北陸自動車道、木の本インターからほど近い、秀吉を武勲者として、史上に名をとどめた賤ヶ岳古戦場の麓に大音(おおと)集落がある。
この地の伊香具神社は今も郡名にその名をとどめるように古く由緒ある神社で社叢は深い緑に覆われている。
最初、ここを訪れたときにはこの神社の境内ばかりを探して見つからず、再度訪れ近くの民家に訪ねてこの地を訪れた。
実際には伊香具神社の境外にある摂社、一ノ宮神社(天之押雲命)のご神木で、境内から東へ300m余呉湖からの放水路に掛かる橋の畔にこの地大音(おおと)集落の野神として大切にされている。
山裾の小高いふくらみの上に苔むす2本の主幹が寄り添って立ち、長年の風雪に幹が殆ど空洞化しているが、樹勢は衰えていない。
正面から見る姿はいかにも威厳に満ちて威風堂々しているがいざ裏側に廻って見るとその姿は悲惨、この大木の幹はすっかり空っぽ、その表皮1枚で命をつないでいるかのように見える。
しかし、陽射しの強かった撮影日にはこの大きな木陰に車を止めて昼寝をしている車を見かけた。
幹周、4.0m、樹高18m、樹齢400年、命を脈々とつないで葉をいっぱい繁らせています。
撮影2007.6.2
<集落名を大音(おおね)と表記してましたが「おおと」だという指摘があり早速直させていただきした、関係者の皆様にはご迷惑かけましてすみません。>