lizardbrain

だらだらぼちぼち

JAZZの街

2007年09月29日 21時10分08秒 | 音楽

何のために路面電車を観察したり、美術館をハシゴしたのかというと、OKAYAMA JAZZ FESTIVALを観戦するためだった。

このジャズフェスのプログラムに、渡辺香津美吉田美奈子の共演というごちそうを発見したところ、ウズウズして仕方なくなった。
渡辺香津美と吉田美奈子というと、例えば旧大阪ブルーノートなどでは割と頻繁に共演ライヴを行っているのだが、チケット代金の他に飲食代金の支払いが伴うライブハウスという場所は、どうにも腰が重くなってしまうので、大阪ブルーノートへは、結局行かずじまいだった。
その上、もう一組の出演者が山下洋輔だったという事もあり、即決でチケ取り。


(岡山市民会館)

岡山市は、岡山城も、後楽園も、各種美術館も同じエリアに集中していて、岡山城近くに岡山市民会館があり、そのまた近くに岡山シンフォニーホールがある。
これらの施設の配置を地図で見るだけでも、なんたる文化都市である事かと驚かされるし、文化後進県在住のイナカモノであるワタクシから見ると、うらやましいを通り越して、ねたましい事この上無い。

その分、市民会館はいかにも古い造作のホールで、隣の座席との間隔がかなり狭かった。
リラックスした普通の姿勢で座っていると、隣の人と肩がぶつかってしまうので、心持ち肩甲骨を折り畳み気味で座らなければならなかった。

第一部が渡辺香津美トリオ&吉田美奈子。
ジャズフェスという事もあって、吉田美奈子のオリジナル曲の『LIBERTY』1曲を除いて、全てジャズ曲。
ナマで聴く吉田美奈子初体験のワタクシとしては、遠慮せず、も少しオリジナル曲をガツーンと歌って欲しかったが、さすがの貫禄。
圧倒された。

第二部が山下洋輔セクステット。
ゲストに迎えたサックス奏者の川嶋哲郎が、実は岡山理科大学出身で、学生時代の4年間、岡山に住んでいた話で盛り上がっていた。
山下洋輔という人は、文筆家としてのキャリアも長く。
抱腹絶倒のエッセイ集はもちろん、『ドバラダ門」という大作ドキュメンタリーも読破した事がある。
そして、山下洋輔というと、どうしてもフリージャズというジャンルを連想してしまう。
ウワサによると、オーネット・コールマンという本場アメリカフリージャズ派のサックス吹きが打ち立てたハーモロディック理論という音楽理論があるらしく、
その理論の意味するところは、『メロディーとハーモニーとリズムは、別々に動いても良い』という事らしいと、雑誌記事で読んだ事があるが、これがまたワタクシにはさっぱりわからない、、、、、

かといって、この日の山下洋輔の演奏が、決して難解なものではなく。
ユーモアたっぷりの仕掛けがあちこちに施され、得意のヒジ打ち、ゲンコツ打ちも(控えめながら)流麗に決めていたので、面白かった。

アンコールは、山下洋輔のピアノと渡辺香津美のアコギをバックに吉田美奈子が唄う『SMILE』。


終演後にサイン会があるのならと思い、未所有の吉田美奈子のアルバム(たくさんある、、、、)タイトルをメモしてきたのだが、サイン会は無いという事だったので会場ではCDを買わず。

ただ、CD、グッズ販売コーナーで
「山下洋輔さん、渡辺香津美さん、大貫妙子さんのCDは、こちらで販売中で~す
との呼び込みの大声が響いていたので、
「岡山ジャズフェスには、この日とは別の日に大貫妙子も来てたのかなぁ?」
と思い、並べられたCDをチェックしてみたが、大貫妙子の物は置いていない、、、、、
どうやら、この時にCDを売っていたオジサン。
吉田美奈子と大貫妙子を間違えていたようだ。

間違えるかなぁ?
しかし、、、、、、

それに、ライヴ中、ワタクシの席の周辺では、どういうわけだか、腕時計の時報が
あちらで、「ピッ」、、、、、、、、
こちらで、「ピッ」。
それも、間の悪い事に、ステージ上で大音量での演奏が続いている時ならば気にならないものを、静かな演奏の時に
「ピッ」
「ピッ」
鳴っていた。
今時、腕時計の時報音なんてめったな事で聞かなくなったというのに、、、、



美術館の街

2007年09月25日 22時25分48秒 | 風景光景

路面電車を横目に、乗ろうか乗るまいかと迷いながら、
乗りたいけど、乗り方と降り方がイマイチよくわからないので歩行者に徹して、岡山市立オリエント美術館へ。



オリエント美術館までやって来ながら、
オリエントってどこだったっけ?」
などとは,口が裂けても言えそうに無い。
だが、良く出来た物で、順路に沿って展示品をながめているうちに、そのエリアがなんとなくつかめてきた。
キーワードは、日干し煉瓦の家か。

