鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

サッカーダイジェスト 浦和戦寸評

2015年05月24日 | Weblog
【J1採点&寸評】浦和×鹿島|武藤、関根がFC東京戦に続き大一番でゴール! 鹿島はジネイに光明
塚越 始(サッカーダイジェスト)
2015年05月23日


OGを与えたものの逆転勝利。途中出場のズラタンと梅崎が流れを変える。


【警告】浦和=宇賀神、那須、武藤 鹿島=なし
【退場】浦和=なし 鹿島=なし
【MAN OF THE MATCH】関根貴大(浦和)


【試合内容】
 開幕から11試合負けなしの浦和の勢いを絶とうと、鹿島は最終ラインを極端に高く設定し、特に興梠へのマークを徹底。古巣相手に燃えるCFに、前を向いてボールを持たせない。また左SBに入った昌子が絶好調の関根にマンマークでつき、力で封じ込もうとする。

 前半はその鹿島の「浦和対策」がハマった。36分にジネイ、直後にカイオが立て続けに決定機に持ち込むなど、アウェーチームがチャンスを作った。
 
 ほとんどチャンスを作れずにいた浦和だが、後半途中からズラタン、梅崎を投入。すると「浦和のギアが上がり、鹿島の運動量が落ちた」(槙野)と、ホームチームが主導権を掌握し、OGで1失点を喫したものの、71分に武藤、83分に関根のゴールで逆転勝利を収めた。

 浦和はこれでクラブ記録となる開幕から12試合負けなし。次節の鳥栖戦で負けなければ、02年の横浜、03年の名古屋が作った13試合負けなしのJ1記録に並ぶ。

【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
ズラタン、梅崎の投入が奏功し、終盤に猛ラッシュ。鹿島の徹底した対策に苦しみながらも勝点3を掴んだ。

鹿島 5.5
ジネイが一段とフィットし、浦和の最終ラインにじわじわとプレッシャーを与え続けた。だが後半にリズムを崩すと、そこから立て直せなかった。試合途中から“いかにして盛り返すか”が、今後の課題か。

【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
ジネイの至近距離からのショット、柴崎の強烈なミドルをビッグセーブ。OGは防げただけにいただけない。

DF
4 那須大亮 6.5
ピンチの場面に必ずと言っていいほど顔を出して、ことごとくシュートをブロックした。

5 槙野智章 6
攻撃参加の質が高かった。サイドに張り出したジネイへの対応もしっかりこなした。

46 森脇良太 5.5
ジネイに裏を突かれ、ヘッドに当てたボールがOGに。ただその後、素早いプレスからボールを奪い、関根の逆転ゴールの起点になった。

MF
3 宇賀神友弥 5.5
コンディションが万全でなかったのか、最近のような爆発的なアタックを見せられず途中交代に。

8 柏木陽介 6
ピンチの芽を摘むプレーが光った。前半は後手に回った相手ボランチとの対決も、後半途中からは完全に“逆転”した。

19 武藤雄樹 7
相手が疲れ出した時、一瞬集中を切らせた時、その隙を見逃さずに突いていた。結果、ズラタンが最後まで諦めずに食らいついて放ったクロスを、しっかりゴール前まで詰めて押し込めた。

20 李 忠成 5
ボールを欲して裏のスペースを狙い、前線の他の選手との距離が開いた。悪い時の癖が出た。

22 阿部勇樹 6
後半に入り前線と近い距離でプレーして、主導権を手繰り寄せた。

24 関根貴大 7
左WBにポジションを移した直後に決勝ゴール! 終盤に勢いに乗ると鹿島守備陣を翻弄した。

FW
30 興梠慎三 6
相手の厳しいマークに苦しんだものの、ズラタンへのスルーパスから同点弾に絡む。痛めていた首を気にしていたのが心配。

交代出場
FW
21 ズラタン 6.5
投入後、明らかに流れが一変した。身体を張って相手の嫌がる位置で起点になり、懸命にボールを追って武藤の同点ゴールをアシスト。

