lizardbrain

だらだらぼちぼち

ネイバーフッド・ビッグ・バンド

2005年11月27日 00時54分13秒 | 音楽

12月に、古谷充ネイバーフッド・ビッグ・バンド恒例の演奏会がある事は知っていた。
だが、ワタクシ自身の12月のスケジュールがイマイチはっきりせず、このライヴに参戦できるのかどうかが不明だったため、チケットの購入を控えていた。
11月24日、普段の善行が報われたためか? ようやく、スケジュールをやりくりして参戦可能になったので、チケットを購入すべくチケットぴあのサイトでチェックしてみると、、、、、、なんと、PC画面には予定枚数を終了しましたという冷たいメッセージが、、、、
焦った。
せっかく仕事の段取りを付けることができたというのに、肝心のチケットが無いとは
気を取り直してローソンチケットのサイトを開いてみると、無情にもまだ閉鎖中だった。
モバイルサイトも閉鎖しているために、ケータイからの購入も出来ない。
またもや焦った。
そうだ、前売り券だけがチケットじゃない、当日券があるではないか~
古谷充のオフィスか、会場のホールのチケットセンターに電話すれば良いのだ
当日、チケットを会場で受け取る事にすれば、こちらへ送ってもらう郵送料も必要ない。
しかし、それでも、先方の銀行口座に振り込んだりする必要が出てくる。
当日券は前売り券より500円高くなる上に、振り込み手数料が発生すると言うのも痛い、かなり痛い。
もしかして会場ホールのチケットセンターではなく、古谷充のオフィスにお願いしたならば前売り価格でゲット出来る可能性が無いわけではない。
だが、直接オフィスに電話して、万一、古谷充本人が電話に出てきたりしたらどうしようか、、、、、?
ジャンルを問わず、ワタクシにとってはプロのミュージシャンの皆さんは、全てレセプト、いや、違った、リスペクトすべき対象なのだ。
販売終了したチケットを前売り価格で売ってくれ、、、、、、などというワガママなお願いをする事はできない。
焦ったが、その日はそれで終わってしまった。

翌日、念のためにローソンの店頭端末でチケットを検索してみると、、、、、、
あった
前売り券が
無事に、ローソンの店頭でチケットをゲット。
まさか、チケットぴあで売り切れていた物が、ローソンで買えるとは?
チケットぴあでの取り扱い枚数とローソンでの取り扱い枚数が、別々になっているのだろうか?
まあ、良い。
水に流そう。
これで、バンドのアンサンブルはもとより、古谷充のアルトサックスも渋いヴォーカルも堪能できる。
東原力哉(ひがしはらりきや)のパワフルなドラムテクも堪能できる。
パワフルなドラムといっても、グレン・ミラー・オーケストラの「ムーンライト・セレナーデ」のような曲では、おとなしくブラッシングでリズムキープにつとめている姿には、感動すら覚える。

当日券より500円安い前売りチケットや振込み手数料にこだわった割には、交通費や宿泊費が必要な事には、さほどこだわらない、、、、、、
そういうワタクシの自己矛盾が、愛おしくさえもある。


アコースティック・フェスティバル in 大阪 2005 ライヴ編

2005年11月18日 23時06分02秒 | 音楽
10月29~30日の2日間にかけて開催された、アコースティック・フェスティバル in 大阪 2005のギター展示会については以前にアップしたが、同時に行われたライヴについて、ちょっとだけ。

ギター展示会場の隣の会議室仕様の多目的ホールでは、2日間ともアコースティックギターのライヴが開催された。
29日は、伍々慧(ごごさとし)西沢和弥&トム石川岸部真明
30日は、下山亮平小松原俊住出勝則(すみでまさのり)、アンコールで丸山ももたろうが住出勝則と共演。

一昨年のこのアコースティックギター・フェスティバルのライヴで聴いた小松原俊を除くと、お初にお目にかかるギタリストばかり。
もちろん、それぞれ皆さん、アコースティックギターによるソロ演奏にかけては一流どころが一堂に会したというところか。
ただし、西沢和弥とトム石川のデュオは、ソロギターではなく唄モノ、それも色モノ(失礼)として異彩を放っていた。
後日ワタクシが調べた分も含めて、それぞれのプロフィールを。

