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野武士のグルメ


 原作 久住昌之  画 土山しげる   幻冬舎

 香住武60歳。長年勤めたサラリーマンを卒業。定年退職者である。時間はすべて自分のモノである。たっぷりとありあまる時間を手に入れた。その結果として「自由」になった。ただ、「自由」になるには時間だけ入手してはダメ。お金も不可欠。この漫画では香住の豊富な時間は充分に描写してあるが、お金のことは描写してない。ただ、家は一戸建て、子供は独立している。勤務先も大手企業と思われる。退職金も年金も少なくとも小生(雫石)よりはるかに多いだろう。
「自由」の2大条件。時間と金。その金の具体的な描写がなかったのは、正解だった。香住のお手本は野武士なんだから時間はいい。しかし、お金のことをいったら、それでたちまち「老後の豊かな暮らし」的なチマチマ感が出てしまう。それではおかしい。なんせ野武士なんだから。
 香住は自由な時間を使って「食う」いつ、どこで、何を食っても自由だ。なにものにもとらわれない。食欲のおもむくまま食べる。お手本は「野武士」だ、豪快に自由にモノを食う。昼間っから酒も飲める。なんせ「野武士」なんだから。
孤独のグルメ」「食の軍師」「花のズボラ飯」など、これまでの久住原作の漫画の面影がチラチラと垣間見えるのが面白い。その中でも「孤独のグルメ」とコンセプトがよく似ているが、主人公のキャラが少々違うのではないか。「孤独のグルメ」の井之頭五郎は若いだけあって迷いがあった。あれも食べたいこれも食べたいと迷って両方食べて食いすぎて後悔したりする。この漫画の香住武はさすがに還暦すぎた男。迷いがない。香住の方が井之頭より年の功へただけあって成熟している男だ。
 
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きょうは安心して見られる。阪神、普通に勝つ

きょうは普通に勝ったな。このところ、9回ツーアウトまで行って満塁逆転ホームランを打たれるとか、8点リードしとったけど、その8点追いつかれてサヨナラ犠牲フライで9点目とってやっと勝つとか、安心して見れへん試合ばっかりやったけど、きょうは水割り片手に心平安に見させてもろた。
 新人江越のタイムリーで1点先制。その1点を岩貞が守る。追加点が欲しいなと思うた時、上本のタイムリーで2点追加。あとは安藤、高宮、福原、最後は呉昇桓がおさえて勝つ。いやあ、こんな試合ばっかりやったら安心して見られるのにな。
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