MF
7 梅崎 司 6.5
右WBに入ると、アグレッシブなアタックで鹿島守備陣とSHを引き出す。中央のマークを緩め、逆転劇の舞台を整えた。

MF
16 青木拓矢 -
最終ラインの前で守備を固め、大きくボールを蹴り出すなどセーフティなプレーでリードを守った。

監督
ペトロヴィッチ 6.5
ズラタン、梅崎の投入やWBのポジションチェンジなど、采配がズバリ的中した。

鹿島は前半三度の決定機逸が響く。指揮官は土居への厳しい言葉に期待を込める。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 佐藤昭大 5.5
昌子との“連係ミス”から同点ゴールを献上。キックやポジショニングなど、小さなミスが目立った。

DF
3 昌子 源 5
71分の場面、ズラタンが抜け出してきた時にGK佐藤に「出てくるな」と制したにもかかわらず、1対1で振り切られてクロスを打たれ、武藤にゴールを決められた。

14 ファン・ソッコ 5.5
強烈なプレッシングで興梠に前を向かせず。だが横の揺さぶりに一歩遅れることも。

23 植田直通 5.5
切れ込んできた関根を止め切れず決勝ゴールを献上……。もう少し、駆け引きの妙を身に付けたい。

22 西 大伍 5.5
武藤にゴールを決められた直後、GK佐藤に対しミスを指摘していた。できれば西が身体を張ってピンチを防いだうえで、そのようにアドバイスしたかった。

MF
20 柴崎 岳 5.5
惜しいミドルを2本放つも、西川の壁を突破できず。後半途中から運動量が落ちると、そこから挽回できなかった。

40 小笠原満男 5
ボールロストから失点に絡んだ。ポジショニングは絶妙だが、球際で負ける場面がやや目に付いた。

7 カイオ 5.5
36分に放った鋭いショットは、惜しくもゴールを外れた。何度かカウンターから持ち込んだが、ビッグチャンスに結び付けられず途中交代に。

8 土居聖真 5.5
鹿島ペースで進んでいた39分に左足で狙いすましたミドルを放つも、ボールは大きく枠の外へ。試合後の記者会見で、トニーニョ・セレーゾ監督から「天性といえる良さをピッチで出せていない。味方の特長も活かせていない」とバッサリだめ出しされる。

25 遠藤 康 5.5
ドリブルで仕掛ける機会がほとんどなく、ボールロストも目立つ。オフザボールの動きの質を上げたい。

FW
9 ジネイ 6
前半は確実に起点となり、プレッシングでも貢献したが、決定的なシュートはGK西川に止められた。ただ、ずっと前から鹿島でプレーしていたように感じるぐらい、馴染んでいた。

交代出場
MF
33 金崎夢生 5.5
ボールを持つと威圧感を放ち“なにか”を期待させた。それでも次第に1対1の場面で、浦和DF陣に主導権を握られた。

MF
13 中村充孝 -
流れを変える役割が期待されたが、浦和の勢いが増すばかりだった。

FW
15 高崎寛之 -
切り札的に投入されたものの、ゴール前での仕事はできなかった。

監督
トニーニョ・セレーゾ 5.5
昌子のSB起用は途中までハマっていたが、終盤に落とし穴が……。一方、ジネイの計算が早くも立ったのは収穫だろう。


サッカーダイジェストの塚越氏による浦和戦の寸評である。
逆転負けに厳しい評価が与えられておる。
その中でジネイには良い評点をつけられた。
「ずっと前から鹿島でプレーしていたように感じるぐらい、馴染んでいた」とのコメントには光明を感じさせられる。
鹿島が求めるべきセンターFW像と言って良かろう。
また、途中出場の金崎夢生に対して「ボールを持つと威圧感を放ち“なにか”を期待させた」述べておる。
負傷で戦列を離れておったが、この試合を観る限りもう問題はなかろう。
次節以降はより活躍してくれるであろう。
威圧感あるプレイを楽しみにしておる。

ケルン・大迫、最終戦にてゴール

2015年05月24日 | Weblog
ケルン大迫、10戦ぶり今季3ゴール目でシーズンを締めくくる
15/5/24 02:02



[5.23 ブンデスリーガ第34節 ケルン2-2ボルフスブルク]

 ブンデスリーガは23日、第34節を行い、FW大迫勇也とMF長澤和輝の所属するケルンはホームでボルフスブルクと対戦し、2-2で引き分けた。大迫はフル出場し、1ゴール。3試合連続で先発した長澤は後半25分までプレーし、ともに1部初挑戦のシーズンを締めくくった。