上記のギタリスト達の名前のところをクリックしていただくと、それぞれのHPにジャンプできる仕掛けになっておりますので、詳細はそちらを見ていただきたい。
彼らの名前を知らない人でも、TVーCMやTVドラマ、はたまた紀行ものなどの何気ない映像のバックで流れる彼らの演奏を知らず知らずのうちに聴いているはずなのだ。
伍々慧は、昨年、アメリカでのフィンガーピッキングコンテストで優勝したという。
しかも、若干17歳。
他の出演ギタリスト達の事は、音楽雑誌やギター雑誌の記事で名前くらいは知っていたのだが、西沢和弥&トム石川については、この日まで名前すら全く知らなかった人たち。
歌のないインストゥルメンタル専門のソロギタリストばかりにはさまれ、おふざけ専門では無いものの、ちょっとユーモラスな唄を歌うデュオ。
しかし、こういう人に限って、人生の真実を鋭く突いたりするのではないだろうか。
岸部真明は、写真ではいつも帽子をかぶって、ちょっと気取ったヤツという感じを受けていたのだが、実際ライヴを聴いてみるとホンマに優しいしゃべり方をする人。
このライヴの開催地である吹田市出身。
実は、何年か前に、滋賀県栗東芸術会館さきらでの秋吉敏子&ルー・タバキン・ビッグ・バンドを聴いた翌日に、同じホールでこの岸部真明の無料ライヴがあったのだが、ちょっとクタビレ気味のワタクシは、時間があったと言うのにせっかくの岸部真明無料ライヴを聴かずに帰ってしまったのだ。
その時の後悔を、ちょっとばかり晴らせたかな?と思う。
下山亮平は、甲府市出身、伍々慧ほどではないが、まだまだ若いギタリスト。
さきほども言ったように、小松原俊を聴くのはこれが2回目。
前回、演奏を目の前にしてビックリした両手弾きの曲「ヴォイジャー」をオープニングでやってくれたので再び感激。
住出勝則は、かつて「20歳のめぐりあい」をヒットさせたフォークグループ、元シグナルのメンバー。
唄モノ、西沢和弥のデュオを除くといずれ劣らぬフィンガーピッキング(指弾き)でのソロギターの名手ぞろいで(西沢和弥のバックをつとめたトム石川は、ピック弾きながら上手かった。そう言ってしまうと西沢和弥に悪いのだが 笑)、彼らのギターテクニックを目にすると両手の指先の動きに釘付けになる。
一部でカバー曲も演奏されていたが、ほとんどが自作の曲が演奏されていた。
(西沢和弥を除いた)それぞれのギタリストは、作曲家であり、編曲家であり、はたまた演奏者であるという事になり、これら全ての才能に秀でていないとプロのソロギタリストとしての価値が無くなってしまう。
つくづく、ギター1本で生きていくと言うのは厳しい世界なんだろうなぁ。

アコースティック・ギターの透明感ある音色を生かして、時にはエレキベースの音色とも聴こえるアタック感あふれる低音のフレーズがハジケたり、それなりにバリエーションに富んだ演奏が繰り広げられていく。
だが、、、、ギター好きなワタクシではあるものの、延々とソロギターばかり聴くのもいささか食傷気味になってくる。
曲によって違った変則チューニングを使い分けるギタリストが多く、1曲終わるたんびに次の曲を弾くための別のチューニングにとりかかるので、曲と曲の間が妙に間延びしてしまう。
もちろん、皆さんプロフェッショナルなので、チューニングをしながらもおしゃべりを続けて客席を飽きさせないように進行しているのだが。
どうもワタクシには、テーマがあってアドリブプレイがあって、スイングするリズムがあって、、、、、というジャズギターの演奏の方が耳と体になじんでいるようで、テクニックには驚かされるものの、曲そのものについては冷静に聴けてしまう。
今のところ、感情移入してまでのめりこめないジャンルかもしれない。
今のところ、今回出演した中で特定のギタリストのCDアルバムを全部買って聴いてみたいとは感じられない。
あくまでも今のところだが。
もちろん、彼らのCDを貸していただける方が現れたならば、喜び勇んでご好意に甘えたいのだが。

