走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

おくりびと

2008年09月21日 22時18分21秒 | その他
納棺師!?

 昨夜、映画「おくりびと」(http://www.okuribito.jp/statics/)を観てきました。泣き笑い、そして「死」というものを不浄のものではなく、次の世界に旅立つもんのようなものとこの映画は、教えてくれます。

 物語は、オーケストラのチェロ奏者をつとめる主人公・大悟(本木雅弘)が、そのオーケストラの閉鎖によって無職になってしまいます。
 そこで、大悟は一大決心をするのです。
 帰郷して、仕事を探すことに...
 そして、職を探していて飛び込んできた求人広告は、
 「年齢問わず、高給保証!実質労働時間わずか。
  旅のお手伝い。NKエージェント!!」

 大悟は、旅行代理店と思い込み、面接に出かけていきます。
 社長の佐々木(山崎務)から、
 「あぁこの広告、誤植だな。"旅のお手伝い"ではなくて、安らかな"旅立ちのお手伝い"。」――求人広告を手にNKエージェントを訪れた主人公・大悟は、思いもよらない業務内容を告げられる。それは【納棺(のうかん)】、遺体を棺に納める仕事だった。戸惑いながらも、妻の美香(広末涼子)には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、納棺師(のうかんし)の見習いとして働き出す大悟。美人だと思ったらニューハーフだった青年、幼い娘を残して亡くなった母親、沢山のキスマークで送り出される大往生のおじいちゃん・・・そこには、さまざまな境遇のお別れが待っていました!

 遺体を棺に納める"納棺師"。一見地味で触れ難いイメージの職業をテーマにしながらも、ユーモアを絶妙に散りばめて、愛すること生きることを紡ぎだす異色の感動作が誕生しました。ひょんなことから"納棺師"になった主人公が、さまざまな死に向き合うことで、そこに息づく愛の姿を見つめていきます。

 メガホンをとるのは『木村家の人々』『僕らはみんな生きている』でユーモアを、『バッテリー』『壬生義士伝』で感動を届けてくれた、日本映画を代表する監督・滝田洋二郎。脚本には小山薫堂。人気TV番組「料理の鉄人」などの構成作家として活躍し、脚本を手がけたTVドラマ「東京ワンダーホテル」が大きな反響を捲き起こした彼の、初の映画脚本作品としても注目を集めています。そして主人公の心そのままに、時に激しく、時にやさしく、チェロの音色で織りなす感動的な音楽を手がけるのは、名匠・久石譲。また、物語の舞台は山形県庄内平野。名峰・月山を背景に、美しい自然を四季の移ろいとともに叙情的に描き出しています。

 人生に迷いながらも成長していく新人納棺師・大悟を演じるのは本木雅弘。現代に生きる日本人の等身大の姿をコミカルかつ繊細に演じ切ります。本木さんは、本当にすごい役者さんだと再認識しました。予断ですが、彼がNHK超大河ドラマ「坂の上の雲」に主人公(秋山真之の役)の一人として出演してくれるのは本当によかったと思うと同時にスタートを心待ちにしています。大悟の妻・美香を演じるのは広末涼子。夫の仕事に嫌悪感を抱きながらも、やがて彼を理解し尊敬していく妻を、透明感あふれる自然体の演技で魅せてくれます。そしてベテラン納棺師・佐々木を演じるのは、飄々とした風貌と深みのある演技で圧倒的な存在感を放つ山努。さらに『ホテル・ハイビスカス』の余貴美子、『佐賀のがばいばぁちゃん』の吉行和子、『武士の一分』の笹野高史など、多彩な演技派俳優が勢ぞろいし、名実ともに実力派キャストの競演が実現しました。

 人は誰でもいつか、おくりびと、おくられびと――。
あなたは大切な人を、どう“おくり”ますか? そしてどう“おくられたい”ですか?
すべての人に普遍的なテーマを通して、夫婦の愛、わが子への無償の愛、父や母、肉親への想い、友情や仕事への矜持などを描き出す本作が、観るものに笑いと涙、そして大きな感動を、必ずや与えてくれることでしょう。

 ぜひ、あなたも、この抱腹絶倒と涙がとまらない映画「おくりびと」を観に行ってみてはいかがでしょう。