鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

サッカーダイジェスト 広島戦寸評

2015年05月17日 | Weblog
【J1採点&寸評】鹿島×広島|オープンな展開の激闘は痛み分けに
小田智史(サッカーダイジェスト)
2015年05月16日


J1通算450試合出場の曽ヶ端は痛恨のミスから失点。


【警告】鹿島=ファン・ソッコ(61分)、昌子(77分)、伊東(90+2分)/広島=水本(25分)、塩谷(57分)、千葉(62分)、青山(73分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】柴崎 岳(鹿島)


【試合内容】
 鹿島は序盤、プレッシングから波状攻撃を仕掛けて、広島ゴールに迫る。しかし、引かれてスペースを消され、得点を奪えない。対する広島も、1タッチのスピーディなパスワークで鹿島のプレスを振り切ろうとするが、決定機には至らず、スコアレスで前半を折り返す。

 後半に入ると、球際の激しさが増し、オープンな展開に。51分、佐藤に一瞬のミスを突かれて先制を許した鹿島は、65分にショートカウンターからPKを獲得。これを小笠原が決め同点とする。3分後には新加入のジネイが勝ち越しとなるゴールを挙げるも、直後に柴に同点弾を許してしまう。

 その後互いに攻めるもゴールを割れず、両チーム合わせてイエローカード7枚が飛び交った激闘は、そのまま2-2の引き分けで幕を閉じた。

【チーム採点・寸評】
鹿島 6
前半からボールを支配して相手のボックス内に侵入。攻撃時間の長さからすれば、もっと点を取ってもおかしくなかった。守備陣が再び複数失点してしまったのが悔やまれる。

広島 5.5
リーグ最少失点を誇る守備陣がバタついて失点したのは“らしくない”。逆に、粘り強く同点に追いついた攻撃面は収穫で、攻守が対照的な出来だった。

【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ヶ端準 5
トラップからキックに入った瞬間にボールをかっさわられ、史上7人目のJ1450試合出場に華を添えられず。「GKとしてはやってはいけないミス」と唇を噛んだ。

DF
3 昌子 源 6
ドウグラスに空中戦・地上戦で互角。フィジカルだけでなく駆け引きも冴えていたが、後半に攻め込まれた時間帯はわずかに受け身に回った。

14 ファン・ソッコ 6
熟知する古巣相手に真っ向勝負。とりわけシャドーに入ってくるパスへの対応は効いていたが、後半はややラフプレーに走った印象だ。

16 山本脩斗 5.5
ミキッチのスピードには後れを取るも、最後まで諦めずに並走。ピンチの一歩手前で上手く仕留めたが、後半開始直後に右太もも裏を痛めて無念の交代。

