雫石鉄也の
とつぜんブログ
コマンドー
監督 マーク・L・レスター
出演 アーノルド・シュワルツネッガー、レイ・ドーン・チョン
お正月だから、なんか派手で陽気でワーとした映画を観たい。で、観たのがこれ。久しぶりに観たが、いやあ、お正月に観るにふさわしい、ご陽気な映画だ。
いちおうストーリーはある。南米かどこやらの、追放された悪い元大統領一味に娘を誘拐された元特殊部隊のメイトリックス大佐は、娘の命と引き換えに、現大統領の暗殺を強要される。悪もん元大統領のいうことを聞くわけにはいかん。メイトリックスは飛行機の中で見張りを殺し、滑走中の飛行機を脱出。騒ぎに巻き込んだスチュワーデスとともに悪もん元大統領一味がたてこもるアジトをたった一人で急襲する。
なんとも潔い映画であることか。すべてはシュワちゃんが筋肉ムキムキを見せびらかせつつ、大暴れするの見せるための映画である。
離陸直前の飛行機から飛び降りる。ただの行ずりのスチュワーデスが親身になって助けてくれる。悪もん元大統領一味で一番強いベネット大尉がメイトリックの娘を殺すのに手を取られる。元大統領のそばを離れないで護衛に専念すべきだろう。元大統領もそれを命じるべきだろう。それよりも、なによりも敵の弾がぜんぜん当たらないのに、メイトリックスの弾は百発百中。
そんなことはどうでもいいのである。シュワちゃんが撃ちまくり、斬りまくり、どつきまくるのを観る映画なのだから。
もうむちゃくちゃ強いのである。なんでも力づく。なんでも強引。公衆電話ボックスを持ち上げ投げ捨てる。鎖なんざクリッパーは不要。腕力で引きちぎる。大勢の警官やガードマンに押さえつけられても一発ではねのける。こうなると歌舞伎に出てくる弁慶である。ちぎっては投げちぎっては投げ。上に投げられたヤツが下に落ちる時、次に投げられたヤツと空中であいさつしとる。「やあ貴殿はお上がりか」「貴殿はお下りか」
ロケットランチャー、UZI、HK91、パルメM78、M60、ポンプ式ショットガン、スペッナズナイフと、使う武器も次々とお色直しで楽しませてくれる。
愉快、痛快、爽快、豪快な映画である。
最後にお気に入りのセリフをひとつ。
「これで腐ったガスも抜けるだろう」
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