戦略
ウォール街は中国の金融緩和策にはプラスの反応を示さなかった。
中国は昨日、市場の引け後に利下げを発表しNY株の株価先物は一時は急騰した。この人気を引きついでNYダウ平均が一時は1万6313ドルまで急騰したが、次第に売り優勢になり結局は204ドル安の1万5666ドルと204ドル安で引けた。
反騰の勢いにストップをかけたのは、中国経済の鈍化という現実感のほうで、金融政策だけでは鈍化のトレンドをストップできないと読んだ。
NYダウ平均は5月の高値から14.5%の下落になり、相場の経験則の調整局面入りのゾーンで定着する。
中国株の暴落で米連銀の9月の政策転換説が有力になっていたが、昨日は一部では予想通り来月のFOMCで政策転換が行われるという見方も残る。
足元の米国の景気指標は中国とは異なり好調で雇用の好転で景気信頼感指数は高水準、7月の新築住宅も上昇した。
木曜日から米国屈指の保養地サクソンホールで、世界の中央銀行の首脳を招請した恒例の会合が開催されるが、イエレン連銀議長が欠席した意味が改めて気になる。
中国の利下げにはドイツなどヨーロッパ株は好感して大幅高になったが、肝心の米国株に影響しなかった。ただ前日の588ドル安という大幅安での市場の雰囲気は和らいだ感じではある。引け後のNY株の株価指数の先物はまちまちの動きで小康状態であった。
関心はイエレン議長が欠席したとはいえ、大物が集まるサクソンホールの会合に集まる。

東京市場も調整局面入り。
テクニカル指標も陰の極である。日経平均の25日移動平均との乖離率は-12.23%、同騰落指数は67.21%でいずれも短期的には売られ過ぎのゾーンにきた。(均衡点は乖離率7%、騰落指数75%)
個々の銘柄でみても25日移動平均との乖離率はMonotaRO(3064)-10%、日医工(4541)-14%、コーセ(4922)-14%、シマノ(7309)-16%、日本空港ビル(9706)-22%、ニトリ(9843)-16%、HOYA(7741)-14%と大きく下方に乖離した。市場心理の悪化を示している。押し目買いのチャンスである。





コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする