アメジストセージが花盛りとなりました。葉や花弁が密毛に覆われ、ビロードのようにふんわりした触感が心を癒します。メキシコ原産ですので、メキシカンブッシュセージとも呼ばれています。フランスでは、疲労回復、強壮、健胃に効くハーブとして親しまれているそうです。
アメジストセージの花言葉は「家族愛」です。最近、高速道路で悲惨な交通「事件」がありました。不適切な駐車を注意された若者が腹いせに、相手の車の走行を執拗に妨害し、こともあろうか追い越し車線で停車を強い、車外で喧嘩しているところを、他車に追突され、妨害された車に乗っていた一家の両親を死なせたのです。追い越されてかっとなったからと、追い回し駐車場に逃げ込んだ車を鉄棒で叩くと言う乱暴な事件も報道されました。私は、このような人間は「家族愛」の欠けた家庭で自己本位に育った結果ではないかと思うのです。注意されたり、追い越されたりすると、喧嘩を売られたと単純に考えてしまうのです。
少子高齢化の社会です。この問題の解決法は、子供を増やすことではないでしょうか。ところが政府は、少子高齢化による労働力不足対策として、「一億総活躍」とか「輝く女性」とかの一見聞こえのよさそうな標語を掲げ、家庭を守る人たちを企業の働き手に動員してしまったのです。求人率は高まりましたが、賃金の低い非正規雇用が多くなっただけで、国民の所得は伸びず、景気は低迷を続けています。子育てには共稼ぎが欠かせず、家庭環境は悪化するばかりで、「家族愛」も希薄になります。結婚年齢は高まり、子供の数は1人か2人止まりで、少子高齢化を益々助長します。社会保険の担い手が減少し、年金制度の存続も危ぶまれています。
財務省の発表では、2016年の企業内部保留額は406兆円とのことです。企業の利益が内部保留の積み上げに偏重し、社員の給与に反映されないのは、反社会的であり、国民の購買力を低迷させ、不景気を醸しているとか言えません。企業社会では、利益を国民に配分し豊かな生活を営むことを犠牲にしても、利潤を内部保留することを優先するのです。良心は共稼ぎせざるを得ず、奴隷のようにこき使われ、「家族愛」は崩壊するのです。あの忌まわしい暴力的運転は、「家族愛」に飢えた人間の仕業に違いないと思うのです。
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