 ケルンは前半3分、MFマルセル・リッセのスルーパスを受けた大迫が左足でゴール右隅に流し込み、先制点。3月8日のフランクフルト戦(4-2)以来、10試合ぶり今季3ゴール目が試合を動かした。

 しかし、ボルフスブルクも前半8分、MFケビン・デ・ブルイネの右CKから最後はMFルイス・グスタボが押し込み、すぐさま1-1の同点に追いつく。さらに同15分にはケルンDFドミニク・マローのパスミスをMFダニエル・カリジウリがカット。左サイドを縦に突破し、マイナスのクロスをMFイバン・ペリシッチが左足で流し込んだ。

 あっという間に逆転を許したケルンだが、ホーム最終節で意地を見せる。後半16分、リッセのシュート性のクロスが相手のオウンゴールを誘い、2-2。2位ボルフスブルク相手に勝ち点1を奪い、ホームでは10試合負けなし(3勝7分)として1部復帰のシーズンを12位で終えた。


ブンデスリーガ・ホーム最終節にてゴールを決めたケルンの大迫である。
フル出場でシーズンを締めた。
今季、ポジションを失った時期もあったが、出場機会を増やすにつれて信頼を得ていった。
来季は更にやってくれるであろう。
頼れるセンターFWとして更なる活躍を期待しておる。

浦和戦トラッキングデータ

2015年05月24日 | Weblog
1stステージ 第13節
2015年5月23日(土)19:04KO 埼玉



Jリーグ公式に掲載された浦和戦のトラッキングデータである。
ジネイの総走行距離に対してのスプリント回数は、彼のプレイスタイルを表しておる。
まさに機を見るに敏。
ジネイを軸にチャンスは多く作られることがわかる。
また、途中出場の金崎夢生のスプリントは特筆すべきところであろう。
是非とも先発に適用したい。
ジネイと夢生のコンビネーションが熟成されることによって、より攻撃的なチームとなって行くであろう。
今後が楽しみである。

浦和戦コメント・報道

2015年05月24日 | Weblog
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第13節


鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
Q.途中まで、完璧な試合運びだったと思うが、ゲームプランはどのようなものだったのか?なぜ、最後まで続けることができなかったのか?

A.前後半ともに、集約される言葉は「姿勢」や「態度」、「決断力」ということになる。前半では、特に攻撃の姿勢という部分ができていなかった。相手があれだけ前を向かせてくれるのにゴールへ向かわずに横を向いたりして、攻撃的な姿勢や意識ができていなかった。後半に関しては、守備の姿勢や意識が途中から薄くなってしまった。これだけスピーディーな展開で、サイドチェンジが多く、攻守の切り替えが速い展開になっていくので、どうしても疲労が溜まる。一瞬のプレーだが、「このボールはうちのゴールには遠いから」と思って歩いているうちに、素早い展開をされてしまう。先にポジションを取っていれば、失点を防いだり、最低限、相手の邪魔をすることはできたはずなのに、後追いという形になってしまった。そこは疲労の問題なのか、守備に対する個人の意識なのか。特に後半は、前半からの疲労が溜まる状況で、その時にこそ、集中力や注意力、守備への意識、ポジション取りをしっかりとしなければいけないのだが、気が緩むのか、集中力が突然切れるのか、体力的な部分で持続力ができていないのか。いろいろな形でアプローチをして、持続していけるように指導をしているが、急激に次の試合でできるか、持続できるかというのが、大変な部分に直面している状況といえる。

A.後半に関しては、両センターバックが、最もボールを持つことができる選手だった中で、もう少し、ビルドアップで攻撃に良いボールを出せればと思う。中盤に供給するパスも、もう少し正確に出せればと思う。浦和のメリットがなかったわけではないが、もっと良い内容や姿勢を今までの浦和で見たことがある。今日は普通の浦和だったと思う。日本で注目される試合で、いろいろな戦い方や駆け引きがある中で、後半のDFラインには、守備に対する意識と姿勢、持続力が足りなかった。非常に残念に思う。

