ウマさんの気ままな行動日記(その2)

ウォーキング、ハイキング、釣り、ドライブ、100名城巡りなどをレポートします。

強風の中、いにしえの道「つくば道」を歩く

2020年03月20日 | ウマさんの「健康ウォーキングの会」
2020年3月20日(金)

毎週金曜日、主に地元土浦周辺を歩く「健康ウォーキング同好会」が主催する、
平成元年度第37回(2020年第10回)、「いにしえの道(つくば道)」ウォーキングに参加した。

地元にも関わらず、この日の第一集合場所の乙戸沼公園に集まったのは5名。
予報では、この日は晴れ、予想最高気温は18度で、”絶好のウォーキング日和”であるが、
朝から風が強く、出足を挫かれた感じである。
出発地の筑波総合体育館へ行ってみると、意外にも直行者が来ていて、参加者は14名となった。
この強風下でよくぞ集まってくれたと言っても良い人数だと思う。
少々の風にも負けない、歩くのがほんとに好きな人たちなのである。


9時54分、会長のTKさんを先頭に出発!
筑波山神社を目指す。


右手に北条大池を見ながら、北条の市街地方面へ。


県道138号へ出て、北条市街地方面へ。


『梅が満開だね~っ』


さらに北条市街地方面へ進むと、


右手に八坂神社の社が見えて来た。


八坂神社


八坂神社の脇に五輪塔が建てられている。


八坂神社の別当は吉祥院であった。
この五輪塔はもとその境内にあり、明治の廃仏毀釈の際に、現在地に移されたと思われる。
五輪塔は高さ約2m、上から空輪・風輪・火輪・水輪・地輪と呼ばれ、空輪・風輪が大きく、
火輪の軒の出が小さいのが特徴。
この五輪塔の地輪上部には穴が掘られ、経筒が納められていた。
銘文から天文六年(1537)の造立と判明。
県内で造立年時が知られる二番目に古いものである。
(つくば市教育委員会)


八坂神社の少し先につくば古道の案内図があった。
日本の道百選「つくば道」 として次のように紹介されている。
筑波山は万葉の昔から神の山として仰がれてきた。
近世には江戸城の鬼門を守る祈願所なり。
歴代将軍の崇敬厚かったこの道は三代家光の時に、筑波山参詣道として開設され、
往時の信仰の道を今に伝えるものである。
この「つくば道」は、歴史を語る道として、昭和六十一年、当時の建設省により、
「日本の道百選」に選ばれた。


案内図に従って北条市街地を進む。


陽銀行の向いに建つ蔵造りの古そうな家


さらに直ぐ先に蔵造りの宮本家があった。
江戸時代末期に建てられたという敷地内の建物は、8棟全てが国の登録有形文化財になっている、という。
商家として栄えた宮本家住宅の「店蔵」と、米蔵だった「宮清大蔵コンサートホール」が見学できる、とのこと。


10時12分、筑波山神社への参詣道の起点「つくば道」の道標に到着。
「つくば道」道標は、筑波山神社まで一里(約4Km)の北条仲町に建てられている。


「つくば道」は、寛永三年(1626)に、3代将軍徳川家光が中禅寺(現筑波山神社)の
堂社を一新する工事に取りかかった際、整備された資材運搬用の道である。
道が開通すると、江戸方面から多くの人々がこの道を通って、鬼門を守る役目があった
中禅寺(筑波山神社)に参拝するようになった。
『江戸時代はここを通って筑波山神社に参詣に行ったんだねっ』


現在の「つくば道」には、写真のような道標が随所に見られる。
神郡・普門寺1.4Km 筑波山神社4.2Kmと表示されている。


「つくば道」を筑波山神社を目指す。


つくば市立北条小学校入口を過ぎて、「つくば道」を進む。


道端には二十三夜供養塔や庚申塔などが静かに佇んでいる。


『最近じゃぁ”火の見櫓”って珍しいんじゃないっ?』


ほどなく広い道路に合流した。


ほぼ正面からの強風に耐えながら「つくば道」(県道139号)を進む。
『いやぁ 台風並みの風だね~っ』


合流地点から200mほどの所を右折し、神郡(かんごおり)方面へ。


つくば田井郵便局前を通過すると・・・


正面に筑波山が見えてきた。


10時37分、慈眼山三光院普門寺(真言宗豊山派)に到着した。
普門寺は、鎌倉時代、乗海上人が開基の真言宗の寺で、常陸国守護小田氏の祈願寺。
また、小田四箇寺(神郡普門寺・平塚大聖寺・岩田宝泉寺・加茂南円寺)の筆頭寺院だった。


参道を進むと黒門があり、


その先に修理が完了した本堂があった。


平成21年(2009)12月8日、不審火による火災で築約200年の本堂と
約1000年前に作られたとされる、御本尊の阿弥陀如来像が焼失してしまった、とのこと。
写真は、「関東ふれあいの道」(茨城県)で訪れた時(2011年12月8日(木))に撮ったもので、
この時本堂の修理が行われている最中だった。