その中でも出色だったのは、やはり、2年前にもここで聴いた小松原俊だろうか。
この人の演奏なら、40分2セットの単独でのライヴを是非とも目にしたいと思う。
他のギタリストの場合、40分2セット続けて聴くのは、ちと辛いかもしれない。
あくまでも、好みの問題だが。
さらにもっと出色だったのは、この日唯一の唄モノ、西沢和弥会場にずらっと並べられたギターの名手達のCDの山の中から、迷わず彼のCDを買ってしまったのだ。

やはり、ジャンルを超えてギターソロの名手といえば、渡辺香津美に限るのだ。
渡辺香津美こそ、ワタクシにとって永遠のヒーローとなり得るのかも知れない。



上に貼り付けている写真(クリックすると大きく表示されます)は、左が、会場で買ってサインしてもらった西沢和弥のCD。
右が、29日のライヴ終演後の抽選会で当たった物で、岸部真明が使用しているALKEMY GOLDPHOSというギター弦で、箱には本人のサインが入っている。
ワタクシが使った事もない弦なのだが、調べてみたところ1セットの定価が税込み¥2,625らしい。
このフェスティバルのライヴチケットが1日分¥3,000だったので、ちょっと儲かったという感じ。
もちろん、この弦を使ったからと言ってギターが上手くなるはずもないのだが。


ハリー・ポッター イッキミNIGHT!

2005年11月18日 01時08分22秒 | 映画とかTV

東宝関西映画館公式サイト『映画の花道』のメールマガジンから。



                              

ハリー・ポッター イッキミ NIGHT イン ナビオ

世界初!ハリーポッターシリーズ旧3作品が大スクリーンで一挙上映!!
公開前にイッキに予習or復習して最新作に備えましょう!!

 ★上映作品
 ・22:30~ 「ハリー・ポッターと賢者の石」2001年
 ・AM1:25~ 「ハリー・ポッターと秘密の部屋」2002年
 ・AM4:25~ 「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」2004年
 ★実施日時⇒ 11月18日(金)22:30より  〈終了予定 AM6:45〉
 ★上映劇場⇒ ナビオTOHOプレックス シアター1
 ★入場料金⇒ 4,000円均一(3作品で)

・劇場窓口にて発売中!
・3作品とも字幕版、深夜興行につき18歳未満の方のご入場はお断り致します。

                              


つまり、ハリポタ・シリーズの新作ハリー・ポッターと炎のゴブレット公開に先立って、シリーズ旧作3本を一気に上映するらしい。
今夜22:30から始まって、終了が明日の午前6:45とな
1本ずつ観てもただでさえ長い映画だというのに、3本イッキに観るとなると、体力が必要でしょう。
大変魅力的な企画であり、旧作3本とも観ているとはいえ、これまでのおさらいのために参加したいところですが、ワタクシにはとてもとても、、、、

ところで、お願いしたい事があります。

今回の企画が成功したアカツキには、次回はスター・ウォーズ・シリーズ、(それも旧作3部作)のイッキミをやってくれませんでしょうか?
できれば、まっ昼間を希望しております。






おみやげ、おみやげ♪

2005年11月16日 15時23分10秒 | 音楽


木村充揮と有山じゅんじのそれぞれの単独ライヴを鑑賞できた記念として、この2人が競演した、ワタクシの手持ちのCDのジャケットにお2人のサインをいただきました
左側が木村充揮ですが、某105円ショップで購入したサインペンがちょっと太すぎたようでちょっとわかりにくくなってしまいました。
その上、銀色だと思って買ったら、紺色でした、、、、、
右側が有山じゅんじ、こっちは普通のサインペンを使用。

どんなジャンルのミュージシャンであれ、ワタクシにとってはプロのミュージシャンの方々は、それだけで無条件にリスペクトしてしまうのです。
ライヴ終演後のサイン会を除くと、あんまり自分からサインをねだりに行ったりは、なかなかできません。
何しろ、小心者ですから。