22 西 大伍 5.5
右サイドからの効果的な仕掛けは34分のボレーシュートくらい。不慣れな左サイドに回った後半は、攻撃に絡む回数がめっきり減った。

MF
20 柴崎 岳 6.5
運動量豊富に動き、ボール回しをスピードアップ。加えて球際での競り合い、インターセプトも素晴らしく、何度もチャンスを作った。

40 小笠原満男 6
1点目のPKは冷静にGKの逆を突き、今季リーグ戦初得点&17シーズン連続得点を記録。相手の急所を突くパスも何度か繰り出した。

7 カイオ 6
一番のハイライトは39分の強烈なミドルシュート。他にもドリブル突破とシュートで圧力をかけたが、自身はゴールに恵まれなかった。

8 土居聖真 5.5
ペナルティエリア内で切り替えして千葉のファウルを誘発。ただ、それ以外の場面では連係やチャンスメークに上手く絡めなかった。

25 遠藤 康 5.5
ダイレクトプレーやドリブルからの崩しはさすがだが、チャンスをモノにできず。土居交代後は代表合宿と同じトップ下でプレーした。

FW
18 赤秀平 5.5
チェイシングで相手のビルドアップを低速化した点は評価できるが、FWとしてはゴールという結果で先発起用に応えたかったところだ。

交代出場
DF
24 伊東幸敏 6
山本の負傷により緊急出動で右SBへ。柏のスピードある突破に後手に回るシーンはあったものの、試合の流れにはスムーズに入った。

FW
9 ジネイ 6.5
Jデビュー戦でいきなり初ゴール。得意とする空中戦の見せ場はなかったが、キレのある動きで再三ゴール前に顔を出し、今後に期待感を抱かせた。

MF
10 本山雅志 -
右サイドハーフで出場。足もとにボールが収まらず、ベテランらしからぬボールロストが散見。同点の膠着状態を打ち破れなかった。

監督
トニーニョ・セレーゾ 6
アクシデントで交代カードを1枚失うなか、早い時間帯でのジネイ投入が的中。指揮官としては、失点した守備陣を立て直したかった。


鹿島のジネイはJデビュー戦でいきなり初ゴール。スピードあるプレーで攻撃のスパイスとなった。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

リーグ最少失点の守備陣が“らしくない”対応で2失点。

【警告】鹿島=ファン・ソッコ(61分)、昌子(77分)、伊東(90+2分)/広島=水本(25分)、塩谷(57分)、千葉(62分)、青山(73分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】柴崎 岳(鹿島)
【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 5.5
39分、カイオの強烈なミドルシュートに鋭く反応し、右手1本で好セーブ。だが、ここ数試合安定していた足もとの面で不安が出て2失点目を招いた。

DF
4 水本裕貴 6.5
フィールドプレーヤーのJ1連続フル出場新記録(127)とJ1通算300試合のダブルメモリアル。カバーリング、空中戦も抜かりなし。

5 千葉和彦 6
左右、後方から入る中央へのパスを迎撃し、ことごとく撥ね返す。攻撃ではビルドアップの起点となり、オーバーラップも仕掛けた。PKを献上した土居へのファウルが唯一のミス。

33 塩谷 司 6
スピード自慢のカイオとマッチアップ。鋭い切り返しに食らい付くだけでなく、GKとの連係もできていたが、持ち前の攻撃参加は限定された。

MF
6 青山敏弘 5.5
押し込まれるなか、フォアプレスやプレスバック、ボール奪取で奮闘。ただ、パスが思うように通らず、本人曰く「自分が良くなかったのは確か」。

8 森和幸 6
広い視野を活かして巧みに配球。元同僚のファン・ソッコのラフプレーに熱く抗議する場面もあったが、ベテランらしくチームを支えた。

14 ミキッチ 6
山本との1対1ではスピードでイニシアチブを取る。献身的に守備のタスクもこなし、対面のカイオと見応えのある攻防も展開した。

18 柏 好文 5.5
影を潜めていた前半から一転、後半に入りギアチェンジ。スピードに乗ったドリブルを披露したが、もう少しボックス内まで近づきたかった。

9 ドウグラス 6
自陣深くまで戻って守備をこなした影響か、後半は運動量が減少。それでもフィジカルを活かしてロングボールの基準点となり、攻撃のタメを作った。

30 柴晃誠 6
守備に追われて持ち味が消える時間帯が長かったなか、浅野との連係+見事な抜け出しで値千金の同点ゴールを挙げる。忍耐の勝利だ。

FW
11 佐藤寿人 6.5
したたかに相手GKからボールを奪い、J1通算148ゴール目。わずか1回のチャンスを確実に仕留め、エースたる所以と意地を見せた。

交代出場
FW
29 浅野拓磨 6
両親が見守るなか、カウンターの最前線に立つ。昌子やファン・ソッコのフィジカルに弾き返されながらも、柴のゴールに絡んだあたりは代表合宿の成果か。

MF
27 清水航平 ―
87分、最終ラインの裏に抜けて右足を振り抜いたシュートは惜しくもポストを叩く。この一撃が決まっていればヒーローだったが……。

監督
森保 一 5.5
押し込まれる展開を考えれば、鹿島相手に「勝点1は悪くない」結果だが、先制しただけに必勝パターンを成立できなかったのが悔やまれる。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。


