lizardbrain

だらだらぼちぼち

廃止・売却の危機!

2005年11月07日 16時23分50秒 | 音楽

こうして、ソニー・ロリンズ最後の日本ツアーを堪能させてくれたウェルシティ大阪厚生年金会館なのだが、年金改革のあおりを受けて、廃止・売却が予定されているのだそうだ。
開演前にも気づいていたのだが、ホールのロビーの一角では、大阪厚生年金会館存続署名が行われていた。
その時は、ツアーグッズ販売コーナーに並ぶのが精一杯だったので、ライブ終演後に署名の列に並んだ。
ちなみに、ワタクシの前に署名した女性の住所は千葉県だった。
誰も頼みもしないのに、年金の財源でグリーンピアみたいなムダな保養施設をあちこちに作るのは大迷惑だ。

この厚生年金会館が、ホントに年金財源の無駄遣いなのか? という事について大阪厚生年金会館の存続を願う会が作成したパンフレットを読んでみると。
まず、大阪厚生年金会館開設後の37年間で赤字が出たのは3ヵ年だけで、その他の年度は全て黒字経営である事。
その3ヵ年の赤字の補填には保険財源が当てられたわけでなく、独立採算制で自らの収入で支出を補ってきた事。
大きな施設整備の費用は国費でまかない、日常の補修・修繕の費用は自主整備してきた事。
ここで働く職員は、国家公務員ではない事。
と、総じて運営費には国費を投じていない事が強調されている。

これに関連した過去のニュース記事を検索してみると、国が建設した建物なので減価償却費の計上を行っていなかったのだが、年金制度改革の議論の中で方針を転換して減価償却費を加算すると、厚生年金福祉施設の97%を赤字と認定されたため、2004年3月には与党年金制度改革協議会で、厚生年金福祉施設の全ての廃止・売却が合意された。
これを受けて、5年を目途に厚生年金施設の廃止・売却の方向で確実視されているらしい。
これは、大阪に限らず、全国の厚生年金施設の話。
大阪厚生年金会館の存続を願う会による署名目標は10万人だが、すでにそれは突破している。
近年、地方都市に建設されるピカピカの中・小規模の近代的ホールも良い。
新しくて座席が広々としていて、とても気持ちが良い。
だが、例え座席の前後左右の間隔が狭くて窮屈に感じたとしても、最近流行のスタジアムでの巨大な集客規模のライヴ鑑賞が苦手なワタクシとしては、歴史のある大ホールは、今後とも是非とも存続してもらいたいのだ。
ワタクシ個人的にも、これまで厚生年金会館では色んなライヴを楽しませてもらったのだから。