アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

ヨメナ

2021年10月13日 | うちの庭では

今年の夏日は、先週で終わりとなったようで、明日から北から寒気団が南下、気温も10℃以上低下するそうです。庭では野菊類の先陣を切ってヨメナが咲き始めています。2003年まで住んでいた久居市の宿舎の企画の自衛隊訓練場に咲いていたヨメナを、土浦に連れてきました。花言葉は「従順」です。

現役時代正直者で通した私は、扱いにくい部下のようでした。農林技官だった私は、現地の地形に合わせて構造物を設計するのです。と言えば「当たり前でしょう」と誰もが思うでしょうが、実際は「標準設計」なるものがあって、どんな地形でも無理矢理この中から合いそうな構造物を選ぶ、手間を省いていたのです。会計検査院のお墨付きのもので、検査を受ける際「標準設計です」と言えばフリーパスだったからです。私は「従順」ではなかったのです。

入省6年目は酒田市にあった事業所で設計業務に関わりましたが、1年で北海道開発局に配置換えとなりました。「北海道に転勤すると内地にはなかなか戻ってこられない」と言われていましたが、2年で本省に配置換えとなり、更に10ヶ月でマレーシアに派遣されることになりました。もしかすると、従順でない私を厄介払いするため、頻繁に転勤させられることになったのかも知れません。公務員というのは、正直だけでは勤まらないようです。最近では、正直者の赤城敏夫さんの自殺例があるではありませんか。

マレーシアでは、国家プロジェクトに対する技術援助に携わりました。天水田の機械化二期作化事業でしたが、最初に対応したイギリスの企業は、ダムや幹線水路など、おいしい大型工事の施工が終ると、さっさと引き上げてしまいました。困ったマ政府は、圃場施設整備・農作業機械化・肥培管理技術の普及を農林省に技術援助を要請しました。熱帯稲作の経験のない農林省研究部門も、上から目線で、熱帯には適合しない日本の技術を展示するだけでしたので、事業目的を達成できませんでした。金儲けや上から目線の指導に、マ政府はいかばかり落胆させられたでしょう。代わって行政部門から派遣された私は、同じ目線に立っての新たな技術開発を目指し、マ政府との共同研究を始めました。ここで私は信頼され、現地の人達は皆「従順」に共同研究に協力、事業は走り出しました。信頼できる人物に対しては、従順になれるものですね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