Q. 前半に1回、カウンターのチャンスがあったが、スピードを落として横パスをして、チャンスではなくなった。監督は怒っていたが、その場面については?

A. その場面は、土居選手に対して自分が怒った。カウンターを仕掛けられる場面だった。土居選手の特長は、簡単に前を向けて、スピードがあって、スピードに乗りながらドリブルできること。以前からメディアを通して伝えているし、クラブハウスでも指導をしているし、グラウンドでも練習をしているのだが、バイタルエリアでセカンドストライカーに前を向かれると、DFの最初の反応はバックステップになる。後ろに下がっていく。特に、ドリブルで仕掛けられると、最初は下がっていくことになる。そこでスピードに乗れば、相手は下がっていくし、自分とゴールの距離が近くなって、角度も広くなる。DFをうまく使いながら、ブラインドを使ってシュートコースを作ることもできる。ジネイ選手はポストプレーができて、技術もしっかりしている。良いボールが返ってくるのだから、ワンツーで抜け出したりして、違う展開を作ることができる。土居選手がもう少し、ジネイ選手の特長やタイミングを掴むようになれば、新たな進化も見受けられると思う。スピードに乗ってドリブルをしながら、トップスピードで自在にボールを扱える選手はなかなかいない。天性というか、持って生まれた才能を出してほしいから、自分は要求している。できる時もあれば、できない時もある。コンスタントに発揮できるようにならないといけない。ファイナルサードにたどり着くためにはハードワークが必要だが、ペナルティーエリア内に190cmくらいの選手がいる。そこでクロスを上げられる状況にも関わらず、ボランチに戻してサイドハーフに出して、またサイドバックへ展開して、ということがある。良い状態で最後の3分の1のエリアまで行って、クロスを上げられる状況がありながら、それをしない。空中戦に強い味方の特長、それが何なのかを把握してやらなければいけない。1週間ずっと、そうした練習をしてきた。それが試合になるとそういったプレーがうまくできていない。それは疲労が理由であったり、相手のタイトなマークがあったりとか、いろいろと要因はあるだろうが、基礎的な部分、味方の特長をしっかり生かすということに3年間取り組んでいるのだが、理想の形にはたどり着けていない。

A. 平均年齢を見ても、浦和の方が上だ。勝負をするうえでの経験値も相手の方が上回っている。例えば、浦和を見ていると、キツい時間帯に選手たちが声を掛けたり叱咤激励をして、集中力を持続させるようにしている。一方、我々は全員が無口になって走っているだけになっている。姿勢を変えなければいけない。ファウルがあって、ボランチが相手に手を差し伸べている間に相手にリスタートをされて失点しそうになった場面があった。いろいろな駆け引きがあるわけで、相手が何をしようとしているのか瞬時に察知して、反応していかなければいけない。いろいろな駆け引きのところで、一瞬、気を抜いているところで相手にやられてしまう。そういったところでの成長がなければ、難しくなる。レフェリーへのアピールも、浦和の選手は正当な方法でやっている。試合の中で使っていい術なので、そういった部分での個の成熟が求められると思う。冒頭に言ったように、攻守に渡っての姿勢、どのように攻撃と守備をするのか、チームとして変えていかなければいけない。

敗者にしては、話しすぎた。失礼します。



【西 大伍】
後半にパワーダウンしてしまった。それでは意味がない。前半はある程度、やりたいサッカーをできたけど、点を取りたかった。点を決めた後に我慢できないことが続いている。その瞬間に、良い判断をしなければいけない。後から反省しても遅い。

【ファン ソッコ】
相手の勢いがある中で、もっと落ち着いて対処すべきだった。相手の30番がポストプレーをして、全体を押し上げる起点になっている。自由にさせないように、もっと徹底すべきだった。自分たちに甘さがあったと思う。

【佐藤 昭大】
浦和の攻撃力に対して、しっかりと全員が我慢しようということでプレーしていた。失点するまでは、粘り強く守れていたと思う。先制した後は相手も点を取りに来るし、試合としてはスコアが動きやすい時間帯ではあるが、しっかり守ってカウンター、そこから追加点を取れればベストで、そういう力がないということ。また練習からしっかりとやっていかなければいけない。

J1 1st 第13節 浦和戦


本日行われたJ1 1st 第13節 浦和戦は1-2で負けを喫しました。

浦和、鮮やか逆転勝利で無敗継続…武藤&関根弾で鹿島撃破
15/5/23 20:55

[5.23 ファーストステージ第13節 浦和 2-1 鹿島 埼玉]