サッカーダイジェストの小田氏による広島戦の寸評である。
引き分けという結果ながら、悪くはない評点が付いておる。
その中で、チームを牽引したゲームキャプテンの岳と初出場でゴールという結果を出したジネイに高評価が与えられておる。
岳はMOMにも選出しており、この試合の中心であったことを伝えておる。
そしてジネイである。
ファーストシュートでゴールを奪った助っ人は、ボール離れも良く、高さで競り勝ち、今後の大活躍を予感させられた。
また、指揮官についても6という評点をつけておる。
山本脩斗の負傷交代がなければ、結果は大きく違っておったであろう。
ジネイの戦力、指揮官の采配と、次戦以降に明るい兆しの見えた試合であった。
今後が楽しみである。

広島戦トラッキングデータ

2015年05月17日 | Weblog
1stステージ 第12節
2015年5月16日(土)15:04KO カシマ



Jリーグ公式に掲載された広島戦のトラッキングデータである。
注目の新戦力ジネイは走行距離こそ多くはないが、32分の出場時間にて9回のスプリントは特筆すべきではなかろうか。
初出場にて即ゴールという結果を残したことも頷ける。
この機動力は武器であろう。
楽しみである。

広島戦コメント・報道

2015年05月17日 | Weblog
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第12節




鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
Q. もったいない形で2失点した守備への評価は?

A. あのような失点は今に始まったことではない。個人のミスからの失点は多々あるので、修正のアプローチは続けている。サッカーにおいて、個人のミスから失点することは起こりうるのだが、頻度が多すぎる。しっかりと改善に取り組まなくてはいけない。前半は45分間支配して非常にいい内容だった。飛ばし過ぎていたので、後半はどうしてもペースダウンしてしまう。両チームとも若い選手が多く、勢いでやってしまうところがあったが、ペース配分してゲームをマネージメントできるようにならなくてはいけない。チームとして非常に課題が多くある。この数カ月は試合が多く修正できなかったが、残念ながらACLは敗退してしまったので、改善するためにじっくり取り組んでいきたい。

Q. 初出場で初ゴールを決めたジネイ選手の評価は?

A. ジネイがデビュー戦で点を取れたことは非常にうれしく思う。技術もしっかりしているし、大きいが足技もある。チーム全体として、トップにいるFWを使って、タメを作るとか、全体を押し上げるとか考えていかなくてはいけない。今週はこれまでで一度、クロスの練習をした。まだピンポイントで合わせる技術は身についていない。1本うまくいったからといって満足するのではなく、10本中10本成功するよう、努力していかなくてはいけない。セットプレー、クロスボールからの失点と課題は明確だ。攻守にわたって、1週間で課題を克服できるように、選手とともに頑張っていきたい。





【ジネイ】
デビューできたことは率直に嬉しいし、得点を決めることができて嬉しかったが、チームが勝つことができなくて、とても残念に思う。アントラーズのユニフォームを着てプレーする重みと責任を感じてピッチに立った。初めは少し硬さがあったが、時間が経つにつれてよくプレーできた。引き分けに終わったことが残念に思う。これから試合勘を取り戻して、チームの勝利に貢献できるプレーをもっと増やしていきたい。

【本山 雅志】
「ジネイをうまく使って攻撃しろ」という指示だった。右サイドからクロスを上げた場面は、その通りの形。縦パスを狙われてカウンターのやり合いのようになっていたから、もう少し落ち着かせることができれば良かった。

【昌子 源】
2失点目は柴崎晃選手のことは視界に入っていたけど、反応が遅れてしまった。申し訳ない失点。サポーターの皆さんが、「ホームだから勝て」と言ってくれているのに、勝てていない。本当に申し訳ない。

