ふくろたか

札幌と福岡に思いを馳せるジム一家の東京暮らし

シナリオの続き

2023年03月23日 | 野球
WBC決勝:日本3対2米国 3大会ぶりのVを全勝で達成

村神様の同点本塁打。前日の打ち直しとなった岡本の決勝本塁打。
8回ダル・9回大谷の夢の継投。大谷のトラウト三振斬りで幕。

だからこんなシナリオ誰にも書けないって

フレッチャー・サンドバル・トラウトとエンゼルスの仲間を連破し、
大会MVPとベストナイン2部門(投手・DH)に輝く。
ありきたりな表現だが「大谷のWBC」と総括しても過言ではあるまい。
大谷対トラウトを米国メディアは「メッシ対エムバペ級」
カタールW杯決勝のパリSG対決になぞらえたらしいが、
4年周期のW杯で同門対決がちょくちょく見られるサッカーと比べて、
希少性は今回の顔合わせに軍配が上がると考える。

なお、大谷のクローザー登板は、16年10月16日の
パ・リーグCSファイナル第5戦以来とか。相手は・・・ぐふっ(吐血)

当時のエントリーを振り返ると、

最後は大谷の165キロの速球と151キロのフォークに轟沈
そんな球、打てるか 

と書き捨ててあった。「1番・投手に初回先頭打者初球本塁打被弾」
並ぶ7年前のタカの古傷である。

なお、札幌の選手たちも全体練習後に優勝決定の瞬間を
バスタオル一丁の姿でおがめた様子で何より。その一方で、
クラブはひっそりと新しい「鮭」の加入内定を発表。明日にでも改めて。

  • センバツ
大会5日目。光2対0彦根総合 専大松戸3対0常葉大菊川
光・升田が11奪三振で、専大松戸・平野が無四球で、それぞれ完封勝ち。
いろいろあった東海大菅生は21世紀枠・城東に5対2の逆転勝ち。

WBC準決勝を多面的に語る

2023年03月22日 | 野球
WBC準決勝:日本6対5メキシコ 米国14対2キューバ

祝日の朝から熱戦を満喫。水島野球マンガ顔負けの展開に

「書けない! こんなシナリオは誰も書けない!」

と終了時に叫んでしまった。いろいろなことが起きた試合中に、
ワタシのさまざまな内なる視点も顔を出したので、以下にまとめた。

【タカキチ視点】
  • 近藤2安打「今季から味方になって本当によかった」
  • 7回吉田変態同点3ラン「今季からMLBに移籍して本当によかった」
  • 9回代走周東「韋駄天の見せ場だ。村神様、フェン直お願い」(実現)
  • 試合後のTBSひるおび「ゲストが五十嵐・内川・川崎・・・OB会?」
【サカオタ視点】
  • トーナメントのメキシコ戦「ロンドン五輪と東京五輪と・・・考えまい」
  • 試合会場「マイアミの奇跡が起きたオレンジボウル跡地とは奇縁だ」
  • 5回アロサレーナの本塁打キャッチ&仁王立ち「バロテッリみたいだ」
【プオタ視点】
  • 観客席の光景「マスカラスだ。サントだ。ウラカン・ラミレスだ」
  • 7回トレホの甲斐キャノン回避(未遂)「これはトルニージョだわ」
【ウマ好き視点】
  • 9回周東のサヨナラ走塁「上がり3ハロン32秒7」(誇張)
周東については、19年のビールかけの「アーモンドアイより速い」という
ギータ発言がネット上で再び注目された様子だが、
ワタシが連想したのは昨年の秋天を制したイクイノックスの「天才の一撃」
春分の日でもあったし<イクイノックスの意味は「昼夜等しくなる時」
前を走る大谷(MLB5季66盗塁)が遅く見える俊足に改めて驚いた。

なお、きょう22日の米国戦の勝敗がどうなるにしても、
侍ジャパンの盛り上がりを刺激に、サッカー代表にも
24日のウルグアイ戦・28日のコロンビア戦は熱戦を期待したい。
不甲斐ない試合をすると、下手をしたら「ウマの方が感動できるぞ」
と言われかねないので<25日深夜はドバイWCに日本馬参戦

  • センバツ
WBCの裏に隠れたが、大会4日目も熱戦ぞろい。
能代松陽・森岡は21世紀枠の石橋を2安打に封じ、3対0の完封勝ち。
「あやしいボレロ」龍谷大平安は「ぽいち母校」長崎日大を4対3で下した。
仙台育英対慶応の注目の一戦は、今大会初めてタイブレークに突入し、
仙台育英が2対1で延長サヨナラ勝ち。夏の王者が陸の王者を制した。
  • 新日本長岡大会
NJC決勝は、新潟市出身のSANADAがフィンレーを下して初優勝。
シャイニング・ウィザードからの変型DDTで3カウントを奪った。
4月8日の両国大会でオカダのIWGP世界ヘビーに挑む。
セミのジュニア戦はヒロムがタイム・ボムⅡでリオ・ラッシュを下してV2。
こちらはTMDK加入のロビー・イーグルスが同じく両国で挑戦する運びに。

