あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

ジヤコウアゲハの観察 後編

2024-06-26 11:05:00 | 生き物
 前編 幼虫〜サナギ
 後編 羽化 放蝶

 6月23日 6:23 あまり早起きはできませんでした。
 案の定、羽化は終わって羽もかなり伸びていました。昨夜1時まで粘らずさっさと寝たらよかった。1時間早く起きたら違う姿が見られたのに。残念。
 サナギにぶら下がってくるくると向きを変えていました。


 


 ビロードのような美しい羽


 
 6:29  時折り羽を開いては閉じるのですがこの時点では羽を閉じると2枚がピッタリと合わさっていました。


 けれど30分後には、少し隙間が開くようになり


 さらに20分後にはここまで開いて


 8:55 ついに全開 
 お腹の裏側が見えています。



 羽がしっかり伸びるまでは動かないと思うのでそのままにして庭の草引きをしました。
 台風の吹き戻しのような強い風が吹く日でした。

 時折覗きに行くと、人の気配を感じてか飛ぼうとするのです。そして食べなくて下に落ちます。水槽がツルツル滑って上に上がることが難しそうでした。せっかく上がってもわたしが見ていると、飛ぼうとしてまた落ちるし。


 なので、急遽ネットを被せ割り箸を突っ込んで上に登らせ、やっと網にすがった体勢で落ち着いてくれました。大分動くようになったので、もう逃してもいいころかな?
 しかし、午後からは大雨になってしまいました。いかん、あまり待たせるとお腹がすくのではないだろうか。
 14時過ぎ、アカシアの蜜を薄め、ガーゼに浸して置いてやりました。


 15:06  やった、吸っています。網に滲み出た蜜に吻を伸ばしていました。これで雨が止むまでゆっくり待てます。



 そのうち雨が止みました。予報ではまたすぐに降るらしいです。大急ぎで、娘が水槽と被せた網をもち、わたしが運転して、ウマノスズクサの生えている生まれ故郷へ。
 
 草むらに向かった娘がいきなり

 あ、おった!

 持っていた水槽を適当にその辺に置いてスマホをかざしました。

 何が? いました。ジヤコウアゲハ。

 わたしもスマホを出そうとしてふと見ると、

 ああー

 連れてきたチョウが、網の隙間から飛び立ったのです。
 待って待って。せめて飛んでいる姿を撮らせて。
 けれど、チョウは高く舞い上がり、あっという間に見えなくなりました。
 
 トラオが小さかった頃、飛んで行くイシガケチョウに向かって、
「さよならぁ、元気でねー お誕生日おめでとうー」
って言ってたのを思い出しました。 
 正確にはお誕生日ではないけど、成人をむかえる誕生日です。無事に返すことができてよかった。そして何より嬉しかったのは
 


 成蝶を少なくとも3匹見かけたことです。同じ頃に卵から孵化したのかもしれません。仲間がいて本当によかった。
 蝶たちはあちこち落ち着きなく飛び回り、なかなか写真を撮らせてくれませんでした。やっと撮れた一枚です。産卵してるのかしら。
 
 例によって道端近くの葉っぱをめくっていたら


 サナギと同じ色をした卵!
 そして幼虫!


 どうする?
 保護しよう。どうせ刈り取られるところだから。

 ジヤコウアゲハは愛媛県の絶滅危惧種にはなってないようです。多分、ウマノスズクサのあるところにはたくさんいるのでしようが、ここは本当に狭い場所でウマノスズクサも去年より少ない気がします。
 このあたりはクズが他の植物を駆逐しているのかもしれません。
 


 こんな危うい場所ではなく、安心して生きていける場所が他にもあったらなあ。ジヤコウアゲハば人間の邪魔にはならない蝶だと思うんです。まずはウマノスズクサが生える場所が必要です。環境としては似た土地がうちにもあるんだけど…

コメント (6)
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