【ヤマザキナビスコカップ 鹿島 vs 清水】プレビュー:他会場の動向で様々な思惑が交錯する大混戦GROUP Aの最終節。順当に清水が勝ち抜けるか、それとも鹿島が大逆転で決勝トーナメント進出を決めるか?(14.05.31)
6月1日(日)ヤマザキナビスコカップ 鹿島 vs 清水(15:00KICK OFF/カシマ)
----------
GROUP Aが大混戦だ。現在、首位なのはG大阪(勝点12)。清水、神戸がそれに続き、F東京、鳥栖、鹿島と、最終節を残して7チーム中6チームに予選突破の可能性が残されている。他会場の行方も含め、様々な思惑が交錯する90分となりそうだ。
突破の条件を整理しよう。まず、現在2位の清水は2点差以上で勝利すれば試合のないG大阪を上まわることができるため、他チームの動向に関係なく決勝トーナメント進出を決めることができる。しかし、1点差勝利の場合、神戸が4点差以上の大勝を収めると、勝点12で並ぶものの得失点差で下回るため3位に転落してしまう。引き分けのときは4位のF東京まで、負けのときは6位の鹿島まで順位が入れ替わる可能性があるため、なんとしてでも勝利が欲しいところだ。
それに比べると、現在6位の鹿島はかなり厳しい条件をクリアしなければならない。まず、この試合を3点差以上で勝利することが必須だ。さらに、神戸対仙台で仙台が勝利、F東京対鳥栖が引き分け、もしくは鳥栖が勝利した場合、鳥栖よりも2点多く得点を決めて勝利することで、ようやく2位に滑り込むことができる。5月の公式戦6試合で4点しか奪えていないチームにとっては、本当に厳しい条件が突きつけられた。
3点以上というゴール数をクリアするには、早い時間での得点があれば大きな助けとなるだろう。しかし、前節は先制点を狙いにいったことで序盤から打ち合いとなり、先に失点したことで試合展開を難しくしてしまった。中3日の連戦では、前節の問題点を消化する時間もない。同じような戦い方はリスクが大きいと思われる。
今季、両チームはリーグ第10節で対戦済み。そのときも、お互いのゴール前を激しく行き交う展開となり、結果的には鹿島が勝利したものの、どちらに転んでもおかしくない内容だった。
これまで鹿島は、技術に長けた選手が多いだけでなく、試合のペースを見極めながらチーム全体が同じ意図を持って戦うことで、相手を上まわってきた。しかし、急激な若返りによって勢いはついたが、その長所が薄れつつある。両SBの攻めあがりを基本とする鹿島は、ワイドのポジションに選手を配置する清水との相性は悪く、速い展開の試合を得意とするのも清水。ゲームプランの検討には慎重を期する必要があるだろう。
しかし、5月の公式戦を1勝5敗で終えたことに選手は屈辱を感じている。前半戦最後の試合を勝利で終え、後半戦に繋げたいという思いは強い。
「あと1試合、個人的には良い意味で自分勝手にやれればと思う」
そう息巻いたのは土居聖真。毎試合のように監督から強い口調で奮起を促される28番だったが、今回ばかりは何も言われなかったそうだ。「怒りを通り越しているのかもしれません」と危機感は強い。
「繋ぎ役として、後ろに下がって前線にパスを供給しても取られてしまうなら、自分でドリブルで突っ込んでいこうと思う。そこが足りないから監督にも言われるんだと思います」
土居以外の選手も、それぞれに胸に秘めた思いがあるはずだ。
以上
2014.05.31 Reported by 田中滋
「5月の公式戦を1勝5敗で終えたことに選手は屈辱を感じている」と記す田中氏のプレビューである。
5月は悔しい思いをした。
これを屈辱と思わずしてなんと思うのか。
この気持ちを6月唯一の公式戦にぶつけ、勝利で飾りたいところ。
そんな中、聖真は「自分でドリブルで突っ込んでいこうと思う」と語る。
ここはリスクを冒してでも得点に繋げようとする姿勢が見られるのではなかろうか。