 J1は23日、ファーストステージ第13節を行い、埼玉スタジアムでは11戦無敗で首位の浦和レッズと8位の鹿島アントラーズが対戦し、浦和が2-1の逆転勝利を収めて開幕からの無敗を12試合に伸ばした。

 ホームの浦和は快勝した前節F東京戦から先発に変更なく、同じ11人がスターティングメンバーに名を連ねた。一方の鹿島は前節から3人を入れ替えてGK佐藤昭大とDF植田直通、FWジネイを先発起用してこの一戦に臨んだ。

 序盤から両チームともにゴールを脅かす場面を作り出す。前半12分、右サイドのMF遠藤康のクロスをジネイがヘッドで狙ったシュートは枠を捉えず。さらに同14分にはMF柏木陽介のパスをカットしたジネイがシュートまで持ち込むも、これはGK西川周作の守備範囲に飛んだ。対する浦和も同15分にFW李忠成の落としを受けたMF関根貴大、同17分にはDF槙野智章のパスからFW武藤雄樹がシュートを狙ったが、ボールはともにゴール右に外れた。

 その後、リズムを握った鹿島がシュートまで持ち込むシーンを作り出す。しかし、前半21分にはカウンターからDF西大伍、遠藤が続けざまにゴールを強襲するがともに西川がストップ。さらに同36分には、MF柴崎岳のマイナスのパスをPA内で受けたジネイが狙うも西川に足で弾き出された。ともにシュートチャンスを作った前半だったが得点は生まれず、スコアレスのまま折り返すこととなった。

 後半に入ってもスコアが動かずに試合が進むと、浦和は同16分に李に代えてFWズラタンを投入して流れを変えようと試みる。同17分には柏木の蹴り出したCKをズラタンがヘッドで合わせるが枠外に。対する鹿島は同18分に柴崎がミドルレンジから強烈なシュートを枠内に飛ばしたが、西川の横っ飛びのセーブに阻まれてしまう。

 すると、後半22分に思わぬ形で試合が動く。柴崎が後方から送ったロングボールを森脇がヘッドでクリアを試みたが、ボールはそのままゴールマウスに吸い込まれて鹿島が先制に成功する。しかし、浦和がすぐさま同点に追い付く。同26分、FW興梠慎三のスルーパスから右サイドを抜け出したズラタンが送ったクロスを、ゴール前にフリーで走り込んだ武藤がヘッドで叩き込んで試合を振り出しに戻した。

 そして後半38分に浦和が逆転に成功する。森脇のスルーパスからPA内に侵入した関根が相手DFをかわして中央に切れ込むと、豪快に右足で蹴り込んでスコアを2-1とした。この1点が決勝点となり、浦和が2-1の逆転勝利を収めた。

(取材・文 折戸岳彦)

逆転負けを悔やむ鹿島DF昌子「もっともっと向上できる」
15/5/24 00:09

[5.23 ファーストステージ第13節 浦和 2-1 鹿島 埼玉]

 先制しながらも首位チームに逆転負けを喫した。鹿島アントラーズDF昌子源は、「お互いにチャンスはあったと思うし、どちらに転んでもおかしくない試合だったと思います」と振り返りながらも、「浦和が強かった」と唇を噛んだ。

 この試合、昌子は本職のCBではなく左SBとして先発出場を果たした。対面するMF関根貴大は2試合連発中と絶好調だったが、冷静な対応でPA内への侵入を簡単には許さなかった。

「今日はSBでのプレーだったので、CBとは役割が変わりました。SBは守備面で1対1が多いイメージがあったので、対面の選手には絶対に負けないという気持ちでいました」と自らの役割を遂行しようとしていた。しかし、「クロスを何度か上げさせてしまったので、自分の中で改善していかないといけません」と課題を口にしている。

 スコアレスで迎えた後半22分にオウンゴールで先制したものの、同26分と同38分に浦和に得点を許して1-2の逆転負け。「先制してからの失点が早すぎたし、落ち着かせる時間がなかった。」と敗因を挙げながらも、下を向くわけにはいかないと視線を上に向けた。

「攻撃面や守備面で自分たちの良い部分を伸ばすと同時に、今日の失点の課題をしっかり修正していきたい」と語ると、「個人それぞれの思いや気持ちの部分でももっともっと向上できると思うし、チームとしても向上できると思うので、下を向かずに頑張っていきたい」と気持ちを切り替えた。