全体的に静かな美術館だが、さっきから、2階の一角から何やら話し声が聞こえてくるなと思っていたらば、学芸員の人なのかボランティアの案内係の人なのか、女性スタッフが待機していて、熱心に説明してくれる。
せっかくだから、何か質問してみたいのだが、ワタクシの知性と教養を発揮できるような有効な質問が頭に浮かばないのが、ちとさびしい。
どうやら、今回の旅行の準備をする時に、知性と教養をデイバッグに詰めてくるのを忘れてしまったようだ。

喫茶室でコーヒーを飲んで休憩しても、知性と教養が蘇ってこないので、ミュージアムショップでマグカップを1つ購入して、最初の美術館を後にする。



岡山城に立ち寄るほどの時間も無いので、次の目的地を目指し、岡山城沿いに遊歩道を歩いていると、



難破船を発見。
とっとと救出活動に取り掛からないと、ジョニー・デップが、ブラックパールに海賊達を満載してやってきそうだ


東京ドーム、、、、、、いや、後楽園の正面入り口で写真だけ撮る。
調査によると、後楽園をじっくり見て回るとなると半日ではすまないという。
既に9月とはいえ、まだまだTシャツ1枚で歩いていても汗だくになるほどの準真夏日なので、後楽園散策は、気候の良い次の機会にと決意する。


後楽園前のポスト(大臣の椅子とはちゃうよ)は、こんなポストで、


後楽園前の交番は、こんな交番。

          

次なる目的地は、夢二郷土美術館

ワタクシと竹久夢二、、、、、、
言われなくとも、わかっている。
誰が考えても似合わない、、、、、、
似合わなくても、岡山まで来てしまったからには仕方が無い。

イメージしていたよりも、こじんまりした美術館だった。
入館料を支払って、差し出されたパンフを開くと、松田基という人が書いた『夢二の里がえり』という文章が載っている。
夢二の生涯を紹介したものだが、途中、最初の妻、たまきとの結婚について、こんなふうに書かれている。
抜粋すると、

『早稲田鶴巻町絵はがき屋の年上、出戻りの”たまき”と恋に落ち結婚したのは24歳の時であった。』
さらにその後、
『たまきとの結婚は、3人の子をなしながら、港屋時代を経て2年にして破局を迎える。時に夢二26歳。離婚後も愛欲のきずな断ち難く、ずるずると世の常ならぬ二人の関係が続くが、、、、、、、、、』

う~~~~~~~~ん、、、、、、
出戻りとか、愛欲のきずな断ち難くとか、そこまで言うかっと、少々驚いた
驚いたが、夢二郷土美術館のパンフに堂々と記載されているということは、世間は夢二という人をこう見ているという事なのか、、、、、

美術館に展示されていた、夢二一家の写真を見ると、たまきという女性は、確かに美しい

ワタクシの記憶の中にあった夢二の絵はというと、黒猫(宅急便とちゃうよ)を抱いた女の人の絵だったが、この日の展示品の中には黒猫の絵は見当たらなかった。
ミュージアムショップで販売している絵はがきの中にも無く、ようやく、黒猫の絵柄のハンカチが見つかったが、ハンカチ1枚¥1,000もしたので手に取っただけでやめておく。
だが、たった今、美術館のオンラインミュージアムショップで、『猫の絵葉書セット』を発見、しまった、、、、、、

来年の夢二カレンダーの予約を受け付けていたので、贈答用の為、前払いで予約しておく。
1部¥1,600。
9月中に予約すると、送料が無料になる。


生まれて初めて、じっくりと夢二の絵を眺めたわけだが、これぞ日本画という風には思えなかった。
クルンと大きな瞳の女性画は、後の少女向けコミックのタッチに引き継がれたようにも感じた。
その辺が、現在も女心を惹きつけてやまないのだろうか?
絵画のシロートのくせに、そんな事を考えたりもした。


夢二郷土美術館から出て、少し離れた所に、宵待月の歌碑があった


10周年

2007年09月23日 23時46分13秒 | 音楽



綾戸智絵あらため綾戸智恵。
10周年ツアー、大阪フェス3連チャン。
本日が、その最終日だった。

アマゾンポイントを稼ぎたいというささやかな欲望を満たすために、10月に発売されるニューアルバムはアマゾンで予約すると決意していたのだが、


本日、会場でお買い上げのお客様に限り、綾戸智恵10周年記念てぬぐいをプレゼントいたしま~す!という、悪辣な販売戦略にはまり、気がつくとCD・DVD売り場に直行していた


ところで、今回の大阪フェス。

ワタクシが3ヶ月前のネット先行販売でゲットしたチケットに書かれた座席位置はというと、

2列目。

いや、
前からではなくて、
後ろから2列目。

いやいや、
だからぁ、、、、
1階席ではなくて、
2階席。
つまり、2階席の後ろから2列目

このチケットが配送されてきて、座席表を確認した時には、すっかりスネてしまった
すっかりグレてしまった

こんな、表向きは後方支援に徹した自衛隊みたいな位置の座席のチケットを、何ゆえに3ヶ月前に買わされなければならなかったのだろうか?
その時点では、まだ一般発売は始まっていなかったというのに?
これならば、もしかすると、公演5~6日前に買ったとすると、もっと前の席を買えたのでは? という疑惑が生じる。
今回、綾戸ライヴのチケットを買ったチケット屋サイトへの怨みつらみは、いずれ晴らさなければと思っている