J1 1st 第12節 広島戦


本日行われたJ1 1st 第12節 広島戦は2-2で引き分けに終わりました。

5分間で3ゴール生まれる乱打戦…鹿島はホームで広島とドロー
15/5/16 16:55

[5.16 J1第1ステージ第12節 鹿島2-2広島 カシマ]

 鹿島アントラーズはホームでサンフレッチェ広島と2-2で引き分け、今季初の連勝を逃した。試合は後半6分に広島FW佐藤寿人が先制点。鹿島も後半20分、MF小笠原満男のPKで追いつくと、同23分にFWジネイのJデビュー戦ゴールで逆転したが、広島は直後の後半24分にMF柴崎晃誠のゴールで同点に追いついた。

 鹿島は前節のF東京戦(1-0)と同じ先発メンバー。FW赤崎秀平が公式戦3試合連続で1トップを務め、今月1日に入団が発表されたジネイもベンチ入りした。広島は前節のG大阪戦(0-1)から先発2人を変更。MFミキッチ、MFドウグラスが2試合ぶりに先発した。

 ボールポゼッションを高め、序盤の主導権を握る鹿島だが、なかなか決定機をつくれない。前半21分にはDF昌子源のロングフィードに反応したMF遠藤康が後方からのボールを左足ダイレクトボレーで狙ったが、ミートせず。同39分、MFカイオの強烈な右足ミドルもGKに弾かれた。

 鹿島は前半42分、MF柴崎岳の右CKに昌子が頭で合わせるが、ゴールライン上のMF青山敏弘がヘディングでクリア。こぼれ球を狙った赤崎のシュートもGK林卓人の正面を突いた。

 スコアレスで折り返した後半開始早々に鹿島をアクシデントが襲う。DF山本脩斗がライン際でミキッチと並走した際、右太腿裏を負傷。プレーを止めて自らピッチの外に出ると、そのまま後半4分にDF伊東幸敏と交代した。

 伊東は右SBに入り、DF西大伍が左SBに回った鹿島だったが、後半6分、バックパスを受けたGK曽ヶ端準のコントロールが大きくなったところを佐藤に奪われる。佐藤はそのまま右足で無人のゴールに流し込み、広島が先制に成功。コーナーフラッグに向かってダッシュし、チームメイトとゴールを喜んだ佐藤だったが、ゴールを決めたときに左足首を痛めたか、足を引きずりながらそのままピッチを離れた。

 後半8分、佐藤に代わってFW浅野拓磨がピッチに入った広島。一方、1点を追う展開となった鹿島も後半13分、赤崎に代えてJリーグデビューとなるジネイを投入した。すると後半17分、カウンターから遠藤のスルーパスを受けたMF土居聖真が切り返したところでDF千葉和彦の足がかかり、PKを獲得。これを小笠原が落ち着いてゴール右に流し込み、1-1の同点に追いついた。

 勢いづく鹿島は後半23分、高い位置からのプレッシングでボールを奪うと、柴崎のスルーパスをPA内右で受けた土居がゴール前に折り返し、ジネイが右足でシュート。期待の新助っ人がJデビュー戦で来日初ゴールを決め、2-1と逆転した。

 ところが広島も直後の後半24分、青山の縦パスを浅野が流し、ゴール前に抜け出した柴崎が左足でゴール右隅に流し込んだ。失点からわずか1分後に追いつき、2-2の同点。試合はそのままタイムアップを迎え、勝ち点1を分け合った。鹿島はホームで4試合連続白星なし(2分2敗)となり、今季初の連勝ならず。広島は敵地で勝ち点1を獲得し、連敗を免れた。
(取材・文 西山紘平)

「監督の指示」でPK蹴った小笠原、J1新記録の17年連続得点も…
15/5/16 19:20

[5.16 J1第1ステージ第12節 鹿島2-2広島 カシマ]

 悔やまれる形と流れからの2失点だった。鹿島アントラーズは後半6分、味方からバックパスを受けたGK曽ヶ端準のコントロールが大きくなったところをFW佐藤寿人に奪われ、先制点を献上した。