木村充揮 Live in 串本サンマリン

2005年11月09日 13時22分31秒 | 音楽

誰が名付けたか天使のダミ声
11月6日、関西が誇るブルースバンド、元『憂歌団』のヴォーカリスト、木村充揮がやってきた。

あれは確か3年ほど前、同じく串本で、有山じゅんじとのジョイントライヴを楽しませてくれたが、今回はグレコのエレキギター1本抱えての単独ライヴ。



「ジョージア・オン・マイ・マインド」から始まったライヴは、休憩も取らずに2時間あまりに及んだ。
ノンストップで、、、、、、と言いたい所だが、味わいたっぷりのとぼけたMC(いや、そんな洒落た表現は似合わない、シャベクリと呼ぶべきか、、、笑)と、ステージ上でも何度も水割りのお代わりをしながら、会場内を自分のペースに引き込んでいく。
例えどんな静かなバラードであっても、手をひざの上に置いて、身じろぎもせずに、咳ひとつする事も遠慮してしまう沈黙の中で木村充揮の唄を聴くことは絶対に許されない。
なんせ、何かの曲をいったん唄いだして、あまりにも静かだったりして観客の反応が悪いと、途中で唄をやめてしまうのだ。
「皆さん、静かですねぇ~。な、な、な、なんか怒ってはるんですか~?」
とか笑わせながら、無理やりにでも客席のテンションを上げておいて、再び曲の頭から唄いだす。
「(リクエストは)何でも言ってくださいよ~、やるのは俺の勝手やからね~」
こんなイナカのオジサン・オバサン達も、知らず知らずのうちに木村充揮と一緒になって、唄ったり、手拍子したり、ひざを叩いたり、靴のつま先でリズムを刻んだり、、、、、

ワタクシも、ついついつられて知ってる曲をリズムに乗って一緒に唄っているうちに、木村充揮のMC(と言うかシャベクリ)に突っ込みを入れてしまった。
アンコールの最中、30周年を記念して来年2月に大阪NHKホールでライヴをするという話の中で、「来年はレコードも出しますし、、、、」と言ったので、思わず「レコードって、、、、、」(意味がわかりますか~? CDと言わずにレコードと言ったので口をついてしまったのです)と、独り言を言ったはずの声が大きかったらしく(爆)、尊敬する木村充揮に聴こえてしまったのだ、、、、*/▽\* 
ま、しゃ~ない、本人はすぐ目の前にいるんやから聴こえもするでしょ。
「なんや~、レコードって言うて何が悪いんや~?」と、言われた本人にもウケてましたが。

最後の曲は、「星に願いを」。
有山じゅんじとのデュオアルバム「木村くんと有山くん」でも、アルバムの曲名一覧には載せない隠しトラックとして収録されていた。
日本語の歌詞が付いているのだが、いったい誰の作詞(訳詩?)なのだろうか?なんせ隠しトラックだもので、歌詞カードには載っていないのだ。
木村充揮は、この曲の最後のワンフレーズを繰り返し唄いながらギターを置き、唄い続けながらスィンギーに指パッチン(両手の指パッチン)でリズムを取り、ゆらゆらと揺れるように踊るようにゆっくり歩きながら、控え室を目指して帰って行ったのだ。



「星に願いを」の最後のフレーズを繰り返し唄いながら、ステージを後にする木村充揮(白い帽子の人です)主催者グループのサザンモストの皆さん、いつも楽しいライヴをありがとう


廃止・売却の危機!

