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ごみに関すること04

2010年07月27日 | ごみ問題

 溶融炉の機種について私なりに説明します。大きく分けると3つのタイプになります。1つめはストーカ炉という日本で多く使用される機種があります。燃焼する所が階段式になっており安定した運転が見込めるとあります。

 ストーカ炉は一度燃焼(900~1100℃)した後に、焼却灰を再度溶融(1300~1400℃)する方式がストーカ式+灰溶融設備です。従来はストーカ炉で燃焼したものをそのまま廃棄していました。

 灰溶融設備はプラズマ式などが有り、電気や燃料で灰をガラス状に溶融します。仙台市や福島県田村広域で視察したのはこの方式でした。

 2つめは流動床(リュウドウショウ)炉です。この名前から想像すると床が動くと思われますが、中に入っている砂とごみが動きながら燃焼(900~1100℃)するのです。流動床式にはストーカ式と同じくそのまま灰にするものと、

 流動式ガス化溶融炉(1300~1400℃)は溶融スラグまで作る方式があります。同じ方式で目的が違えば燃焼温度が異なります。この場合はストーカ炉と違い一体でスラグを作るのです。

 最後はシャフト炉です。これは製鉄会社が考えて溶鉱炉のようにごみを溶かすのです。この方式は溶融炉(1700~1800℃)のみで、灰は出てきません。シャフト炉から生成されたスラグは高温なので最良ですが、

 維持費が大変なのです。何でも溶かすので便利ではありますが、コークスと一緒に焼却します。秋田市を視察した際はコークスの燃料高騰分だけで補正予算額が数億円でした。

 生成したスラグはアスファルトの骨材料として使用されています。2市2町だけでアスファルトに使用すると、2300ton/年のスラグは、5%含有のエコアスファルト材34000?になります。

 これを仮に6mの舗装道路整備(5cm厚)に使用すると、1年間で約49kmの工事をしなければなりません。なお、岩沼だけで約30%のごみを出しますから約14kmの工事を毎年発注することになるのです。

 東北6県の内、宮城と青森を除く4県はエコアスファルトの使用を承認していますから、県道や国道に使用できます。しかし、宮城県は承認していませんから、国道や県道に使用できないのです。

 2市2町だけで使い切れる量ではありません。さてどうしましょう、余れば廃棄するしかありません。そこで最終処分場の容量が大きければと思うのです。

 最終処分場の用地選定は名取市が混迷?(続く)

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