「あの絵を譲って頂けないでしょうか」
川端康成さんが東山魁夷さんに宛てた自筆の書簡が展示されている。
ノーベル賞授賞式で「美しい日本の私 その序説」と題しスピーチし、日本の美を書き続けてきたと宣言した。その川端さんが日本の美をこちらは絵筆で切り取った10歳近く年下の東山さんとその作品に憧れていた。
その二人の交流がこの展示でとってもよく分かります。解説によると、川端さんと東山さんは「憧れ」ではなくお互い「畏敬(おそれとうやまい)」し合っていたと。
川端さんが言葉で表した美しい「雪国」、「古都」が、東山さんの絵によって視覚で感じ取られます。川端さんが何度も推敲を重ねた自筆原稿。東山さんの数々の名作。ありきたりな表現ですが、あのころの「日本の美」とその美をそれぞれの方法で追求し続けた二人の天才に圧倒されます。
「川端康成と東山魁夷 響きあう美の世界」展(毎日新聞など主催)
京都府立京都文化博物館で、2月24日まで。
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http://nhkf.jp
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