その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

相手の顔色(葉色)をうかがう…

2024-06-29 05:27:47 | 巡礼

「イネの葉っぱ、あがぐ(赤く)なったはぁ~!」

 どこがですか? 我が在所では、イネの葉が黄変することを「赤くなる」と表現する。イネや小麦は、作物体の窒素含有率が高まると濃い緑色になり、逆に肥料切れの場合は、薄くそして黄変する。「赤くなった」という表現は、田んぼが肥料切れを起こしているというサインなのである。相方『チャオちゃん』の田んぼの作り方(栽培方法)は、『おやじぃ』のそれとは少々違うから、「こうすべきだ。」などと、ベテランに言う訳にもいきますまい。『おやじぃ』の場合は、定植後2週間、また、それから2週間を目途に追肥して、無効分げつを止める働きをする『ネッキアテ(中干し)』あたりに葉色を見ながら追肥を検討する…一方、『チャオちゃん』の場合は、定植後2週間は同じであるけれど、散布量は『おやじぃ』の2倍以上である。そして、2回目の追肥は、出穂期の1ヶ月前頃と決めているらしい。(それも大量に^^;)「他(の箇所)は良いのに、何でここばっかりあがくなったんだべ?ちゃんと平らに撒いたが?」とトバッチリは『おやじぃ』の散布の仕方に向かう^^;
「あのねぇ…田植え後、ちゃんと水見てた?何回か水きれったったべ。パチンコばっかりしてないで、水くらい掛けてよぉ。」と今さら言っても仕方がないので、3日ほど前倒しで追肥をしてあげた。それより何より畦畔の草刈りくらいしなよ…そうか、彼は草刈り機械を担げる体力がないかぁ…とまぁ、草刈りオプションも加えてあげましたけれど。(今年は『チャオちゃん』の田んぼじゃないみたい!と事情を知らない人は思うに違いない^^;)


エシャレット(らっきょう)とエシャロットは違うよ^^;

はてさて、一事が万事この調子だから、慣れたとは言え、彼とお付き合いしていると疲れますわなぁ。(それでも収量は上げるから、摩訶不思議^^;)人の「顔色を窺う(見る)」というのは、相手の気持ちを探るようで、あまり良い表現のようには思えないのだけれど、イネの葉色を見るのは、「葉色診断」という立派な技術である。(比色板もあるんだから。)緑色が濃ければ濃いほど良いかと言えばさにあらず。『おやじぃ』が作付けしている「はえぬき」は、肥料を吸収して熟してくれるけれど、「コシヒカリ」などは窒素過多は秋の倒伏を招き、また食味も落ちてしまうと言われておりますよ。適材適所…いやいや、その品種に応じた技術が存在するのである。
さて、『おやじぃ』が『合鴨隊長』となって進めていた「ヒエ抜き」は、適当なところで止めにした。長男『ポン太郎くん』に丸投げしている「夏秋きゅうり」が成り始め、農協出荷量ほどではないにしろ、直売所には出荷してみましたよ。あと、2~3日すれば、収穫と摘葉と水遣りに追われる日々になるに違いない。「お金を取りますか?命を取りますか?」…きゅうり農家に伝わる、言われ方である。毎年、きゅうりに負け続けているからねぇ…今年は、水と肥料の2点に絞って挑むつもりである。(丸投げだけど…)『おやじぃ』も早朝にコッソリ圃場を確認して、指示を出しているのだよ。今年は、少々長男『ポン太郎くん』の顔色も違うような気がする。褒めて伸ばし、調子付けば叱って伸ばす…コチラも葉色と顔色を窺いながらの挑戦になるようでありますなぁ(笑)


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