境内には真言宗の宗祖空海の像が建てられている。


普門寺を後にして、神郡の町中を進む。


『確かこの近くにあんドーナツのお菓子屋さんがあったわよね~っ』
『まだ営業してるのかしらっ?』


あんドーナツのお菓子屋があった。桜井菓子店である。
中を覗いてみるが、誰もいないようにみえる。


なんと入口には”(本日の)「アンドーナツ」は終了いたしました”の貼り紙が。
まだ11時ちょっと前、”終了”とはちょっと早過ぎるのでは?
『今日は、彼岸の中日だから”休み”なんでしょうかねっ?』


ということにして、アンドーナツは諦めて筑波山神社を目指すことにした。


蚕影神社(こかげじんじゃ)の道標
”是より蚕影神社”と刻まれている。
蚕影神社は、日本の絹の発祥の地といわれる養蚕の神を祀る神社である。
ここから約1.5Kmほどの所になる。


『いやぁ どの家も立派な構えだよね~っ』


神郡には陣屋が置かれていた江戸時代の町並みの雰囲気が色濃く残っている。


古い町並みが残る神郡を抜けると、筑波山が正面に迫って来た。


左方面からの強風を受けながら、筑波山神社を目指す。
『筑波山の麓まで行けば風は避けれるよっ』


『五輪のマークみたいだねっ』


”TOKYO 2020”と描かれている。
果たして今年の東京オリンピック、パラリンピックは開催されるのだろうか?


筑波山麓の大きくて立派な家の前まで来たところで・・・


会長のTKさんが突然リタイヤすることに。
最近、腰や膝、さらに股関節などに痛みがあるため、今日はこの辺りまでと、決めていたらしい。
『皆さんっ、筑波山神社目指して頑張って下さいっ。 それじゃぁ また来週っ!』


『気をつけてお帰り下さいね~っ』


TKさんと分れ、残りのメンバーで筑波山神社を目指すことになった。


モクレンが美しい。
『今が一番の見頃だねっ』


TKさんと分れてから坂道となったが、次第に勾配がきつくなってきた。
筑波山神社まであと1.5Kmと案内されている。


正面に筑波山が聳える。


手打ちそば「ゐだ」前を通過。
駐車場には、県外ナンバーの車が目立つ。
あらびきのそばは太打ちで噛み応えがあり、店主こだわりの鴨汁そばが特に人気、だそうだ。
是非一度訪れてみたい。


11時34分、筑波山神社の一の鳥居を通過。


一の鳥居を通過した所からは筑波山神社の神域で、本格的な登り坂となる。
かつては石段が続いていたそうだが、昭和40年代に舗装された、とのこと。
筑波山神社まで950mとある。 もうひと踏ん張りだ。


『かなりきついわよねっ』
『この辺りに住んでる人は大変でしょうねっ』
疲れないようにゆっくりゆっくりと登る。


しばらく登ると道は二股に分かれており、右”行き止まり”と書かれた看板があった。
左は車の通行は可能だが、右は旧筑波山郵便局のある旧道になる。
旧筑波山郵便局の先は当時の石の階段が続くため車での通り抜けはできないのだ。
筑波山神社まで750mの標識がある。


右手の旧道を進むと、急な石段があった。
僅かに残された石段が、往時の雰囲気を味わわせてくれる。


石段を上ると、旧筑波山郵便局に到着した。
旧筑波山郵便局は、昭和14年(1939)に建てられた、とのこと。


昭和50年に閉局し、長らく閉ざされていたが、筑波大学の学生と地元住民によって修復され、
秋祭り開催期間限定でオープンする、そうである。


旧筑波山郵便局前で一息入れる。


『どうぞ~っ』 『ごちそうさまっ』


最後の急な石段を上ると・・・


「つくば道」と刻まれた石柱があった。
「つくば道」は、日本の道百選の一つとなっている。


県道42号に出た。横断陸橋があるがここはパスしよう。
『筑波山神社まであと一息だねっ』


県道42号を横断し、「つくば道」の向かい側の石段を上ると・・・


筑波山神社参道のホテル青木屋横に出た。
その先に筑波山神社の参道入口に当る石の鳥居が、我々一行を迎えてくれた。


御神橋
寛永十年(1633)の造立。
春(四月一日)と秋(十一月一日)の御座替祭と年越祭(二月十日・十一日)のみ
参拝客の通行が許される。


石段を上って随神門へ。


最後の力を振り絞って石段を上ると・・・


随神門に到着した。
江戸時代は仁王門。二度の火災に遭い、現在の門は文化八年(1811)の建立。
県内で最大規模の八脚楼門である。
この門を見る度に思うのだが、実に重厚で堂々とした構えである。


本殿手前から見た随神門


12時9分、本殿に到着。
この日は春分の日だからか、参拝者が多い。


行儀よく列に並んで、筑波山神社本殿へ参拝を済ませた。


本殿への参拝を済ませ、再び随神門へ。
筑波山神社の境内は、この日の北西の強風を避けられる筈だ。
ということで、随神門の周りで弁当タイムに。


弁当タイム(1)


