遠目に一見すると杉だと云う観念からは程遠い樹姿をした巨杉です。
先日紹介の鉾納宮寄り北西に約2km、なだらかな斜面に囲まれた畑地に飛び飛びに民家が建ち、牧歌的な風景の中、特別に守られ単立して居ます。
最早支えが無くては立って居る事も覚束無い様ですが・・・凄まじい生命力で生き存えて居るように見えます。
一昔前、平成11年(1999)9月24日の台風18号によって、主幹は引き裂かれ現在のように脇枝だけが残る壊滅的な被害を受けてしまったようです。
被害に遭う前の阿弥陀杉は目通り12.6m、樹高38m、枝張り約38mと威容を誇って居たようですが・・・、すっかりこの痛々しい姿で支え棒に寄りかかりなんとか倒壊は逃れて居ます。
大きく引きちぎられすっかり腸(はらわた)まで曝け出し・・・、それでも残った枝には葉を生い茂らせて居ます。
樹齢1300年・・・、阿弥陀杉と言われた立派な樹冠も今はない。
最早昔の勇姿には比ぶべくも無いがなんとか命をつないで居ると言った感じ。
脇には覆い屋が建てられ倒壊した幹の一部が展示されていた。
周りは長閑と言えば長閑すぎる平和な山村と言った風情です。
撮影2010.5.1