yaaさんの宮都研究

考古学を歪曲する戦前回帰の教育思想を拒否し、日本・東アジアの最新の考古学情報・研究・遺跡を紹介。考古学の魅力を伝える。

江戸橋・宇治橋身近な橋の話しいろいろ(其の二 宇治橋)の条

2010-11-18 12:23:58 | yaasan随想
 今年はなぜかよく伊勢神宮に行くことがある。


 明治以降式年遷宮に際して建て替えられるようになったという宇治橋。



 この下を流れる五十鈴川。日本では古墳時代以来、清流、浄水が重要な神事と化す。

 内宮をこの地に置いたのも大いにこれと関係しようか。



 ちょっと失礼、宇治橋の横からのショットである。



 とっても綺麗だね。
 
 別に宗旨替えをしたわけでもなく、信仰心が高まったわけでもなく、突然愛国心が高まったわけでもないのだが、ある時は大学院の授業で、ある時は卒業生との旅行で、既に三度伺った。

 間もなく2013年には式年遷宮ということでその事前?準備が各所で行われており、次の式年遷宮の時には生きていないだろうから、この際その次第を見ておくことも決してマイナスにはならないだろうと思いそれなりに楽しんでいるのである。もちろん天照大神にお賽銭は渡さないし、手を合わすこともない。あくまで歴史資料として「遺跡」見学に行くのである。

 ちなみに式年遷宮というのは第1回が持統天皇の690年に行われており、このことも伊勢神宮の成立を考える上で重要な資料であることも忘れてはならない。そして、持統朝から絶えることなくやられている訳ではなく中世には随分長く断絶しているのである。

 さて今年行って驚いたのは(単に常識がないだけなのだが)、内宮・外宮の殿舎のみならず、様々な施設の新装工事がなされていたことである。

 まず、内宮・外宮共に本殿への入口である橋(宇治橋と火除橋)が架け替えられていたのである。調べてみるとこんな行事は明治からのことだそうで、昔は本殿だけを建て替えたらしい。

 綺麗になった宇治橋や火除橋を渡って、橋の横からその裏側を狙って写真を撮ってみたが、うまく写らない。困ったな、と思って進んでいくと、別宮風日祈宮の前の橋も建て替えられている。おまけにまだ工事中でその細部がよく判るのである。喜んで写真を撮りまくった。特に橋板をどの様にして設置していくのか、この様子が実によく判った(これを参考にするとさきの江戸橋もこのようにして造るのだろうか)。もっと近くで見ていたかったのだが木の間から写真を撮った。



 風日祈宮前の橋。これはまさに工事中であった。



 まだ橋板が置かれていないのでとてもよく判る。



 



 そしてこれが上屋構造である。これを見ると江戸橋の枕木のような木の役割がよく判る。





 風日祈宮側から見た橋。



 まだまだ伊勢神宮でのエピソ-ドは続くのだがとりあえず今回はこの辺で。もう少し続きます。

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