(取材・文 折戸岳彦)

鹿島逆転負けで11位転落 浦和戦10戦勝ちなし
[2015年5月23日22時50分]


浦和MF柏木(右)をブロックしてボールをキープする鹿島MF柴崎(撮影・松本俊)

<J1:浦和2-1鹿島>◇第13節◇23日◇埼玉

 鹿島が天敵浦和に逆転負けし、11位に転落した。

 主導権を握って攻め続けた前半はシュート数11本-3本と圧倒したが、チャンス止まりで得点できず。0-0の後半22分に日本代表MF柴崎岳(22)のロングパスがDF森脇良太(29)のオウンゴールを誘って先制したが、この得点までに体力を消耗した。わずか4分後に急造サイドバックのDF昌子源(22)が左サイドからのクロスを許して同点弾に直結。さらに38分、中盤で球際の勝負に敗れてボールを奪われる。右サイドに展開され、最後はMF関根貴大(20)に決勝点をたたき込まれた。

 これで浦和戦10戦勝ちなし。10年8月28日(1-1)以降、5分け5敗となった。

 トニーニョ・セレーゾ監督(60)は「なぜ負けたのか。攻守の姿勢の問題だ。前半は、あれだけ前を向かせてくれたのにゴールに向かわず横に逃げていた。後半は、あれだけ攻守の切り替えが速かったのに準備を怠った。生理的な問題なのか、集中の持続力がない。指導はしているが…」と悔しがっていた。

鹿島、終盤に息切れ セレーゾ監督「守備の意識が薄くなった」

前半、鹿島・小笠原(中央)と競り合うもシュートを放つ浦和・武藤(右)=埼玉スタジアム2002=(撮影・小倉元司)

 明治安田J1第1ステージ第13節第1日(23日、浦和2-1鹿島、埼玉)鹿島は幸運なオウンゴールで先制しながら、終盤に息切れした。セレーゾ監督は「攻守の切り替えが早い展開で疲労がたまり、後半途中から守備の意識が薄くなった」と敗因を分析した。

 前節デビューした身長186センチのジネイは前線で存在感を示したが、浦和の堅い守備を崩せなかった。左サイドバックで出場した昌子は「戦う姿勢や勝ちたい気持ちが、より出ていたのは浦和だった」と精神面の差を指摘した。(共同)


浦和-鹿島 前半、鹿島・ジネイ(左)と競り合う浦和・李=埼玉スタジアム


浦和-鹿島 後半、鹿島・小笠原(右)と競り合う浦和・柏木=埼玉スタジアム


鹿島 宿敵に勝てん…DF昌子「得点してから失点が早い」
J1第1S第13節 鹿島1―2浦和 (5月23日 埼玉)

 鹿島は逆転負けを喫し、浦和相手に10試合勝ちなし(5分け5敗)となった。後半22分に柴崎のロングボールがオウンゴールを誘発して先制。しかし、その4分後に追いつかれ、後半38分に勝ち越しを許した。

  日本代表DF昌子は「得点してからの失点が早すぎる。自分たちで改善していかないといけない」とうなだれるしかなかった。
[ 2015年5月24日 05:30 ]

先制点生かせず逆転負け 勝負強さ戻らない鹿島

前半、鹿島・ジネイ(左)と競り合う浦和・李=埼玉スタジアム

 鹿島のセレーゾ監督はおかんむりだった。「後半途中から守備の意識が薄れた」。後半22分に相手のオウンゴールで先制しながら逆転負け。対応が遅れたマークを指摘し「防げた失点だ」とまくしたてた。

 1失点目は先制点から4分後。2-2で引き分けた16日の広島戦も2-1と勝ち越した1分後に同点ゴールを奪われた。「得点した直後の失点が多すぎる」と昌子。指揮官も「練習でずっと指導しているのだが…」と嘆き節が止まらなかった。(埼玉)


鹿島・小笠原満男(中央)と競り合うもシュートを放つ浦和・武藤雄樹(右)=埼玉スタジアム2002(小倉元司撮影)

トニーニョ セレーゾ監督(鹿島)会見『後半の最終ラインには、守備に対する意識と姿勢、持続力が足りなかった』J1【浦和vs鹿島】
2015 05/24 06:49

2015年5月23日(土)19:04KICKOFF/埼玉スタジアム2002/41,269人
浦和 2-1 鹿島
得点者:67' オウンゴール(鹿島)/71' 武藤 雄樹(浦和)/83' 関根 貴大(浦和)

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○トニーニョ セレーゾ監督(鹿島)
Q:途中まで、完璧な試合運びだったと思うが、ゲームプランはどのようなものだったのか? なぜ、最後まで続けることができなかったのでしょうか?

