山形の森 保守醒論

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英国のEU脱退問題は、残留戦術派と離脱戦略派の「国家観の選択」の感がする。

2016-07-01 05:34:02 | Weblog
英国の国民投票は、EU離脱派が大方の事前予想を覆して僅差ながら勝利した。
議会政治の伝統国イギリスで、安易に国際問題を国民投票に委ねたキャメロン首相の、愚かな政治判断の敗退劇でもあろう。
日本の主要メディア、経済コメンテーターは総じて、「EU離脱結果」を誤判断の如く落胆、非難の解説を並べ立てている。
投票結果がでてから言うことではないのだが、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーが、2ヶ月前の4月の段階で「EU脱退の賛否問題」について次のように語っている。
「僕個人にとっては、甚大な違いが生まれるということはないだろうけどね。 僕は短い期間で見れば、(経済に)弊害をもたらすことになると思ってるんだ。 (しかし、)長い期間で見れば、20年くらいの期間で見たら、(国家として)有益なんじゃないかな。」と・・・・・。
72歳になるミック・ジャガーが、このような20年先を見据えた(?)コメントを寄せていることが気になっていたものだ。
「目先の経済より国家主権が重要」を説いたものと理解した。
背景に、「残留派」キャメロン首相とライバルである「離脱派」ボリス・ジョンソン前ロンドン市長の、政治闘争も絡んだ国民投票戦線とも相成ったものだが、英国内に止まらず国際的潮流の転機を覗わせることになったことは否めない。
英国の伝統文化などアイデンティティ喪失に危機感を持つナショナリズムが、国際的グローバリズムの潮流に異論を唱えた国民投票結果とも言えよう。
主権意識の薄い多くの日本人には、ピンとこないことだろうが、英国のEU脱退問題は、残留戦術派と離脱戦略派の「国家観の選択」の感がする。



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