なお、WBC(TBS)とセンバツ(NHK)に続いて
17時からテレ朝CHの生中継を視聴したので、
テレビに半日以上かじりついて動かないダメ人間と化した。

現役ドラフトを語る

2022年12月10日 | 野球
クロアチア1(4PK2)1ブラジル アルゼンチン2(4PK3)2オランダ
W杯準々決勝は、南米勢がPK戦の末に明暗を分けた格好になった。
ブラジルはロシア大会に続いて「日本を下した相手」に敗退。
延長前半の終了間際にネイマールがゴールをこじ開けた時は勝負ありかと思ったが。
「リバコビッチは日本が育てた」と言いたくなるほどのクロアチアGKの
覚醒ぶり。この相手にPK戦にもつれてはいけなかった、と改めて痛感した。
アルゼンチン対オランダは、2得点に絡んだメッシの活躍とか、
土壇場で追いついたオランダのトリックFKとか、局面の見どころはあったが、
それを覆い隠すW杯史上最多のイエロー17枚の乱舞。
14年ブラジルW杯と同じく、アルゼンチンにPK戦敗退の悪夢を見た
ファンハールは前立腺がんが悪化しそうで心配だ。それにしても、
リケルメやディマリアを冷遇した敵将へのアルゼンチンの恨みの深さよ。

さて本日は、W杯をひとまず置いてNPBの話題。
きのう9日の第1回ブレークスルードラフト(現役ドラフト)を語る。
まずはソフトバンクの獲得・放出選手から。
  • IN:古川侑利投手(13年楽天ドラ4→読売→日本ハム)
ほぼ1年前の昨年12月8日のトライアウトでBIGBOSSに拾われ、
今年3月に育成から支配下に昇格。右の中継ぎとして34戦に登板し、
プロ初ホールドもマークした。トライアウト参加の1年後に
地元・九州(注)の球団のユニを着る自分の姿を想像できていただろうか。
こーいうドラマチックな球歴の投手には期待したくなる。
そして、右の中継ぎを獲ったことで、オフに浮上した
「藤井皓哉(今季22ホールド)の先発転向」も現実味を増した。
注)古川は佐賀県武雄市出身。隣の唐津市出身だったら「ユーリ!!!onホークス」になったが惜しい
  • OUT:大竹耕太郎投手(17年育成4位)
なぜ阪神が? と思ったが、岡田監督が早稲田の大先輩だったね。
「大阪生まれ・早大卒の岡田監督」はサッカー界にもいたのでややこしい
ただ、大竹が育成契約でソフトバンクに入った時に、
「名門ワセダのエース格が育成なんて」と、岡田監督を中心とする
OB会が強く反発したというウワサも聞いた。相性が少し気がかり。
もっとも、大竹にとって甲子園は12年夏・13年春に熊本・済々黌の
エースとして連続出場した思い出の地。今も語り草となっている
12年夏の「ルールブックの盲点の1点」の鳴門戦の勝ち投手と言えば、
記憶にあるトラキチも多いかと。新天地で3季ぶりの白星を挙げてほしい。

他球団に目を移すと、やはり楽天のオコエ瑠偉(15年ドラ1)の
読売行きが目をひく。地元の東村山と本拠地がむしろ近づいた格好に。
まあ、二軍本拠地のジャイアンツ球場(川崎市多摩区)がもっと近いが
また、ロッテの成田翔(15年ドラ3)のヤクルト行きにも目をひかれた。
「秋田商卒の左腕」がレジェンドの石川雅規先輩の下へ。大化けの好機かも。
中日とDeNAは事実上、笠原と細川のトレードになった。
先立っての京田と砂田も含め、2対2の複数トレードが成立した印象。

  • プレミアリーグ参入PO
1回戦6戦が終了。
愛媛1対0長崎 京都1対0日本文理 浜松開誠館2対1札幌大谷
尚志2対0岡山学芸館 帝京2(1延長0)1興国 神村学園4対3金沢

あす11日の参入決定戦6戦の組み合わせは以下の通り。
市船対愛媛 旭川実対京都 昌平対浜松開誠館
帝京長岡対尚志 米子北対帝京 C大阪対神村学園

参入決定戦の結果次第では、東西の境界線がかなり動くかもしれない。

「火の8日間」が始まる

2022年09月25日 | 野球
24日のソフトバンクは、ロッテ4連戦の第2戦を6対0で勝利。
初回に先頭・三森の8号ソロで先制すると、
2対0で迎えた4回にはアキラの6号3ランで突き放した。
投げては先発・板東が被安打5の内容でプロ初完封。
今月に入って山本と2度投げ合ったことで、ひと皮むけたか。
なお、前日に引退を表明した明石は7回に代打で登場。
ドームに響く声を受けて振り抜いた打球は投手強襲のラストヒットに。
引退セレモニーでは19年4月のサヨナラ弾を再現する
バク宙ホームインも披露し、万雷の拍手を浴びた。

