巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

南大隅町 鬼丸神社のアコウ

2014-02-10 | 鹿児島県

 

南国独特の生態を持ち、最初他の樹木に寄生して発芽着生し、成長すると気根で親樹を覆い尽くし、枯らしてしまうことから「絞め殺しの木」とも呼ばれるアコウの巨木です。

此処は前回紹介の錦江町の南隣町「南大隅町」、鹿児島湾に注ぐ「雄川(おがわ)」右岸、河口から約3kmばかり遡った鬼丸神社社頭に君臨しています。

鬼丸神社は長閑な里山の鬼山と呼ばれる低い山裾に鎮座、一帯の山林自身も鬼山の暖帯林として天然記念物に指定されて居ます。

境内入口、朱い鳥居の両脇には灯篭と、腰から下は無く腕も捥ぎ取られた仁王が立ち並び、こんな辺境の地にも「廃仏稀釈」の波が押し寄せた事を窺わせる。

しかし、すぐ近くの道路脇には大隅半島で一番古い「久保の田の神」が有り、信仰心の強い地であることが窺える。

さて本題のアコウの巨木は、鳥居脇の少し高くなった土段の上、その気根の集まりを思わすような独特な樹姿で聳えて居る。

着床した樹木はとっくの昔に締め付けられ命当てたのだろう・・・・・気根とも枝幹とも見分けが付かない主幹にはまた、蔦やシダ類が共生して植物界の凄まじい生存競争を見る思いがする。

 

樹齢300年、樹高25m、目通り約10.0mとカウントされるが、それほどデカクは無い。

撮影2011.12.20