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2004日本
監督・脚本・制作・編集・音楽:岩井俊二
出演:鈴木杏、蒼井優、郭智博
オジさんがにこにこ観る映画じゃないよなあと思いつつも、しっかりしっとりさせられながら鑑賞。
これまた面白かったなあ。
すごくよく考えられているのに、ただそこにある空気をふんわりと映したような。
言葉少なでぶっきらぼうなたたずまいを、緻密だけれどジャンプカットのような荒さをのこす編集で紡いでいって、そういうぎりぎりを歩みながら、でもその時々の心をぎゅっと観るものにダイレクトに伝えてしまう。そんな映画。
これはよほどの勘のよさがないとできない。感性の技の世界。
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花のいきあたりばったりの大芝居にまきこまれるアリスは、マー君の記憶を取り戻そうと努力する元カノを演じるんだけど、会ううちにマー君とアリスは互いに惹かれはじめるんだ。
アリスがマー君との思い出と称して語る捏造したエピソードが、離別した父親との思い出をなぞっていることもなんとも心憎い。
海辺でのトランプ(風で飛ばされる)。二枚あったハートのエース。ふともれる本当の気持ち。心太で露呈する嘘。別れの中国語。父親の思い出とマー君への気持ちがオーバーラップする。いいねえ。
結局アリスは自分の気持ちをそっと押し殺して、マー君に気持ちを伝えることなく、花との友情を大事にするんだ。でもそれは悲劇的でもこれ見よがしでもない、花とアリスは今日も昨日と同じようにさりげなく友だちだ。いいなあ。
一方でマー君は、嘘がばれたあとも、アリスに惹かれたという気持ちは大事にしながら、でも大嘘を仕組んだ花の気持ちもちゃんとみていて、結論ははっきりと出ないけれどもしかしたら花を受け入れるのかもしれない。そのやさしい気持ちが帯を巻く手つきと舞台上のケツ出しを交えて(笑)さりげなく画面にあふれる。編集の妙技。
「マー君が花を好きだといったという事実はありません」、とたどたどしく告白する時の花の顔のアップはすごい好きだ。あんなにくしゃくしゃでいとおしい顔はない(こともないけど)。アリスと幸せになってねというときの断腸の思いと、そのあとのマー君の受容を受けた意外な気持ちの両方を、アップの顔だけで演じ分けた鈴木杏ちゃんはなかなかの役者だよな。
顔といえば、嘘がばれた瞬間のアリスの顔の変化もそれに対抗できるくらいよい。ごめんなさいを鼻つまんで言うのは蒼井優の技か?
バレエのみんなで写真を撮るところとか、妙に距離をおいて座るボートでの会話とか、お父さんの万年筆談義とか、携帯の中国語とか、花がマー君のかばんにハートのエースをみつけてヨロヨロになるところとか、巨大アトムとか、アリスの家の惨状とか、あともちろんラストのバレエシーンとか、好きなシーン満載。
脚本から撮影から編集から主役二人のスーパーナチュラルな演技から、すべてが、露光がたり過ぎていたり足りなかったりする恋の一幕の空気をかもし出すのに一役かってできあがっている、エヴァーグリーンな映画だったですわ。好き!
やっぱ若いっていいなあ(自爆)
テリー伊藤がこわかった。
かれは最近目を治したので、あの怖さはもうだせないかも?
(そこだけリンチ的)
好き度:
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そうでしたね~、あの花のくしゃくしゃな
顔をして泣きながら告白する部分は
杏ちゃん、上手いなぁ~・・って思いました。
見てるこちらを切ない気持ちにさせてくれましたよね。
manimaniさんが好きなシーン満載・・と書いてらっしゃる部分。私もみんな好きでしたし、印象に残りました。
特に万年筆談義と、父親と駅のプラットホームで別れるシーンのあの中国語とか・・たまらん!って感じで、ジーンとしちゃいました。
勿論あのバレエシーンも。
杏ちゃんも優ちゃんも、今よりもちょっと
ふっくらしてて、若さゆえのぴちぴち感があって、とても好感が持てました♪
(おじさんの台詞みたいですね(^_^;))
あらためて自分の書いたものを読んでみると・・・もう結構忘れている!^^;
ので、きっともう一度観ても新鮮に楽しめるでしょう。。。
杏ちゃんの泣き顔アップは覚えていますけどね~
そうですかふっくらしてましたかふたりとも。いいですね~^^(おじさん)
そこを確認するだけでももう一度観たいかも
またお越し下さいませ~