弁当タイム(2)


弁当タイム(3)


弁当タイム(4)


弁当も食べ終わり、せっかくなので、改修されたばかりの大御堂にお参りして帰ろうということに。


13時7分、大御堂に到着。


大御堂は板東三十三観音霊場の第25番札所である。
平成21年(2009)3月2日(月)に板東三十三観音霊場巡りの”発願”で訪れているので印象深い。
しかし、本堂建て替えにより当時の面影は全くなかった。


大御堂からの見晴らしは抜群である。


先ほど通ってきた神郡辺りもよく見える。


大御堂へのお参りを済ませ、大御堂を後にする。
大御堂の本堂前の新しい石段を下って帰ろうと思っていたが、石段はまだ工事中のため、
通ることは出来なかった。
”残念”と言うしかない。


筑波山神社の参道商店街を通り、


大御堂の新しい石段前を通過。
『ほんと この石段を下ってみたかったんだよね~っ』
『もう直ぐ完成すると思うんだけどねっ』


西参道口の急勾配の石段を下り、


趣のある土塀の道を下る。
『素敵な径だわね~っ』


途中で上って来た「つくば道」に合流し、急な坂道を下って行くと、


13時33分、一の鳥居を通過。


さらに坂道を下ると、


ようやく坂道が終り、平坦な道になった。
TKさんと別れた辺りを通過。

       
神郡を目指す。
後ろからの追い風なので、楽である。


逆川(さかさがわ)を過ぎると、


神郡の町に入った。


古くて大きくて立派な家並みが続く。


田井ミュージアム前を通過


神郡の町中の道は狭い。
普通車がやっと離合できる広さである。


14時10分、普門寺に到着。


寺の前でしばしの休憩だ。
『ちょっと疲れちゃったよねっ』


『ゴールの筑波総合体育館まであと2.5Kmほどかなっ?』
『PM3時までには着きたいよねっ』


14時22分、つくば田井郵便局前を通過し、


県道139号を進む。


北条市街地方面へは曲がらずに真っ直ぐに進む。


前方に宝筐山の鉄塔が見えて来た。


14時35分、筑波幼稚園前を通過


ゴールの筑波総合体育館を目指す。


前方に平沢官衙遺跡が見えて来た。


素通りするのはもったいないので、ちょっと立寄って行くことに。


平沢官衙遺跡は、いまから千年以上前の奈良・平安時代の筑波郡の役所跡。
昭和50年(1975)の調査で、重要な遺跡であることが判明し、昭和55年(1980)に国史跡に指定された。
当時の税(稲や麻布など)を納めた郡役所の正倉(高床倉庫)を3棟復元し、古代空間を再現している。


高床板倉(いたくら)
古代の文献では、郡衙正倉はこの板倉がもっとも多くなっている。
稲などを保管した。


高床土壁双倉(つちかべならびくら)
史跡のほぼ中央にある最大級の建物の高床土壁双倉は、床面積125m²を超す大型倉庫である。


高床校倉(あぜくら)
郡衙正倉では中規模以下の倉に多い。
主に麻布などを保管した。
復元に際しては、東大寺や唐招提寺に現存する奈良時代の校倉を参考にしている、とのこと。


平沢官衙遺跡を後にして、


北条大池へ。


北条大池の周りには桜の木が植えられている。
まだ殆どの木はつぼみの状態だが・・・


中には、つぼみが膨らんで明日にでも開花宣言しても良さそうな木も。
今後しばらくは高温の日が続くと予想されていることから、この分だとあと1週間もすれば、
満開を迎えるかもしれない。


ゴールの筑波総合体育館へ。


北条大池越しに筑波山がはっきりと見える。
『ここから見る筑波山も良いわねぇ』


北条大池の土手を下り、


15時4分、ゴールの筑波総合体育館に到着した。


『いやぁ 今日はかなり歩いたよねっ』
皆さん、疲れたにも関わらず満足そうな笑顔が浮かぶ。
『皆さん、今日は大変お疲れさまでしたぁ』


強風の中、いにしえの道「つくば道」を歩き終えて一安堵。
北条大池から筑波山神社までの「つくば道」を往復したのは初めてである。
改修を終えた普門寺や大御堂にもお参り出来たのは、良かった。
ただ、大御堂本堂への石段がいまだに工事中で、歩けなかったのは、ちょっと残念ではあったが。

今年度の例会も残すところあと1回となった。
次週は、”城下町小幡の歴史をたどる”と称して、貸切バスで甘楽町へ行くことにしていたが、
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮して、バスハイクは中止とし、代わりに
桜の名所「福岡堰」(つくばみらい市)を歩くことに変更した。
3月中に桜を愛でるというのは当会では今までなかったことだが、今年の桜の開花状況を見ると、
満開の桜を観ることが出来るかもしれない、と今から期待している。
あとは晴れることを祈るばかりである。

この日の万歩計は、18,000歩を計測していた。

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