だが、
6年前には、同じく綾戸ライヴで、2階席の最後列に座った経験があった事を思い出して、人生から転落するのを思い止まった。
肝心なのは、座席位置ではないのだ。
ホールの扉の内側の客席に座る事ができなければ、そこで展開される音楽に触れる事は絶対に出来ないのだ。
チケットを持っていなければ、ロビーにすら入り込む事はできないのだ

今日の綾戸ネエサンの唄とMCは、その事を証明してくれた。
オープニング早々にクワイヤーが登場するという、思わぬ展開に、すっかりと綾戸ネエサンのペースにはめられていた。

入り口で手渡された10周年パンフには、来年7月まで続く10周年ツアーのスケジュールが記載されている。
今のところ、このスケジュールには載ってはいないが、ツアー終盤の7月頃に、何とかしてもう一度大阪フェスでのライヴがぶち上げられる事があったならば、是非とも最前線で聴きたいと切に願いながら、大阪駅までの帰路、胸の中でシュプレヒコールを繰り返していた。
最前線で聴くために必要な兵器は、、、、、、?
やはり、ファンクラブへの加入であろうか?

というのも、この一連の10周年ツアー終了後は、
これまでの年間120本とも150本とも、あるいは200本とも噂されるライヴ活動ペースをスローダウンすると宣言しているからだ。

その上、先日、10周年ツアー終了後は1年間の休養を取るとも報道されている。
(今日のライヴ中のMCでは、1年間の休養という事には触れていなかったので、誤報の可能性もあるが)
ワタクシの偽らざる気持ちとしては、
スローダウン、結構
1年間の休養も、大いに結構
なのだが、それだけに、来年の7月までに、もう一度観戦しておかねばという気持ちがふつふつと沸き起こっている。

ま、今回の収穫は、
綾戸ネエサンの存在は格別としてJAZZ SINGER 綾戸智恵サイトの掲示板でも話題の小前賢吾というドラマーを初めて目にできた事か。
どうやら、このドラマーのキャラクターは、綾戸ネエサンに共通するものがありそうだぞ



恒例、本日のセットリスト


持ち込みOK

2007年09月22日 23時05分07秒 | 音楽

葉加瀬太郎 Concert Tour 2007 "Re:"

9月1日 堺市民会館


TVでは何度も見かけているが、葉加瀬太郎の現物を初めて目にしたのがLive Imageというオムニバス形式のコンサートだった。
この、色んな出演者が20~30分交代で出てくる、観客としては、出演者が交代するたんびにいささか間延びしてしまう構成のコンサート(繰り広げられる演奏の質は素晴らしかったが)のトリに出てきたのが葉加瀬太郎だった。
Live Imageの観戦前、何故か、もっとエラそうな態度で演奏しているような予想をしていたのだが、全く大外れで、お客さんや共演者に対する態度に、腰の低さと人柄の良さを感じて、すっかり惹かれてしまったワタクシであった。
このブログに潜む以前、ワタクシがかつて生息していた、元電電公社系のプロバイダーのコミュニティースペースで、そこで知り合った人達とその話をしているうちに、葉加瀬太郎の事を、いつのまにかモジャさんというニックネームで呼び合ってしまった。
もちろん、あの特徴あるヘアスタイルから由来しているのだが、今でもこのニックネームが気に入っているので、ここでもモジャさんと呼ばせていただこう。
(本人は気に入っていないと思われるので、くれぐれも、本人には告げ口しないようにお願いしたい。)

そういえば、あのネットコミュニティでモジャさんの話をした人達の中で、現在では音信不通となっている方がいる。
いつかまた、オンラインのどっかでお目にかかりたいと願って止まない。
ワタクシとしては、生存確認のため、ひそかに合図などをいただければ安心するのだが


そして、この日、日帰り圏内の堺市で、ようやくモジャさん単独ライヴを体験する事ができた。

事前に、バンドのメンバー構成まで察知する事ができなかったのだが、バックバンドを見回すと、ギタリストが2人いた。
この、ギタリスト2人体制というのが、オープニングからなんとなく気になっていた。
向かって右側のギタリストは、モジャさんと一部分だけ良く似た名前で、モジャさんと同い年のギタリストだと確信したのだが、向かって左側に位置する、体格の良いギタリストには見覚えが無い。
ピックアップ付きのガットギターをメインに使って、ギターの構え方から察するにクラシックギターの素養があるようだが、誰なのか全くわからない。
といっても、モジャさんが展開する、クラシックをベースにした音楽ジャンルをこなすギタリストには、ほとんど知識が無いので、見覚えがあるとか無いとかは関係なくワタクシの知識不足を嘆くしかないのだが、、、、、、

随分とステージが進んで、モジャさんは、ようやく、この体格の良いギタリストの事を紹介した。
モジャさんは、このギタリストをマサ君と紹介し、彼が葉加瀬バンドに加入したいきさつについて手短に話し始めた。
マサ君についての話は、モジャさんライヴのメンバー紹介のたんびに話している事らしいので、モジャさんライヴのリピーターならとっくにご存知だろうから、ネタバレには該当しないという勝手な判断の元、マサ君とモジャさんの馴れ初めを、この場で言いふらしておこう。