2005年11月07日 16時23分50秒 | 音楽

こうして、ソニー・ロリンズ最後の日本ツアーを堪能させてくれたウェルシティ大阪厚生年金会館なのだが、年金改革のあおりを受けて、廃止・売却が予定されているのだそうだ。
開演前にも気づいていたのだが、ホールのロビーの一角では、大阪厚生年金会館存続署名が行われていた。
その時は、ツアーグッズ販売コーナーに並ぶのが精一杯だったので、ライブ終演後に署名の列に並んだ。
ちなみに、ワタクシの前に署名した女性の住所は千葉県だった。
誰も頼みもしないのに、年金の財源でグリーンピアみたいなムダな保養施設をあちこちに作るのは大迷惑だ。

この厚生年金会館が、ホントに年金財源の無駄遣いなのか? という事について大阪厚生年金会館の存続を願う会が作成したパンフレットを読んでみると。
まず、大阪厚生年金会館開設後の37年間で赤字が出たのは3ヵ年だけで、その他の年度は全て黒字経営である事。
その3ヵ年の赤字の補填には保険財源が当てられたわけでなく、独立採算制で自らの収入で支出を補ってきた事。
大きな施設整備の費用は国費でまかない、日常の補修・修繕の費用は自主整備してきた事。
ここで働く職員は、国家公務員ではない事。
と、総じて運営費には国費を投じていない事が強調されている。

これに関連した過去のニュース記事を検索してみると、国が建設した建物なので減価償却費の計上を行っていなかったのだが、年金制度改革の議論の中で方針を転換して減価償却費を加算すると、厚生年金福祉施設の97%を赤字と認定されたため、2004年3月には与党年金制度改革協議会で、厚生年金福祉施設の全ての廃止・売却が合意された。
これを受けて、5年を目途に厚生年金施設の廃止・売却の方向で確実視されているらしい。
これは、大阪に限らず、全国の厚生年金施設の話。
大阪厚生年金会館の存続を願う会による署名目標は10万人だが、すでにそれは突破している。
近年、地方都市に建設されるピカピカの中・小規模の近代的ホールも良い。
新しくて座席が広々としていて、とても気持ちが良い。
だが、例え座席の前後左右の間隔が狭くて窮屈に感じたとしても、最近流行のスタジアムでの巨大な集客規模のライヴ鑑賞が苦手なワタクシとしては、歴史のある大ホールは、今後とも是非とも存続してもらいたいのだ。
ワタクシ個人的にも、これまで厚生年金会館では色んなライヴを楽しませてもらったのだから。

          


We love you, Mr. Sonny Rollins!

2005年11月04日 00時04分25秒 | 音楽
ちょっと昔は、すっきりと『大阪厚生年金会館』と漢字8文字で表現できたものを、いつのまにやらウェルシティ大阪厚生年金会館などと長ったらしい名前になってしまった。
しゃれたつもりでカタカナ名前を付けたんだろうが、「明日、どこへ行くん?」と尋ねられて「ちょっとウェルシティ大阪厚生年金会館まで」などと、こっ恥ずかしい返事をしなければならない方の身になって、ホールの名前を考えてもらいたいものだ。

ソニー・ロリンズ最後の日本公演の大阪公演が、11月2日、そのウェルシティ大阪厚生年金会館もちろん大ホールで開催された。
もちろん、ワタクシも参戦してきた。
さっそくひなびたブログにアップしようと入力しているのだが、大興奮いまだ覚めやらず、なかなか冷静な文章が浮かんでこないのだ。

会場内の張り紙でも最後の日本ツアーという事が強調されていた。
1930年ニューヨーク生まれのジャズ・テナーの巨人、ソニー・ロリンズも既に75歳。
年齢から考えると、ツアーから引退しても誰しも納得するところだ。
だが、日本でツアーするのがこれが最後、、、、、なのか?
本国アメリカではツアーに出る、、、、、、のか?
ライヴツアーなどという大掛かりなものではなく、地元のジャズクラブでの演奏だとかレコーディング活動などは続けて行く、、、、、のか?
ライヴツアーはもちろん、地元のクラブ出演も、レコーディングも、一切の音楽活動に終止符を打つ、、、、、、のか?
という疑問が浮かんでくる。

