足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

相場をどう読むか

2012-10-31 08:16:24 | 株式

日銀の追加緩和政策に、昨日の市場はマイナスの反応をした。

NY市場は台風の影響で休場、シカゴの先物の夜間取引では日経平均は8900円台を付けた。

日銀の緩和策にはプラスの反応をした。

海外では今回の緩和策は2ヵ月連続の思い切った政策と前向きの評価をした。

先行きの相場をどう読むか?

本欄で2回にわたって米バロンズ誌によるNYでの先週の投資戦略カンファレンスを紹介したが、フェリクス・ズーロフとデビッド・ヘローの戦略を参考にしたい。

ズーロッフはスイスで資産運用会社を経営しているが、世界の市場で資金運用している。円相場は天井を付け、向こう2~3年のうちに100円台に乗せると予想した。彼は日銀の政策と政府の規制緩和などの構造改革を重視したが、昨日の日銀と政府の行動を先読みしていた。

いま一人、カンファレンスに招かれたオーク・インターナショナルの運用者デビッド・ヘローも日本での企業の構造改革に注目して日本株を推奨した。

彼のポートフォリオを調べると地域別では日本が22.9%、スイスが16.8%、英国が16.0%と、この3ヵ国で55.7%と半分以上を占めているいまどき希有な運用である。講演会ではトヨタ自、キャノンを取り上げたが、ファンドにはすでに組み入れしている。

彼は2010年に21世紀の10年間の最高のファンドマネジャーにモーニングスターが選んだ。

これまでのパフォーマンスをみると過去10年間で年率+10.75%の成果を上げ、ここ1年も同+17.40%いとう成果を上げた。ここ1年間のNYダウは+9.6%なので市場平均を大きく上回っている。

バフェットも顔負けの運用者が「日本は変化の時を迎えた」と語ったのには引きつけられる。言葉だけでなく、実践でも実行している。

「先行きの相場を読む」のに参考にしたい。

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日本株投資の環境の変化を読む有力米ファンド

2012-10-30 07:48:28 | 株式

NY市場は休場。

東海岸を直撃したハリケーンの影響を受けた。

昨日に続きバロンズ誌が先週、開催した投資カンファレンスのことをお伝えしよう。

ヘッジファンドのフェリックス・ズーロッフ、アーク・ファバーが日本市場を注目していることは昨日に書いた。

8人の出席者のうちいまひとり日本株の有望なことを強調したのがデビッド・ヘロー(ハリス・トラスト)である。オーク・インターナショナルという国際投資のファンド(54億ドル)を運用し、2010年にはモーニングスターの「過去10年間で最高の投資家」に選ばれた。

早くから国際分散投資に徹してきた。最近ではユーロ危機で株価の暴落したヨーロッパの銀行に投資して10億ドル稼いで話題になった。バロンズ誌は投資の最前線で活躍する第1人者としてカンファレンスに招いた。

彼も日本株に強気を論じた。

「日本株の投資環境は大きく変化した。長期間にわたり低迷してきたことが最大の注目点だ。PERとROEの水準の高さに注目したい」としてキャノンとトヨタを例に上げた。

すでに日本株には相当の投資を始めており、国際優良株にまず注目している。

昨年のヨーロッパ株の低迷時に出動したが、今度は日本に重点を置く。1990年初めから国際投資を始め、すぐれた実績がある。

日本株への強気の根底には円相場の天井観もある。この点はズーロッフ、ファーバーと同じである。日本経済の根底には大きな変化が出てきていると読む。

優良株のほかには大手証券株にも注目している。すでに大和証券(8601)には投資している。

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円相場が大転換期にきた・・・著名な投資家の意見が一致

2012-10-29 07:36:19 | 株式

先週、米バロンズ誌が著名な投資の専門家を集め有料の講演会を行った。毎秋、ニューヨークで開催される。参加者のうち5人は同誌の新春座談会の常連メンバーである。参加者はすべて資金運用の最前線で活躍している。

海外からフレックス・ズーロッフ(ズーロッフ・アセット・マネジメント)とマーク・ファバー(ニュース・レターの編集者)が参加したが、注目されるのは、この両人が円安を予想したことである。

ズーロッフはチューリッヒでヘッジファンド、年金運用などで実績があるが「日本では注目すべき変化が起ころうとしている。円相場のトレンドの転換である。円安は特に輸出企業に大きな恩恵を及ぼす。向こう2~3年は円安が継続し100円台に乗せる。このような見方はメディアには見られないが、円安は日本の輸出企業には膨大な利益をもたらせる。株価水準は20年前と同じで、円安で日本株に注目が集まるだろう」と語った。

またマーク・ファバーも「円相場は下落に転じる。日本の国債には全く魅力はない。資産運用の一部を日本株への投資に向ける」と語った。

ズーロッフはスイス、ファーバーは香港をそれぞれ拠点にして運用している。

早くから円高を予見してきたが、ここへいきて見方を大転換した。

これまでから円相場の転換点では実績のある投資家だけに注目される。

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NY市場はハリケーンの直撃

2012-10-27 08:07:59 | 株式

NY株はハリケーンの直撃を受けまちまちの動きであった。

目下、発表中の第3四半期の決算はS&P500の半分が発表になった。

利益は約70%の企業が事前の予想を上回ったが、売上面で予想を上回ったのは36%で、景気の停滞を示している。経営者はコスト削減に力を入れており、第4四半期は再び増益基調に戻るだろう。

相場の先行きは来月初めの選挙と、その後のフイスカル・クラフ(財政の崖)問題という不透明感が市場の前にはのしかかる。共和党の議席が増えれば問題解決には複雑になる。

ただ日本とは異なり政治には良識が支配する国柄だけに、最後は妥協の道を見出すという期待感が投資家にはある。

昨日のウォール街では円相場の上昇が目だった。ドルは円以外の対通貨では上昇した。前日、円相場が久しぶりに80円台乗せをしただけに、この日は円安への期待感に水を浴びせられた。

来週からは東京市場でも決算発表が本格化する。

関心事は経営者の先行きの見通しである。

週半ばの日銀の政策会合で予定通り金融緩和政策が出れば、円相場は円安トレンドにはいるだろう。政策当局は市場の人気に注目すべきチャンスである。

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株高、債券安、ドル高・・・ロムニー候補が当選したら

2012-10-26 09:03:40 | 株式

ウォール街では小動きが続く。

米大統領も2週間後に迫ってきた。最後の討論会の前後に米国を訪ねたロンドンのヘッジファンド投資会社(100%をヘッジファンドで運用)は米国を駈け足で訪ねたが「ロムニーの勝利は株式、日本円、金に好影響をもたらせる。クリスカル(財政の崖)は両党が妥協して収まる」とみる。

現在の米国株の堅調の裏には、ロムニー候補の勝利ということがある。年末相場には強力な材料である。

昨日は任天堂(7974)が決算に次いで木曜日には岩田社長による説明会が行った。

説明の話の中には12月には国内でも発売するWiiUについて積極的な発言が少なかった。

しかし質問の時間にはWiiUに質問が集中した。岩田社長はそれを呼んでいたのだろう。WiiU20033月末までに550万台と会社は想定したが、ウォール街では2013年末までに1,000万台という見方が有力である。この見通しの格差はどこからきたのか?決算発表とともにWiiUの人気をよみ上がり始めた。

ウォール街での人気度が相場の方向を決める。

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