山形の森 保守醒論

山形から発信する内外の時評ブログ!

伊勢神宮・遷宮年を活かせない山形県の足らざる「おしん」観。

2013-10-01 18:34:31 | Weblog
第62回伊勢神宮式年遷宮の内宮遷御の儀が明日から始まる。
三重県は遷宮年を迎えた今年3月、第6回日台観光サミットを志摩市で開催した。
2008年から日本、台湾交互に開催される日台観光サミットは、(2007.1観光立国推進基本法施行で)観光庁発足年から日台交流推進を念頭にした国策的イベントである。
これまでの日本側開催県は、静岡県・石川県(金沢市)・三重県で、将来的に台湾からの観光客が、年間400万人まで増えることを目論んでいるとされる。
台湾からの観光客は三重県(伊勢神宮)はもとより、隣接の和歌山県、奈良県、京都、大阪、名古屋と面的効果をもたらすことになろう。
さて、三重の伊勢神宮に対して「東北の伊勢」と称されてきたのが、南陽市宮内の「熊野大社」である。
さらに紀伊半島(和歌山県)の熊野三山に対して(山形県の)出羽三山は、古来から山岳信仰の参詣岳として東西対比されてきたものである。
「おしん」の生誕地モデルとされた白鷹町栃窪集落は、出羽三山への参詣道(道智道)の迂回路に位置し、平家の落人伝説(約800年の歴史)に始まる。1971年、集団移転により廃村となった。
これを現代につなげるものとして格好の「おしん」活用を思いつかないとは、如何なものかと呆れてしまう。
映画「おしん」の公開が迫っている中で、こういった関連性を持って新たな企画力を発揮できない当局の姿勢に無気力さを感じてしまう。
「おしん」原作上で、三重県伊勢市、鳥羽市、志摩市の地域こそ(戦中戦後編の)舞台となり、現地ロケも行われている。
「おしん」がつなぐ山形県(幼少期)と三重県(戦後編)とのストーリー談。
県費支出をして「おしん」映画公開を期待していながら、関連効果まで行き届かない思考力では他県に伍することは容易ではないだろう。
伊勢神宮・遷宮年を活かせない山形県の足らざる「おしん」観。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 堺市長選敗北の橋下維新失墜... | トップ | 山崎豊子の「大地の子」は、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事