「前後半ともに、集約される言葉は『姿勢』や『態度』、『決断力』ということになる。前半は、特に攻撃の姿勢という部分ができていなかった。相手があれだけ前を向かせてくれるのにゴールへ向かわずに横を向いたりして、攻撃的な姿勢や意識ができていなかった。後半に関しては、守備の姿勢や意識が途中から薄くなってしまった。これだけスピーディーな展開で、サイドチェンジが多く、攻守の切り替えが速い展開になっていくので、どうしても疲労が溜まる。一瞬のプレーだが、『このボールはウチのゴールには遠いから』と思って歩いているうちに、素早い展開をされてしまう。先にポジションを取っていれば、失点を防いだり、最低限、相手の邪魔をすることはできたはずなのに、後追いという形になってしまった。そこは疲労の問題なのか、守備に対する個人の意識なのか。特に後半は前半からの疲労が溜まる状況で、そういうときにこそ、集中力や注意力、守備への意識、ポジション取りをしっかりとしなければいけないのだが、気が緩むのか、集中力が突然切れるのか、体力的な部分で持続力ができていないのか。いろいろな形でアプローチをして、持続していけるように指導をしているが、急激に次の試合でできるか、持続できるかというのが、大変な部分に直面している状況と言える。後半に関しては、両CBが最もボールを持つことができる選手だった中で、もう少し、ビルドアップで攻撃に良いボールを出せればと思う。中盤に供給するパスも、もう少し正確に出せれば。浦和のメリットがなかったわけではないが、もっと良い内容や姿勢を今までの浦和で見たことがある。今日は普通の浦和だったと思う。日本で注目される試合で、いろいろな戦い方や駆け引きがある中で、後半の最終ラインには、守備に対する意識と姿勢、持続力が足りなかった。非常に残念に思う」

Q:前半に1回、カウンターのチャンスがあったが、スピードを落として横パスをして、チャンスではなくなった。監督は怒っていたが、その場面については?
「その場面は土居選手に対して自分が怒った。カウンターをしかけられる場面だった。土居選手の特長は簡単に前を向けて、スピードがあって、スピードに乗りながらドリブルできること。以前からメディアを通して伝えているし、クラブハウスでも指導をしているし、グラウンドでも練習をしているのだが、バイタルエリアでセカンドストライカーに前を向かれると、DFの最初の反応はバックステップになる。後ろに下がっていく。特にドリブルでしかけられると、最初は下がっていくことになる。そこでスピードに乗れば、相手は下がっていくし、自分とゴールの距離が近くなって、角度も広くなる。DFをうまく使いながら、ブラインドを使ってシュートコースを作ることもできる。ジネイ選手はポストプレーができて、技術もしっかりしている。良いボールが返ってくるのだから、ワンツーで抜け出したりして、違う展開を作ることができる。土居選手がもう少し、ジネイ選手の特長やタイミングをつかむようになれば、新たな進化も見受けられると思う。スピードに乗ってドリブルをしながら、トップスピードで自在にボールを扱える選手はなかなかいない。天性というか、持って生まれた才能を出してほしいから、自分は要求している。できるときもあれば、できないときもある。コンスタントに発揮できるようにならないといけない。ファイナルサードにたどり着くためにはハードワークが必要だが、ペナルティーエリア内に190cmくらいの選手がいる。そこでクロスを上げられる状況にもかかわらず、ボランチに戻してサイドハーフに出して、またSBへ展開して、ということがある。良い状態で最後の3分の1のエリアまで行って、クロスを上げられる状況がありながら、それをしない。空中戦に強い味方の特長、それが何なのかを把握してやらなければいけない。1週間ずっと、そうした練習をしてきた。それが試合になるとそういったプレーがうまくできていない。それは疲労が理由であったり、相手のタイトなマークがあったりとか、いろいろと要因はあるだろうが、基礎的な部分、味方の特長をしっかり生かすということに3年間取り組んでいるのだが、理想の形にはたどり着けていない。平均年齢を見ても、浦和のほうが上だ。勝負をする上での経験値も相手のほうが上回っている。例えば、浦和を見ていると、キツい時間帯に選手たちが声を掛けたり叱咤激励をして、集中力を持続させるようにしている。一方、われわれは全員が無口になって走っているだけになっている。姿勢を変えなければいけない。ファウルがあって、ボランチが相手に手を差し伸べている間に相手にリスタートをされて失点しそうになった場面があった。いろいろな駆け引きがあるわけで、相手が何をしようとしているのか瞬時に察知して、反応していかなければいけない。いろいろな駆け引きの部分で、一瞬、気を抜いているところで相手にやられてしまう。そういったところでの成長がなければ、難しくなる。レフェリーへのアピールも、浦和の選手は正当な方法でやっている。試合の中で使っていい術なので、そういった部分での個の成熟が求められると思う。冒頭に言ったように、攻守にわたっての姿勢、どのように攻撃と守備をするのか、チームとして変えていかなければいけない。 最後に敗者にしては、話し過ぎた。失礼します」