 この日が史上7人目となるJ1通算450試合出場の節目の一戦だった守護神は「キーパーとしてやってはいけないプレーだった。(佐藤がいるのは)もちろん分かっていたし、スピードに変化を付けてきたのも分かっていたけど……」と唇をかむ。

 それでも後半17分にMF土居聖真がPKを獲得すると、ボールを手に持ったMF柴崎岳のところにMF小笠原満男が近づいていき、ボールを託された。「監督の指示だったので、指示に従った」と柴崎。キッカーを務めた小笠原は冷静にゴール右へ流し込み、1-1の同点に追いつくと同時に、自身の記録を更新するJ1リーグ17年連続ゴールを達成した。

 後半23分にはFWジネイのデビュー戦ゴールで2-1と逆転に成功した鹿島。ところが、そのわずか1分後に追いつかれた。広島はMF青山敏弘の縦パスをFW浅野拓磨が流し、ゴール前に抜け出したMF柴崎晃誠が左足でゴール右隅に蹴り込んだ。

「あの2失点目が一番やってはいけないこと」。DF昌子源は「自分の対応はどうだったのか」と、2失点目の場面を悔やむ。浅野に対してDFファン・ソッコが食いついたが、「浅野は(ボールに)触ったのか、触ってないのか」(昌子)と、ほぼスルーの形でボールが流れ、2列目から柴崎晃がフリーで飛び出してきた。

「柴崎さんのことは視界に入っていたけど、反応が遅れてしまった」。前節のF東京戦(1-0)で今季公式戦16試合目にして初の無失点に抑えたが、この日はミス絡みで2失点。昌子は「あの1点がチームの勢いを消してしまった。本当ならうちが3点目を取りに行くべき流れだった」と、勝ち越した直後の失点が悔やんでも悔やみ切れない様子だった。

(取材・文 西山紘平)

新加入ジネイが来日初ゴールも鹿島は逃げきれず…ホームで広島とドロー
 2015明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第12節が16日に行われ、鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島が対戦した。

 広島は5連勝と波に乗って臨んだ前節のガンバ大阪戦を0-1で落とし、首位浮上のチャンスを逃した。一方の鹿島はFC東京を破り、徐々に本来の力を取り戻しつつある。

 最初に決定機を作ったのは鹿島。21分、後方からのロングボールに抜けだした遠藤康がワントラップからボレーシュート。しかし、ここは精度を欠いてしまいゴール左に外れた。

 一方の広島にもチャンス。37分、ペナルティエリア手前に切り込んだドウグラスが左足シュートを放った。しかし、ここはわずかにゴール左に外れてしまう。

 その後は鹿島が連続で決定機を迎える。38分、ゴール前のカイオが、小笠原満男からパスを受けて振り向きざまのミドルシュート。しかしここはGK林卓人がなんとか弾き出してCKに逃げる。直後には右からのクロスボールをペナルティエリア内で受けた赤崎秀平にビッグチャンスが訪れたが、シュートは林の正面だった。このまま0-0で前半を折り返す。

 後半立ち上がり、鹿島にアクシデントが発生する。49分、山本脩斗が太ももを痛めて、伊東幸敏との交代を強いられた。

 すると51分、思わぬ形でスコアが動く。鹿島のGK曽ヶ端準がバックパスの処理をミスしてしまう。これを見逃さなかった佐藤寿人がボールを奪って無人のゴールへシュート。広島が先制に成功する。しかし、このプレーで交錯した佐藤が53分に負傷交代となる。

 ホームで勝ち点3がほしい鹿島は攻撃のカードを切る。53分、赤崎を下げて新外国人のジネイを投入する。65分、土居聖真がペナルティエリア右に進入すると、広島の千葉和彦が土居を倒してしまい、鹿島にPKが与えられる。

