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山形の森 保守醒論

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阿信県行旅、山形DC開始で、おしんが導く「西の伊勢参り、東の奥参り」、山形-三重(伊勢)のおんな人生路

2014-06-13 15:45:39 | Weblog

栃窪集落(日の出公園)から望む眼下の最上川、吊橋(大平橋)がまだ無い頃(1957.4.29撮影)
1983.1.18、NHKロケ時の吊橋(大平橋)は、S字蛇行部に1964.6竣工。第3回放送で、乙羽(信子)おしんが、吊橋から(生家)栃窪集落を眺めるシーンを集落側から見た逆の構図となる。右手前側が上流域。

山形DCが明14日から開始される。 JR東日本など観光事業関係者は、観光推進のテーマのひとつとして「西の伊勢参り、東の奥参り」を上げている。
江戸時代から人気を博した「お伊勢参り」は、現在も観光ツアーとして好評に続いている。
昨年は伊勢神宮の式年遷宮年となり、参拝者数は1420万人と過去最高を記録した。
この「西の伊勢参り、東の奥参り」として、東西対比されてきた山形県における「出羽三山(奥参り)」参詣には、山伏修行以来の「死と再生の旅」として山岳信仰の長い歴史がある。
ちょうど、山形県の最上川上流地域で出生し、幾多の苦難変遷を経て、三重県伊勢地方でスーパーチェーンを拡大して成功を納める、NHKドラマ「おしん」の一代おんな人生記に繋がるものである。
舞台背景に最上川と月山(川と山)が見られるのも、山形県ならではの筋立てである。
おしん出生のモデル地とされた「西置賜郡白鷹町栃窪集落」は、中世の山伏時代から出羽三山詣での参詣路の経過地のひとつでもあった。 1971.11集団移転により廃村となった。
県南部(置賜地方)、北越・中部・西国方面からの参詣者が数多く行き来し、宿場利用もあった。
約600年前(応永年間)に開かれたとされる、道智上人による「道智みち(通り)」が著名であるが、道智による開基とされる相応院(白鷹町鮎貝)、長泉寺(大江町荻袋)、さらに伝えられる道智庵(仮住居)3ヶ所の存在(大江町堂屋敷、矢引沢、道知畑)から類推すると、黒鴨-茎の峰峠-萱野-木川-古寺-大井沢コースの(通称される)「道智みち(通り)」は地図上において最短ルートではあるが、登坂時間からすると幾多の集落経由の迂回路(支線路)と、それほど変わりなかったのではないかと思われる。 むしろ(集落経由の方が)安全だったのかも知れない。
昨年、長井市のS氏から、江戸時代の湯殿山道中記(1781年、高山村・佐藤又右衛門)における参詣道経路を伺った。
その執筆記録によると、白鷹町-(朝日町)立木-荒沢越-十郎畑-(道海・沢口)-青柳-南叉-(道知畑)下峠-大井沢(中村)-志津となっていた。 
実に二山越え(荒沢峠・下峠)、さらに志津までの最終登坂を含む、約30キロの道のりを一日で踏破しているのである。 未明出立で夜半到着としても、驚きの健脚と言わざるを得ない。
道智上人は、大井沢大日寺の住僧として複数寺院の開基、複数の参詣道の開削、(参詣道沿い)集落の開発を進め、最晩年に最短経路(所謂「道智みち」本線)を築いて(1427年)入滅されたのであろう。
昨年来、(立木から)荒沢越えルートを通ってみたいと考えていたものだが、昨年夏の大雨による土砂崩れなどで完走できないでいる。
好天の先日、(大江町)道海の方から行けるところまででもしかたないかと、足を延ばしてみた。
あいにく時間がなく途中で折り返したのだが、道海の(旧参詣)道路に面して、故鈴木俊一東京都知事の生家跡地がある。
将来においても不世出の傑人でもあり、「故鈴木俊一東京都知事の生家跡地」の記念碑でもあればと思いながら集落を後にした。
三山神社本殿に参拝するだけでなく、いにしえの参詣ルート(旧道・古道)を辿るのも、先人の歴史に触れることで言葉にならない時代の懐かしさを感じてしまう。
山形DCを一過性のものにすることなく、文化庁が推奨する「文化遺産を活かした地域活性化事業」の活用をも目指したいものだ。
阿信県行旅、山形DC開始で、おしんが導く「西の伊勢参り、東の奥参り」の一考。

追記、道海(鈴木俊一都知事)から沢口にでると、現山形県知事・吉村美栄子さんの(鈴木)旧家跡を通ることになる。
(仮称ルート)山形と東京を結ぶ「知事通り」とでも名乗って、なんとか過疎地対策として活かせないものか、美栄子さん!。

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1 コメント

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Unknown (とくめい)
2015-10-10 00:33:19
山道好きな地元の消防職員です~。楽しく読ませていただきましたm(_ _)m。仕事にも役立ちます。
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