鹿島アントラーズ 試合後の選手コメント『完璧に崩されたわけではないし、反省して改善していきたい』(昌子 源)+佐藤 J1【浦和vs鹿島】
2015 05/24 07:06

2015年5月23日(土)19:04KICKOFF/埼玉スタジアム2002/41,269人
浦和 2-1 鹿島
得点者:67' オウンゴール(鹿島)/71' 武藤 雄樹(浦和)/83' 関根 貴大(浦和)

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○昌子 源
Q:左SBに入った自分自身のプレーは?

「クロスを上げさせたシーンもあったし、1失点目はまさにそうだった。それは自分の反省点でもある」

Q:前半と後半で試合内容が変わりました。戦い方を変えたのでしょうか?
「特に前半と後半で戦い方を変えたわけではないけど、向こうのホームで浦和が勝ちに来るところを、カウンターで狙うことと苦しくなったら前線にジネイがいるので、ジネイを使いながらカイオのところからカウンターを狙う形も考えていた。運が良い形でゴールが入ってからの失点が早過ぎたというか、落ち着かせる時間帯もなく、失点を喫しているので、それが今日の敗因の一つではないか」

Q:改善点は?
「完璧に崩されたわけではないし、反省して改善していきたい。攻撃と守備の良い形でできたところをもっと伸ばして、失点の仕方も分析して、チームももっと向上できるから、セレーゾ監督の話を聞いて、ここで下を向かずに頑張っていきたい」

Q:次節・松本戦に向けての意気込みを。
「浦和さんに負けないぐらいのサポーターの熱さがあるし、それを受けて立ってはいけない。相手のフォーメーションも変わってくるので、そういうことにも対応していきたい」

○佐藤 昭大
「しっかり全員で我慢して点を取られないようにやろうと話していた。失点するまでは守れていたと思う。

Q:得点したあとに失点をしたので、落ち着かせて試合を進められたのでは?
「サッカーにはよくあることで、先制したあとに相手も点を取りに来るので、ゲームとしては動きやすい時間帯ではある。相手が出てきたところをしっかりと守って、欲を言えばカウンターで追加点を取れれば最高の形だけど、現状ではそういう力まではないということなので、点を取られたあと、点を取ったあとは慎重に戦わないといけない」

Q:久しぶりの出場でしたが、前回と比べて自分のパフォーマンスはいかがでしたか?
「試合前に思っていたことは、出るのは久しぶりだけど、僕のコンテストではなく、なによりも大切なことはチームが勝つこと。僕がやりたいプレーをやるのではなく、チームの勝利のために求められているプレーをしようと思っていた。ディフェンスラインの裏へのボールの対応などはできていた。求められたことはやったつもりだけど、2失点して負けたので、今度は結果を求めていかないと。その意味ではまだまだ」


敗戦の中で多くを語ったトニーニョ・セレーゾ監督である。
指揮官としては、練習の中で伝えておることが実践できずに終えたことに多くの不満があろう。
逆にチームの伸びしろとも受け取れる。
厳しいトレーニングに励み、チームを昇華させていくのだ。
チームの成長を楽しみにしておる。