 勢いを増す鹿島。68分、敵陣ゴール前でボールを奪うと、エリア内右の土居が折り返し、最後はジネイが押し込んで勝ち越し。ジネイにとっては来日初ゴールとなった。

 喜びもつかの間、再びスコアが動く。69分、左サイドを突破した柴崎晃誠がそのままシュート。これがゴール右下に決まり、広島がスコアを振り出しに戻した。

 追いつかれた鹿島は懸命に勝ち越し点を狙う。82分、ペナルティエリア手前右から柴崎岳がクロスを供給。中央に飛び込んだカイオがヘディングシュートを放ったが、ゴールの右に外れてしまった。

 このまま試合は終了し、2-2のドローに終わった。

 次節、鹿島は敵地で浦和レッズと、広島はホームでアルビレックス新潟と対戦する。

【スコア】
鹿島アントラーズ 2-2 サンフレッチェ広島

【得点者】
0-1 51分 佐藤寿人(サンフレッチェ広島)
1-1 65分 小笠原満男(PK)(鹿島アントラーズ)
2-1 68分 ジネイ(鹿島アントラーズ)
2-2 69分 柴崎晃誠(サンフレッチェ広島)

鹿島の2人が大記録…小笠原17年連続得点と曽ヶ端J1通算450試合出場

鹿島でプレーする曽ヶ端(左)と小笠原(右) [写真]=Getty Images

 鹿島アントラーズに所属する元日本代表MF小笠原満男が、2015明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第12節のサンフレッチェ広島戦に出場し、17年連続となるゴールを決めた。また、同GK曽ヶ端準がJ1通算450試合出場を果たした。

 現在36歳の小笠原は、1998年に鹿島に入団。同年4月のガンバ大阪戦でJリーグデビューを飾った。初ゴールを記録したのは1999年5月5日のジュビロ磐田戦で、以降リーグ戦通算441試合に出場し、69ゴールをマークしている。

 現在35歳の曽ヶ端は、小笠原と同じく1998年に鹿島に加入。1999年5月のアビスパ福岡戦でリーグ戦初出場を果たしている。

鹿島小笠原ら記録続出の試合はドロー/鹿-広12節
[2015年5月16日18時6分]


後半、鹿島MF小笠原はPKを決める(撮影・小沢裕)

<J1:鹿島2-2広島>◇第12節◇16日◇カシマ

 日本代表候補4人を擁する鹿島が、同3人の広島をホームに迎え撃った。

 鹿島はGK曽ケ端が先発し、GK史上2人目の通算450試合出場を達成。節目を勝利で飾るべく前半は無失点で折り返した。攻撃面は、両チームとも決定的な場面を迎えることなく終えた。

 後半、鹿島はいきなり痛い交代を強いられる。始まってすぐ左サイドバックの山本が負傷。右サイドバックの伊東を投入し、同ポジションの西が左へ回った。直後、広島が先制に成功する。6分、FW佐藤が鹿島の安易なバックパスを見逃さない。曽ケ端にボールが渡ると死角から近づき、目を切った曽ケ端がキックの体勢に入ったところで、かっさらう。無人のゴールに流し込んで通算148点目を沈めた。しかし、このプレーの際に曽ケ端の右足が佐藤の左足に入り、自ら「×」印を出して負傷交代となった。代わって日本代表候補のFW浅野が入った。

 追う鹿島は20分に同点とする。MF土居がDF千葉に倒されて得たPKを、MF小笠原が右足でゴール右に決めた。自らのJ1記録を更新する17年連続ゴールとなった。さらに23分に勝ち越した。小笠原が猛チャージで相手のパスミスを誘い、MF遠藤、MF柴崎、土居とつないで右クロス。これを途中出場のFWジネイが右足で押し込んだ。今節前に登録が完了したばかりのブラジル人FWが初ゴールをマークした。

 しかし、広島も難なく追いつく。2-1とされた1分後、DF水本の縦パスでMF柴崎が抜け、左足でゴール右隅に蹴り込んで同点とした。その後はゴールが生まれず2-2の引き分けとなった。この日フル出場した広島の水本は、フィールドプレーヤーのJ1新記録となる127試合連続フルタイム出場を達成した。