モジャさんは、コンサート終演後にファンとの握手会をやっているそうで。
およそ2年前、とある場所での終演後の握手会にやってきた青年が、
「小学校5年生の時に、橿原神宮での葉加瀬太郎コンサートを見て、感激しました。」
と話しかけた後、
「僕は、最近、こういう音楽を演奏しています。よろしかったら聴いてみてください。」
と言って、自分の演奏を収録したCDと手紙をモジャさんに手渡したのだそうだ。

握手会も打ち上げも終えてホテルに帰ったモジャさんが、先ほど握手会の時に手渡されたCDを聴いてみると、その音楽性の高さに驚いて、すぐさま、一緒に手渡された手紙に番号が書いてあったケータイに電話したのだそうだ。
モジャさんが、青年に電話して何と言ったのかというと
「葉加瀬です。CD聴きました。いっしょに演ってもらえませんか?」

これがきっかけになって、マサ君こと中山将明が葉加瀬バンドに加入したのだという。

この時のモジャさんのMCでは、マサ君のことを『シンデレラボーイ』と言っていたのだが、オフィシャルサイトの中の『Artist File』というコンテンツに載せられている、中山将明のプロフィールを見ると、シンデレラボーイというよりも、それ相応のキャリアとプロセスと努力を積み重ねてきた事が窺い知れる。

おそらく、モジャさんのファンならば誰でも知っているであろうこのエピソードを初めて聞いたワタクシの胸の中を、同時多発的に複数の驚きの気持ちが駆け巡っていた

まず驚いた事は
これだけの才能があって、
これだけの人気があって、
これだけの名声を得て、
これだけの観客動員力を誇り、
これだけの演奏力、作曲力、編曲力、プロデュース力の持ち主で、
これだけの高学歴の妻をめとり、
さらに、その高学歴の妻は女優でもあり、、、、、、、、、
それなのに
いまなお握手会を続けるという何と言う謙虚な姿勢に驚いた。
(握手会といっても、会場でCDを購入した人限定という参加資格をクリアーしなければならないが、、、、、
さらにDVD購入者にはジャケットにサインをしてくれる。)

そして、次に驚いた事は、
何処の誰やら全くわからない初対面の人物に、
いきなり会場で手渡された自作のCDを、
くたびれ果ててホテルに帰ってその日のうちに真剣に耳を傾けて、
その演奏が気に入って、直接電話して、
『いっしょに演ってもらえませんか?』
と、
まるで頭を下げるようにして共演をオファーした事で。

いやいや、その前に、
超一流ミュージシャンの握手会に、
自分の演奏を収録したデモ音源を、
直接手渡したマサ君の度胸に驚いたのだ。

ただ、ここ1年ほど、メンバー紹介の時にこの話をしているので、握手会の時に自作のデモ音源を手渡される機会が増えてしまったのだ、と笑っていたモジャさんだったが、それでも、
「どんどん、持って来てくださ~い。」
と笑わせていた。

ワタクシは、このエピソードを聞かされただけで、お腹いっぱい胸いっぱいになってしまった。
お陰で、モジャさんのステージにすっかり釘付けになっているうちに、あっという間に終わってしまったではないか、、、、、

定番の、本編ラスト曲の『情熱大陸』では、ワタクシも他の観客に負けじと立ち上がり、両手を上げて、リズムに合わせて左右に振りながら、思わずニコニコしていた。
思いっきり盛り上がってしまったステージでは、バンドネオンもビオラもキーボードもパーカッションもこなすマルチプレイヤーが前方宙返りを決め、
モジャさんと同い年のチェロプレイヤーは、エビぞり、のけぞりながら、みぞおちの辺りにチェロを乗っけて、拍手半分、笑い半分の声援を受けながらアドリブプレイを繰り広げ、
女性パーカッション奏者は、カホーンをはじめとした大量の打楽器群に常に効果的なカウンターパンチを打ち込み、
CD持ち込みギタリストと、モジャさんと同い年の古株ギタリストは、それぞれ自分のソロパートでは、少しでも目立とうと立ち上がって弾きまくり、
ポーランド人のピアニストは、日本食がお気に入りで、
ベーシストは、見るからに古びたホールの2階席にいるワタクシの耳元までクッキリと粒立ちの良い艶やかなピチカートを届けてくれた

こんな楽しいライヴなら、人気が出るのは当然で、(いや、人気があるからこんな構成のライヴが出来るのか? どっちだ?)モジャさんのリピーターは増える一方であろう。
という感想とともに持ち帰った、入場時に渡されたチラシの束の中に、年末の大阪フェスティバルホールのモジャさんライブのチケット優先チラシが入っていた。
当日24時、つまり夜中の0時までに指定された電話番号にかけると、一般発売よりも前にチケットをゲットできる、、、、、、、

確かにモジャさんの音楽には、クラシックだけでなく色んな要素が詰まっているようだが、今回聴いたのと同じようなメンバー、同じような選曲、同じようなアレンジだとすると、4ヶ月足らずの間にもう一度ライヴを聴くというのが妥当なのかどうか?
これが、もしもジャズならば、万一同じメンバーでのライヴであったとしても、その演奏内容が全く違う物になる事は間違いないはずなので、すかさずチケット買い付けの為に電話を入れるのだが?