聖真を中心にゴールを積み重ねるのだ。
中断前最後の試合での勝利を信じておる。
6月1日(日)ヤマザキナビスコカップ 鹿島 vs 清水(15:00KICK OFF/カシマ)
----------
GROUP Aが大混戦だ。現在、首位なのはG大阪(勝点12)。清水、神戸がそれに続き、F東京、鳥栖、鹿島と、最終節を残して7チーム中6チームに予選突破の可能性が残されている。他会場の行方も含め、様々な思惑が交錯する90分となりそうだ。
突破の条件を整理しよう。まず、現在2位の清水は2点差以上で勝利すれば試合のないG大阪を上まわることができるため、他チームの動向に関係なく決勝トーナメント進出を決めることができる。しかし、1点差勝利の場合、神戸が4点差以上の大勝を収めると、勝点12で並ぶものの得失点差で下回るため3位に転落してしまう。引き分けのときは4位のF東京まで、負けのときは6位の鹿島まで順位が入れ替わる可能性があるため、なんとしてでも勝利が欲しいところだ。
それに比べると、現在6位の鹿島はかなり厳しい条件をクリアしなければならない。まず、この試合を3点差以上で勝利することが必須だ。さらに、神戸対仙台で仙台が勝利、F東京対鳥栖が引き分け、もしくは鳥栖が勝利した場合、鳥栖よりも2点多く得点を決めて勝利することで、ようやく2位に滑り込むことができる。5月の公式戦6試合で4点しか奪えていないチームにとっては、本当に厳しい条件が突きつけられた。
3点以上というゴール数をクリアするには、早い時間での得点があれば大きな助けとなるだろう。しかし、前節は先制点を狙いにいったことで序盤から打ち合いとなり、先に失点したことで試合展開を難しくしてしまった。中3日の連戦では、前節の問題点を消化する時間もない。同じような戦い方はリスクが大きいと思われる。
今季、両チームはリーグ第10節で対戦済み。そのときも、お互いのゴール前を激しく行き交う展開となり、結果的には鹿島が勝利したものの、どちらに転んでもおかしくない内容だった。
これまで鹿島は、技術に長けた選手が多いだけでなく、試合のペースを見極めながらチーム全体が同じ意図を持って戦うことで、相手を上まわってきた。しかし、急激な若返りによって勢いはついたが、その長所が薄れつつある。両SBの攻めあがりを基本とする鹿島は、ワイドのポジションに選手を配置する清水との相性は悪く、速い展開の試合を得意とするのも清水。ゲームプランの検討には慎重を期する必要があるだろう。
しかし、5月の公式戦を1勝5敗で終えたことに選手は屈辱を感じている。前半戦最後の試合を勝利で終え、後半戦に繋げたいという思いは強い。
「あと1試合、個人的には良い意味で自分勝手にやれればと思う」
そう息巻いたのは土居聖真。毎試合のように監督から強い口調で奮起を促される28番だったが、今回ばかりは何も言われなかったそうだ。「怒りを通り越しているのかもしれません」と危機感は強い。
「繋ぎ役として、後ろに下がって前線にパスを供給しても取られてしまうなら、自分でドリブルで突っ込んでいこうと思う。そこが足りないから監督にも言われるんだと思います」
土居以外の選手も、それぞれに胸に秘めた思いがあるはずだ。
以上
2014.05.31 Reported by 田中滋
「5月の公式戦を1勝5敗で終えたことに選手は屈辱を感じている」と記す田中氏のプレビューである。
5月は悔しい思いをした。
これを屈辱と思わずしてなんと思うのか。
この気持ちを6月唯一の公式戦にぶつけ、勝利で飾りたいところ。
そんな中、聖真は「自分でドリブルで突っ込んでいこうと思う」と語る。
ここはリスクを冒してでも得点に繋げようとする姿勢が見られるのではなかろうか。
聖真を中心にゴールを積み重ねるのだ。
中断前最後の試合での勝利を信じておる。