鹿島・ジネイが初ゴール「冷静にポジション取れた」

後半、ゴールを決める鹿島・ジネイ=カシマサッカースタジアム(撮影・北野浩之)

 明治安田J1第1ステージ第12節最終日(16日、鹿島2-3広島、カシマ)鹿島は今季初の連勝を逃したものの、新加入した31歳のブラジル人FWジネイの活躍が明るい材料となった。後半13分から初出場し、10分後に初ゴール。土居の折り返しを流し込み「冷静にポジションを取れた」と柔和な笑顔を見せた。

 開幕前に加入が発表されたが、身体検査で膝に異常が見つかり、入団が先延ばしにされていた。186センチの長身で、足元の技術も巧み。土居は「これから絶対にチームの力になってくれる」と好印象を口にした。(共同)

鹿島・セレーゾ監督
「個人のミスは起こりうるものだが、頻度が高くなりすぎれば目をつぶっていられない。フロントと力を合わせ、チームを向上させたい」


後半、シュートする鹿島のジネイ(右)=カシマサッカースタジアム(撮影・北野浩之)

鹿島・小笠原がJ1記録更新!PK弾で17年連続得点決めた!
J1第1S第12節 鹿島2―2広島 (5月16日 カシマ)


<鹿島・広島>前半、味方にパスを出す鹿島・小笠原
Photo By スポニチ


 鹿島の元日本代表MF小笠原が17年連続得点を決め、自身の持つJ1記録を更新した。0―1の後半20分、土居が倒されて得たPKを右足で落ち着いてゴール右に決めた。

 その後、FWジネイのデビュー戦ゴールで勝ち越したが、追いつかれてホームでは公式戦5戦勝ちなし。試合後は「何もない」と話すにとどめた。GK曽ケ端は通算450試合出場を果たしたが、後半6分にミスから失点し「チームメートに申し訳ない」とうなだれた。

 ≪99年から得点≫ 小笠原(鹿島)が後半20分にPKで今季リーグ戦初ゴール。これでプロ2年目の99年から17年連続J1で得点を記録し、自ら持つJ1リーグ連続シーズン得点記録を更新した。


<鹿島・広島>後半20分、鹿島・小笠原がPKを決める。GKは広島・林
Photo By スポニチ


[ 2015年5月17日 05:30 ]

【鹿島】小笠原、J1で17年連続ゴール チーム引き分けに「何もない」
2015年5月17日6時0分 スポーツ報知


後半20分、PKを決める鹿島・小笠原

 ◆J1第1ステージ第12節 鹿島2―2広島(16日・カシマスタジアム)

 鹿島MF小笠原が、広島戦でJ1・17年連続ゴールを記録し、自身の持つJリーグ記録も更新した。1点を追う後半20分、MF土居が獲得したPK。キッカーを務めるMF柴崎がPKスポットに近寄ったが、ベンチのトニーニョ・セレーゾ監督から指名を受けて“緊急登板”。蹴るまで1分近く待たされたが、相手GKの逆をつき、右に流し込んだ。

 2年目の99年5月5日・磐田戦(国立)でプロ初ゴールをマーク。以来、毎年ネットを揺らし続けてきた。「サッカーは試合に勝たなきゃ意味がない」という信条を示す通り、通算69得点の中でも試合を決める得点が多かった。ただ、この日はホーム4戦未勝利となる引き分けで終戦。小笠原は記録について「何もない」と話すにとどめた。


ミスの多さに苦言を呈する指揮官である。
この試合だけであれば、まだ目も瞑れようが、こうも数多く起こされると、さすがに口に出さざるを得なくなる。
とはいえ、トニーニョ・セレーゾ監督は個人を責めることはせぬ。
やはり、耐えて、改善策を見出そうとしていく。
コンペティションが国内に限定され、日程が楽になった今、集中してトレーニングすることが叶う。
ミスを減らし、勝ち点を積み上げていくのだ。
また、曽ケ端の450試合出場と満男の17シーズン連続得点記録が報じられておる。
これは素晴らしい事。
偉業を成し遂げる選手と共あれることを幸せに思う。