と、チラシを前にして悩んでいるうちに、日付が変わってしまい、優先電話は失効してしまった、、、、、、

まあ良い。
来年、また行こう



さほど熱くないトタン屋根の上の猫

2007年09月21日 21時01分58秒 | 無駄話

今朝は、小雨が降っていた。
雨といっても、スクーターに乗るのにレインウェアが必要になるほどの雨ではない。
小雨は、一旦やんだのだが、しばらくは曇り空が広がっていた。

ふと、窓の外を見ると、車庫兼物置の屋根の上に、ニャンコが寝転がっていた。
ニャンコにとって、トタン屋根が居心地が良い、今朝の天候だったのだろう。

この子は、ワタクシの近所でたくさん棲息している野良猫達の中でも可愛くて、カメラを取ってもう一度窓の外をのぞいた時には、先ほどまでのリラックスした寝っ転がりの姿勢から起き上がり、警戒半分、興味半分の視線をこちらに向けていた。



何かおやつでもあげて手なずけるという手もあったのだが、人間のオヤツさえ満足にそろっていない家にやってきたのが、ニャンコにとっての運の悪さよ。

もう1枚、アップで撮ろうとカメラを構えている間に、屋根から下りてしまった。


今になって気付いたのだが、この絵文字は、ニャンコだったのか、、、、、、

トタン屋根のほうも、そろそろ塗装しなければならないぞ。
ペンキ屋さんに見積もり依頼するのが、恐ろしくもある、、、、





路面電車の街

2007年09月19日 21時49分59秒 | 風景光景
何年ぶりかで岡山市へ
過去2回は、集団でのタクシー移動に終始したので、岡山駅とホテルしか記憶にない。
また、今回も、一泊二日の初日が雨だったために、散策できたのは二日目の半日だけ。
新幹線から降りて岡山駅を出ると、目に付いたのが



路面電車



そして路面電車



またまた路面電車。

それも、全部、車体の色が違う。
そういえば、岡山市では、廃線になって、一旦は引退に追い込まれた各地の路面電車を再雇用して活躍の場を与えている、といった話を聞いたおぼえがあるが、このワタクシの記憶は正しいのだろうか?
そんな事を考えながら停留所を眺めていると、偶然にも、1箇所に3両の路面電車が集結してしまった。



こちら側に2両、その向こう側に逆方向を向いて1両止まっているのがお分かりだろうか?
ワタクシの日常的テリトリーでは、路面電車に出くわす事はまず無い。
だから、路面電車の軌道敷内を、どうやって走ればいいのかが全くわからない
なので、クルマで高知市内を移動した時に、路面電車と同じ道路を走った時にはビクビクものだった。
一番びっくりしたのが、交差点で右折しようと、一番右側の車線で信号待ちをしていた時である。
早く右折したくてしたくてたまらないのだが、対向車の切れ目が無くて、なかなか右折できないでいた。
その時、バックミラーに目をやると、路面電車がもうひとつ手前の交差点まで迫っていた。
悪い事にワタクシが右折待ちをしている車線は、軌道敷内であった。
このままでは、路面電車に追いつかれてしまい、クラクションの嵐を浴びてしまう、、、、、、と、覚悟した時に、信号機にようやく右折OKの青色矢印が表示されて、無事に右折完了となった。
その頃には、一つ前の交差点も赤信号になっていたらしく、バックミラーに映った路面電車は、交差点の手間で停止したままだった。
あの時、交差点の周囲にいた高知市民の寛大な対応が、今、ワタクシが無事にこの場に生存を許されているという事につながって居るのかも知れない。
ま、それは言い過ぎか、、、、、
その後、高知市内だけでなく、松山市内を移動する時にも路面電車にでくわしてしまった。
松山の時には、右折する必要が無く、すぐさま、路面電車が走る道路を避けてコース取りをしたので、ノープロブレムであった。
だが、今回のワタクシは、一介の歩行者である
路面電車にビクビクしながらハンドルを握っているわけではない。
だから、じっくりと観察する事ができたのだが、とある交差点で信号機を見ていると、わざわざ電車と標識が付いた信号機があった。



う~~~~~~む。
そ~~~~~~か
この、電車用の信号機とやらに、なにやらヒミツがあるのに違いない。
きっと


HERO

2007年09月13日 13時57分09秒 | 映画とかTV
番宣にだまされて、最初は面白そうに感じても、回が進むにつれてどんどん面白くなくなったり、毎週連続して観る意気込みはあっても、途中のどっかの回でビデオの留守録を忘れてしまったり、はたまた、毎週続けて観る事がとてもめんどくさかったりするので、連ドラというヤツはめったな事では観る習慣にない。
(米国製の『ER』や『スタートレック・シリーズは別だが。)

『踊る大捜査線』にしても、面白いかもと思い出したのは映画になってからで、ここ7~8年間の記憶をたどってみても、ワタクシにとって面白かったなぁと思える連ドラは、『ビューティフルライフ』と『HERO』くらいのもんである。
(あらら、どちらもキムタク主演かい?)

