済州４・３事件の慰霊祭に参加して

　東北のみなさん　こんにちは

　朝鮮民族に深く流れる恨（ハン）。６９年前に韓国・済州島で起きた４・３事件を語る時、この恨を抜きにしては語れないと感じました。

　日本の植民地から解放され独立したのに、今度は民族同士で殺し合う。お亡くなりになられた方々の無念さは計り知れません。それを胸に秘めて生きてこられたご家族の胸中は察するに余りあります。そしてその迫害を恐れ海を越えそれこそ朝鮮半島を支配してきた日本の生野で異郷の人ととして差別、偏見を受けながら暮らす。理不尽と一言で済ませられません。その境遇に、朝鮮民族でない身でさえ恨という言葉を連想してしまいます。

　犠牲になられた方々の霊をどうしたら鎮魂できるのか。先月23日、大阪生野で開かれた「在日本済州四・三事件犠牲者慰霊祭」はまさにその鎮魂の機会として毎年開催されているのでしょう。そこにいわゆる日本人として参加する意義を深く感じ、そして何をなすべきで何ができるのか、考えさせられました。

　慰霊祭のなかでの済州の子供たちの合唱、そしてきむきがんさんのひとり芝居「足跡」。どちらも胸にしみます。

　こういう言い方をすると不遜ととらえられるかもしれないけれど、生野に住んでいるからこそ、慰霊祭に参加し考えられる機会に恵まれよかった。

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