浦和・興梠、チームで試合に出て結果を出すことに励みたいと思います

2015年05月17日 | Weblog
ハリル御前試合で先発復帰の浦和FW興梠「体脂肪を早く落としたい」
15/5/16 22:28



[5.16 J1第1ステージ第12節 浦和4-1F東京 埼玉]

 前節の仙台戦(4-4)で後半から出場し、2ゴールを記録していた浦和レッズのFW興梠慎三。16日のFC東京との首位攻防戦ではスタメンでピッチに立った。今シーズンはケガに苦しみ、ホームの埼玉スタジアムでプレーするのは、2節の山形戦(1-0)以来、2度目のことだった。

 その間、チームはリーグ戦10試合を無敗で首位に立っていた。試合前には「先発に復帰することで、流れを壊したくない」と話していて興梠だったが、前半5分の先制点の場面ではポストプレーから全体の押上げを促し、同42分の2点目の場面でも中央で基準点となり、左のMF宇賀神友弥にパスを通すなど、前半の2ゴールに絡んで存在感を示した。

 後半にも2点を追加し、4-1で勝利した試合を振り返り、興梠は「結果は非常に良かったですし、内容もパーフェクトに近いものでした。(チームの良い)流れを崩したくなかったので、良かったです」と、勝ち点3を加えられたことを喜んだ。

 しかし、自身のコンディションはまだ完璧からは、ほど遠いようだ。「自分としては全然。体力もついてこないし、前半で死ぬかと思うほど疲れました」と、苦笑する。

 それでも先制点につながるポストプレーなど、ピッチ中央で効果的なプレーを見せた。「真ん中から崩せれば、サイドが空く。それは常に意識しています。あそこで収められたら、後ろから上がってくる選手もたくさんいると思うので。自分のところが、攻撃する上でスイッチが入るところ。そこで失うと攻撃ができなくなるので、イメージしながらやっています」というが、こちらも「あとはパスを出した後に、攻撃に絡めれば良かったですけど、そういった体力の面で、中に入り切れないなというのを感じました」と、課題を忘れない。

 この試合は、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が視察していた。一度は日本代表にも招集してくれた指揮官に、プレーする姿を見せることができたが、16.4%でワースト1位となっていた興梠は「とりあえず体脂肪を早く落としたいです」と、再び苦笑い。それでも、「今の(体脂肪率)は分かりませんが、あまり食事制限とかしたくない方なので。食べたいものを食べて、ストレスがたまらないようにやりたいです。でも、監督がそう言うなら、それを目指さないといけないと思います。一度でいいから代表のユニホームを着てピッチに立ちたいという思いはありますが、それ(体脂肪)よりかは、ピッチで、プレーで示すことが重要なのかなと思いますけどね」と、持論を展開した。

 再びハリルホジッチ監督から声を掛けられるためにも、浦和で結果を出すことが求められる。興梠は「マキ(槙野智章)とか(西川)周作は代表に入れるレベルですが、自分ではまだそんなレベルではないと思っています。まずはまだ復帰したばかりなので、代表とか考えずに、チームで試合に出て結果を出すことに励みたいと思います」と言い、次節の鹿島戦に向けて「まだ完璧な状態でサッカーできていませんが、今週でケガを治し、鹿島戦で100パーセントのプレーをして、倒したいです」と、古巣との一戦に意気込んだ。

(取材・文 河合拓)


「鹿島戦で100パーセントのプレーをして、倒したいです」と語る浦和の興梠である。
古巣対戦に気合いを入れておる模様。
相手にとって不足はない。
我らとしても、気持ちを高め、興梠を抑えきって勝利を掴みたい。
対戦を楽しみにしておる。