そのHEROにしても、1週だけ留守録に失敗して見損なっている回がある。
留守録予約はセットしていたのだが、ビデオテープを入れるのを忘れていた、、、、という、誰に八つ当たりする事も出来ない恥ずかしいミスをしでかしてしまったのだ。
それも、見逃しても大勢に影響が無い可能性が大きいシリーズ前半のエピソードではなく、最終回の1週前の回を見逃している。
どうやら、ワタクシが見逃した回で、久利生検事の過去のヒミツが明かされたようで、それも考えるとなおさら悔しくて仕方が無い。
その後、何度か再放送される機会があって、見逃したラス前1週分のオンエアを留守録すべく待ち構えていたのだが、なぜかそのたんびにウッカリミスで録画に失敗している。

映画化に先立つ景気づけという事だったのだろう、今年の夏、またもや再放送があって、ようやく見逃していた回の留守録に成功して、気を良くしたばかりであった。
今回失敗していたらば、ビデオあるいはDVDレンタルにしがみつかなければならないところだった。
あっ、いや、別にレンタル料金を惜しんでいるわけではないが、、、、、

その甲斐あって、ようやく、ドラマの全体像をおおまかに把握できたようなので、昨日、映画館での鑑賞に及んだわけである。

ところが、昨日は水曜日。
つまり、女性半額のレディースデー、、、、、、、、

年齢を問わず、レディーであれば半額という、ワタクシにとっては全く持って承服しかねる矛盾をはらんだ料金体系の日であるからには、幅広い年齢層の自称レディー達が殺到してくる可能性が大であった。

ところかまわずガサゴソとレジ袋を開けて、併設のスーパーで買ってきた煎餅などをバリバリかじりだしたり。
香水というよりも白粉の匂いに違いない不条理な香りが映画館中に充満して、禁煙に成功して以来、匂いに過敏になったワタクシの鼻を不快に刺激してくれたり。
映画のストーリーには関係なく、隣り合った仲間同士で、しきりに息子や孫の自慢話や嫁の悪口を声高に繰り広げてみたり。

しかも、主演がキムタク。
という事は、いやおうでも自称レディー人口比率が増大している事は確実で、、、、

そういった悪環境を考慮しても、昨日のうちに鑑賞しておいた方が後々のスケジュールがすんなり進行するので、意を決して映画館へ

意を決して行ってみると、さほどの悪環境ではなかった

ただ、一箇所だけ、かなり年かさの昔のレディーに同伴してきたらしいオジサンが、まるで自分ちの居間にいるかのような大声で、映画の進行につれて、隣のかなり年かさのレディーと何やら話す声が聞こえてきたが、ワタクシの席からは離れていたので、あまり気にはならなかった。
もっとも、これが字幕を読まなければならない映画だったらば、字幕に集中できずにイライラしていたかも知れないが。

ワタクシは、日本映画は観ない主義だったのに、『スイング・ガールズ』や『パッチギ!』以来、そういったこだわりも無くなりつつある。

この映画も、映画になるだけあって、TVドラマ時のとお金のかけ方が違う。
脚本もセットも、随分練りこんだ物に見えたのだが、もしかすると、フジTVに騙されているのかもしれない。

それはちゃうやろ、と、突っ込みたいところも何箇所かあったが、それを言い出すとネタバレさせてしまう。
ホントはネタバレさせたくて仕方が無いのだが、何か言い残す事はないだろうかと考えていると、、、、、、、

そうそう、

確か、森田一義ことタモリが出演しているはずなのに、なかなか出てこなかった。
そういえば、『笑っていいとも』でも、タモリは、この映画の話はほとんどしていなかった。
普通なら、
「こんな役で、こんな台詞で、こんな役者とからんで、こんなNGを出してしまった、、、、、」
とか、はしゃいでしゃべくりまくっていても不思議ではないのに、一切バラさなかった、、、、
これには、何か仕掛けがあるはずだと睨んで、終盤では、その点を重点的に観察する事に専念したワタクシ。

物語が、そろそろ終盤の盛り上がりに差し掛かりつつある一歩手前の、嵐の前の静けさ的なシーンで、ホテルのバーカウンターで重厚な役どころのオジサンが二人飲んでいるシーンがあった。
タモリのキャラクターから察すると、たぶん、このバーのバーテン役で出てくるのだろうと思い込んだのだが、そのシーンでは、どう目を凝らしてもバーテンなど出ていない、、、、、、

結局、、、、、、、、、

出てきましたよ、タモリが。
意外な役どころで、、、、、、

演技の質はともかく、というか、重さがないけど。
ま、あの人種の全てが重いとは限らないわけで、、、、、

笑っていいともの共演者達も、HEROをネタに、カメラの前でタモリに絡みたくて仕方が無いのだろうが、この役どころでは、そういうわけにもいくまい。
うっかりネタバレさせてしまうと、永遠にフジTVに出られなくなる



ところで


9月23日の夜、フジ系列で、以前に放送されたHEROスペシャル版が少々手を入れ直して放送されるらしい。
今上映中のムービー版にも出てくる中井貴一の事件について繰り広げられるので、このスペシャル版を見逃している方は、映画館へ行く前にTVで予習しておくのも手だと思う。
スペシャル版が放送されるまでに、上映が打ち切られる事はないだろうから。

あっ、

またもやフジTVの罠にはまってしまった


本名に戻ったんっすね?

