ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

福島で生まれて

2011-09-14 12:21:55 | 独り言
 昨日の野田首相の所信演説を聞いていて2つの言葉が心に残っている。

 ひとつは明治の元勲の勝海舟の「氷川情話」にある言葉だそうだが、

       「正心誠意」

という言葉である。意を誠にして、心を正すとの意味があるそうである。そして首相は、国民の皆様の声に耳を傾けながら、自らの心を正し、政治家としての良心に忠実に、大震災のもたらした国難に立ち向かう重責を全力で果たしていく所存ですと続く。

 ここには、今までの首相所信演説にあった大言壮語や美辞麗句の類はなく、「愚直に一歩一歩、粘り強く全力で取り組む」として、野党の理解と協力を求めている。どじょう内閣と言われる所以の地味で地にしっかりと根を下ろした政権運営をしていこうとする心意気を感じたのでした。

 もうひとつは、先月、福島で開催された全国高校総合文化祭で、福島の高校生が演じた創作劇の中の言葉で

       「福島に生まれて、福島で育って、福島で働く。
       福島で結婚して、福島で子どもを産んで、福島で子どもを育てる。
       福島で孫を見て、福島でひ孫を見て、福島で最期を過ごす。
       それが私の夢なのです」


 福島原子力発電所の近郷20Km内は未だに立ち入り禁止地区に指定されている。多くの住民は県の内外に避難を余儀なくされている。そして福島県内の住民は言われなき風評に苦しんでいる。そのなかで、会津若松の女子高校生が、演じた創作劇のなかで叫んだ言葉である。

 同じ立ち入り禁止地区に隣接した川内村は、来年2月を目途に、避難している住民の帰村を準備すると議会が決議したが、住民の中には果たして子どもや孫たちが安心して暮らせるのだろうかと大きな不安を抱えていることが、住民の皆さんのTVへのインタビューにあった。

 福島の女子高校生の言葉にある様に、何とか住民の皆さんが、一刻も早く安心して暮らせる環境つくりに努力して欲しと思った。

コメント (4)
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