唐突に、話は変わるのだが、(イヤ、必ず元の話に戻ってくるので)
「人間が一生の間に獲得することができる幸運の総量は、万人において平等なのだ。」
と言ってはばからない先輩がいる。
彼は、どういう意味で言っているのかというと、
例えば、商店街の年末大売出しのガラガラ抽選会で、一緒に抽選の列に並んでいる他のオバサン達は参加賞のポケットティッシュ1袋しか当たらないのに、自分だけスーパー目玉商品価格298円相当の洗剤1箱が当たってしまったり、
例えば、お得意さんの会社へ行くのにうっかり道を間違えてしまい、その間違えた道を歩いていたら歩道の端っこにシワクチャになった千円札が落っこちているのを見つけたり(ネコババじゃないよ、個人的に一時的に保管しているだけだよ)、
例えば、5千円分の宝くじを買ったら、6千8百円が当たったり、
そういった、どうでもいいような小さい幸運の数を自慢しているヤツは、本来自分が持っている幸運の総量がドンドン目減りして行って、人生の終わりには、結局、大した大きさの幸運が形としては残っていないのだ。
と。
その先輩は、だから自分はそんなチマチマした幸運だとかツキなどは必要ない、ドリームジャンボ宝くじの1等前後賞総額3億円獲得の機会が2回もあれば充分なのだ。
と。

この説からすると、ワタクシの場合、どうなのだろうか?
ソニー・ロリンズの名前はもちろんかねがね知っていたし、過去の代表的なアルバムも何枚か聞いたことがあり、それなりに尊敬も敬愛もしているのだが、ライヴそのものへは一昨年(大阪サンケイホール)に初めて行っただけで、今回がたったの2回目なのだ。
その今回のライヴへ行くのにも、チケットぴあのメールマガジンを読んでみて、ちょっとした気まぐれで今年のロリンズの大阪公演のチケットを先行抽選販売で買ったのだ。
ただ、マウスをクリックしただけ。
そうしたらば、思いもよらず、前から2列目ほぼ真ん中の座席が手に入った。
そのコンサートが、どうやらロリンズの大阪での生涯最後のライヴになるのかも知れないとは
このチケットを買えたという事実は、幸運なのだろうか?
いったい、どれくらいの大きさの幸運なのだろうか?

演奏が進み、ロリンズのアドリブプレイが白熱を帯びてくるにつれて、ロリンズはステージ上を歩き回りながら演奏しだす。
年齢のためかやや足元がおぼつかない気配があるものの、それでも一昨年の時よりはしっかりとした足取りで、前後へ左右へと歩き回りだす。
若かりし一時期には、ロリンズがあまりにも演奏中に動き回るのでマイクスタンドから離れてしまい、ライヴレコーディングが出来なかった頃もあったらしい。
大丈夫、今はワイヤレスマイクがあるから。
時には前のめりになり、時にはのけぞりながらもテナー・サックスを吹き続ける。
そうするうちに、吹き続けながらステージの一番前まで歩いてきた瞬間、前から2列目の座席に座っているワタクシから約2メートル18センチ前の所にロリンズがいる。
あのソニー・ロリンズが
途中休憩も取らず、約2時間吹き続けた。
もちろん他のメンバーのソロもたっぷり聴かせてくれたものの、やはりロリンズのソロ・スペースが一番多かった。
その中で、ワタクシの目の前、約2メートル18センチのあたりに、ロリンズは4~5回やってきたのだ。
いったい、これは、ワタクシにとってどれくらいの大きさの幸運なのだろうか?

会場ロビーで大量に売られていたツアー・グッズの中から、1枚4千5百円もするTシャツ(高いなぁ~)を2枚も買ってしまった。
Tシャツのサイズがアメリカンサイズなので、SサイズとMサイズを1枚づつ。
過去の経験から言うと、アメリカンサイズというヤツがこれまたエエ加減で。
場合によっては、アメリカンサイズの一番小さいSサイズでも、通常は日本サイズでLサイズのワタクシにはダブダブになる恐れがあるのだが、家に帰って袋から出してみると、それほど巨大なサイズには見えないので、とりあえず安心した。
しかし、このTシャツは、着るにはもったいないような気もするのだ。
だが、着なければTシャツを買った意味が無い、ような気もするのだ。



このTシャツを持っている、これはいったい、どれくらいの大きさの幸運なのだろうか?