2007年09月11日 00時31分06秒 | 音楽

アヤド姉さんの今月の大阪フェス公演参戦に向けて、先月あたりからチラチラとのぞいているブログがある。

たぶん、このツアー期間限定であろう、『デビュー10周年記念ツアー』とタイトルされたブログだ。

その9月10日付のエントリーによると、アヤド姉さんは、このたびめでたく20回と20回と10回目のバースデーを迎えたという。
そして、同じ記事の中に
本日より改名いたしましたね
とある。

改名って

あっ

ブログタイトルをよ~く見ると、名前の表記が綾戸智絵から綾戸智恵に変更されている。

そうか、本名に戻したのか

大阪フェスでのライヴだが、ワタクシの心境としては、ウキウキワクワク半分、ガッカリ半分、、、、、、
ガッカリというのは、座席位置が強烈に悪い事に起因している。
チケットを手にした直後は、座席表を見て、すっかりと打ちひしがれてしまった。
オークションで処分して、ぴあ店頭で買い直そうかとまで悩んだ次第、、、、

アヤド姉さんとしては、この一連の10周年ツアーが一段楽したらば、ライヴ活動ペースを抑えていくらしい。
そうだよね~、これまでが働き過ぎやもんね~

ともあれ、10周年を迎えた演奏とMCの充実が、座席位置のハンデを忘れさせてくれますように。
ま、なるようになるさ


必然と偶然

2007年09月10日 15時19分40秒 | 無駄話

予定通りにナスカ展を観覧して、偶然にもひまわりまで観賞することができた。

こうなると、当然、駅弁には、贅沢にもトンカツ弁当しかあるまいという結論に達する。
去年、たまたま持ち帰った和幸のトンカツを求めて、伊勢丹B2をさまよう。
(和幸といっても、加藤和彦とアルフィー坂崎のユニットは『かずこう』、とんかつの方は『わこう』。)

 


特ひれかつ弁当が¥798。
ご飯を大盛にしてもらって、帰路の電車の中で味わう。

食後に、MDウォークマンで、ゴンチチFMエアチェックMDを聴いていると、山下卓也という人の唄がかかる。
南の島の暖気を含んだメロディーと歌詞で、ライヴ音源を放送に使ったようだ。
バックで演奏されているバイオリンの音色が、どっか記憶があるように感じる。
と、演奏中の掛け声の中で、このバイオリン奏者は、過去に2度ばかりお会いしている方だと判明する。
相変わらず、サイレントバイオリンから奏でられるゆったりとしたフレーズが心地よい。

時間をおいて、今度は、ゴンチチが演奏する『ひまわり』がオンエアされる。
ついさっきひまわりを観たばかりなのに、世界的ギターデュオが奏でる映画のテーマ曲を耳に出来るとは、なんたる偶然。

これだから、京都へ行くと、何かが起きるような気がしてならない。

なのにあなたは 京都へ行くの?
京都の町は それほどいいの?
こぅの わた~しの 愛よりもぉぉぉ~


ひまわり

2007年09月08日 14時24分34秒 | 映画とかTV

何のポリシーも無く、ただ自分の都合と上映時間が合って、なおかつ気が向けば映画館に行く。
という、映画ファンだとか映画マニアだとかには程遠いワタクシだが、ビデオでしか観る機会が無くて、どうしても映画館のスクリーンで観たいと渇望して止まない作品が2本ある。

まず、『スター・ウォーズ』の第1作目。
この映画が発表された当時のワタクシには、映画館で映画を観るという習慣は無かった。
だが、スクリーンいっぱい、いや、スクリーンからはみ出しながら宇宙船が飛んでいくシーンに衝撃を受けて胸躍らせた人が多かったという。
今みたいにCGやらVFXやらが氾濫する以前の事で、なおさらだったのだろう。
ワタクシとしても、小っちゃなTV画面でなく、巨大スクリーンで巨大宇宙船を見上げてみたい。

そして、もう一つは、『ひまわり』。
あの、広大なひまわり畑を映画館で観てみたくてしようがなかった。

ところが、せっかくナスカ展のために京都へ行くついでに、どっか寄り道できそうな場所が無いかを調べていたら、京都の玄関口、京都駅ビルで、『駅ビルシネマ・イタリア映画祭』という催し物があるのを発見した。
9月29日までの期間限定企画で、その上映スケジュールをジックリ見てみると、なんと、あれだけ観たかったひまわりもラインアップされているではないか。
しかも、幸運な事にナスカ展へ行く予定の日に上映されているし、時間的にも、博物館の帰りに立ち寄る事ができる設定になっているではないか

じっくり時間をかけてナスカ展を観覧して、その後常設展を観覧するなど、京都文化博物館でのんびりしようと思えばいくらでものんびり出来たのだが、映画祭の件を知ってしまったからには無視する事はできない。