まあ、2位オリックスもマー君の楽天を蹴散らしたので、
ゲーム差なしは変わらずorz<優勝マジックは残り7戦で6に

この結果、オリックスはソフトバンクに先んじてCS進出決定
また、5位ロッテと3位西武の優勝が消えた
4位楽天も「あと1敗」で優勝が消えるので、
  1. ソフトバンクとオリックスの優勝争い
  2. 西武・楽天・ロッテの3位争い
最終盤の焦点は、この2点に絞られたと言える。

1のトップ2の残り試合の日程は以下の通り<カッコ内は裏カード
  • 25日:ソフトバンク対ロッテ(日本ハム対楽天)
  • 26日:ソフトバンク対ロッテ(日本ハム対楽天)
  • 27日:西武対ソフトバンク/オリックス対楽天(日本ハム対ロッテ)
  • 28日:(日本ハム対ロッテ/楽天対西武)
  • 29日:楽天対ソフトバンク
  • 30日:楽天対ソフトバンク/オリックス対ロッテ
  • 10月1日:西武対ソフトバンク
  • 10月2日:ロッテ対ソフトバンク/楽天対オリックス(西武対日本ハム)
オリックスの残り3戦の先発は、宮城・山崎福・山本といったところか。
取りこぼしは望み薄。ソフトバンクはやはり自力で白星を積み上げるしかない。
ワタシが注目するのは、あす26日のロッテ戦の予告先発
ロッテは井口監督が10勝にリーチの佐々木朗希の起用を明言した。
対するソフトバンクはローテに従えば東浜が順当だろう。
今季の本拠地最終戦で「完全試合対ノーヒッター」の顔合わせは見ものだ
・・・と言いたいが、他の投手を起用する手もアリかと考えている。
東浜を27日にスライドして、今季3勝を挙げた西武戦に当てて、
楽天2連戦を柊太と和田で、ラスト2戦を板東と千賀で乗り切る。
幸い、救援陣はきのうの板東の完封で一日休めたうえ、大関が戻ってきた。
本拠地最終戦がまさかのブルペン・デーと化しても、信じて見守る構えだ。

なお、2については10月2日の最終戦まで椅子取りがもつれる事態もあるとみる。

どうなる熱パ

2022年09月06日 | 野球
きのう言及した2001年のパ・リーグ終盤戦の三つどもえ。
最後に制したのは近鉄・ダイエー・西武のどの球団でしょうか?
と問いかけたところで、本題の21年後の三つどもえを語る。

結論は「三つどもえとみなすのは早計ではないか」
Aクラス3球団の残り試合は以下の通り<カッコ内はホーム・ビジターの試合数
  • ソフトバンク(H10・V13)西5・オ5・楽7・ロ5・日1
  • 西武(H12・V6)ソ5・オ1・楽5・ロ3・日4
  • オリックス(H10・V8)ソ5・西1・楽5・ロ3・日4
ワタシはペナントレースを分析するうえで、
「ゲーム差の争いではなく負け数を減らす争いなんだ」
という監督時代の王会長の金言を重視している。
現在の負け数は、ソフトバンク55・西武57・オリックス58。
この金言に照らすと、ソフトバンクが優位に映る。
残り試合も他の2球団より5戦多く、突き放しの余地があるように見える。

だが、終盤戦で残り試合が多いのは「過密日程が控える」の裏返し。
事実、ソフトバンクは10日から「地獄の11連戦」が待ち受ける。
大阪→福岡→仙台→大阪→札幌と長距離移動を交えるうえ、
西武・オリックスとの直接対決8戦を含む。
もしも負けが込めば、優勝争いから真っ先に脱落する事態もあり得る。

そして順位表と残り試合を眺めて気が付いたのは、
Aクラス3球団と計17戦を残す4位楽天を軽視できないということ。
まだ3球団と3.5ゲーム差に過ぎず、上位が潰し合うスキを突いて
「漁夫の利」をさらうケースがないとは言えない。
上位のゲーム差なしに目を奪われがちになるが、
現状のパ・リーグは正しくは「四つどもえ」と称するべきだろう。
まずは「Aクラス対Bクラス」の構図になる今夜からの3連戦に注目だ。

なお冒頭の問いの答えは近鉄 近鉄として最後のリーグ制覇だった。
北川博敏の「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打」の記憶が今も鮮烈である。
今季の大混戦にも、こんなドラマチックな幕切れがあるのだろうか。