          

かつて、NHK教育TV(もちろん地上波)で、月に一度のペースで「世界名作劇場」とかいう映画のプログラムがあって、この映画を初めて観たのは、この教育TVの画面の中だった。
待望のスクリーンで鑑賞できる機会がやってきた、という事で、午後3時上映のひまわりを鑑賞する事にした。



この映画は、1970年の作品で、
チラシにも告知されていて、また上映前にも説明があったように、フィルムの経年変化による画質・音質の劣化のため、オープニングシーンのひまわり畑は、さほど美しいとは思えなかった。
画質としては、VHSビデオの3倍モードで見ているような感じで、投影されるスクリーン自体にも汚れが目立った事とあいまって、決して満足できる画質・音質ではなかった。
が、目が慣れるにしたがってそれも気にならなくなり、エンディングシーンのひまわり畑の風景には、すっかりと見入ってしまった。

今流行のデジタルリマスターも施されていない古びた画像ではあるが、冒頭、広大なひまわり畑が映し出されて、ヘンリー・マンシーニ作のテーマ曲が流れ出しただけで、胸に「グッ」っとくるものがあった。
人目もあるので、いきなり泣きだすわけにもいかない。
戦争の時代に起きた、哀しい物語で、その時代をお互いが生き延びているというのにやるせなくなる映画だ。

この京都駅ビルでのイタリア映画際に出かける方の参考までに、ちょっと書いておくと、

○劇場は、ほんの100席の小さいスペースで、テアトル梅田や梅田ガーデンシネマなどと同様のミニシアターの造りになっている。
当然、スクリーンは小さく、画質はもちろん、音質に高度な期待を持ってはいけない。

○全席自由席だが、チケットの発売順に整理番号がついていて、上映開始前に整理番号順に入場するシステムになっている。
時間があるのなら、前もってチケットを買っておけば、それだけ若い整理番号を手に出来る。
ワタクシが観たひまわりの場合、平日の午後3時上映の回で7割程度の客入りだった。
チケットは、¥1,000で、当日分しか発売しない。(3回券は¥2,400)

○常設の映画館ではないので、上映中に緊急自動車のサイレンなど、屋外の音が聞こえてくる可能性もある。先日のひまわりの上映中には、さほど気にならなかったが。




ナスカ展

2007年09月05日 23時49分48秒 | 無駄話



年中、観光客で混雑する京都。
夏休みを避けていたので、展示が終了する9月24日までに行かなければならない。
この機会を逃してたまるものか。
という事で、日帰りで、京都文化博物館の『ナスカ展』までお出かけ

この日は、8月に比べると少しは涼しくなったように感じられ、そのためか、シルバー層が大挙して来館していた。

展示室に入り、なかなか前に進もうとしないシルバー層のペースに合わせて展示物に見入っていたのだが、そのままのペースで進むと、全ての展示を見るためには、3時間くらいかかりそうな気配になってきた。
日帰りでやってきただけに、この後の予定を考えるとのんびりしていられないし、ぞろぞろ歩いているだけでも体力が消耗するばかり、、、、、
何しろ、ワタクシ、こう見えても足腰には自信が無い

途中から観覧ペースを上げて、それでも1時間半以上はかかったと思う。

あれは、総じて、なんて呼ぶのだろうか?
ほら、どこの博物館でも、展示物やらあれこれを一冊にまとめた本を売っているので、帰りがけにそれを買うつもりでいたのだが、かなり分厚い書物で、
「果たして、これを持ち帰ったところで、読み返す事があるのだろうか?」
という疑問を感じたので、結局、本は買わず。
その代わりといっては変だが、なぜかメガネ拭きを2枚と絵葉書を購入。
メガネ拭きは、ナスカの地上絵や土器の模様をモチーフにしたデザインになっている。

展示の一番最後に、ナスカの地上絵を空中からあるいは地上から眺める事ができる、13分ほどのワイド画面バーチャルリアリティー映画を観る事が出来て、ワタクシにとっては、これが今回のお目当て。

ナスカ地上絵に関する最近の研究によると、故マリア・ライヘ女史がその生涯を捧げて提唱した地上絵=暦説は、その支持を失いつつあるのだそうだ。
楠田枝里子が著した、マリア・ライヘ女史に関するノンフィクションで感銘を受けていただけに、その事が少し残念な気がする。

かく言うワタクシ、
この世にナスカの地上絵という壮大な謎が存在するという事を知ったのが、小学生の終わり頃。
デニケンの地上絵=宇宙船の滑走路説にショックを受けて、一時は素人考古学者デニケンの文庫本を読み漁り、その主張を信じ込んだ時期もあった。

マリア・ライヘ女史は、地上絵の謎解きだけでなく、地上絵の保存にも相当な努力を重ねた人である。
見せ掛けだけのセンセーショナルな宇宙人説を唱えるデニケンが、そのシンパを引き連れて、我が物顔に地上絵のガイド役を買って出て、あろう事か地上絵そのものを踏み荒らしている姿を見た、ライヘ女史の悲しみはいかばかりであったろうか