こんにちは
荻野班です。
前回のゼミ以降の荻野班の活動を紹介します。
10月26日 17時〜オンラインミーティング【全員参加】
10月28日 15時〜18時 銀座・浅草フィールドワーク【荻野・大牧・河西】
ミーティングでは、前回のゼミの振り返りを行いました。
第2次案では、銀座の高さ制限や「銀座らしさ」に関する知識が足りていないと指摘されました。
高さ制限に関しては、鈴木くんが資料をまとめてくれたので班内で共有し、
この制限やデザインルールの目的について今一度考えました。
また、私達は海外ブランドや百貨店から銀座らしさを見出していましたが、
銀座らしさを作ってきたのは、昔から銀座で商売をしている老舗店舗だという考えに切り替え、
銀座という街について再考しました。
次に、27日に行ったフィールドワークについてです。
まずは、銀座にある金春湯(1863年開業)という銭湯のご主人にお話を少し聞かせていただきました。
こちらにはどのようなお客さんがいらっしゃっているのですかという問いかけに対して、
金春湯付近のお店の方だったり、新橋の方からもお客さんがいらっしゃっているそうです。
超高層ビル群が立ち並んできたこの現状に対してどう思われますかという問いに対しては、
別にそこまで気にしたことは無いです、時代の流れとともに街並みも変わっていくわけだから、
その時代に流されていくしか無いんだと思いますとおっしゃられていました。
売り上げの問題よりも銀座の品をしっかりと守り受け継いでいこうという意思を感じることができました。
お風呂を上がられた常連の方?が「じゃ、どーもまた来るねー」と気さくな感じでご主人に話しかけられていたので、
その地元に根付き、とても愛されているなという印象を強く受けました。
次に、浅草の地下街を訪れました。
浅草駅の改札を出てすぐ、浅草地下街の入口にある「福ちゃん」(1965年創業、焼きそばを売る)というお店の方にお話を伺いました。
◇老朽化について
いたるところに老朽化が見られるこの地下街。
老朽化したままこの商店街が残っている理由は、管理体制や成り立ちにあると考えられます。
元々有志の人々が集まって作られた浅草地下街は、その当時の人が大家となり、貸し借りが行われてきました。そしてその大家さんももう高齢化しています。
また、「浅草地下道株式会社」という管理会社が賃料や公共料金などをまとめていますが、大家さんありきの管理となっているようです。
つまり、老朽化が進んでいるものの、リニューアルするのは金銭面でも厳しく、自分の店の一存ではなくみんなの意見が一致しないとできないことや、大家さんから借りている身であること、大家さんが高齢化していることなどの要因から老朽化したまま取り残されているのでしょう。
◇入れ替わりの激しさについて
浅草地下街は店の入れ替わりが激しい場所でもあります。
この写真は地下街の端にあるもので、店舗一覧が書かれているようですが、
ここには書かれていないものの営業している店舗も多くあります。(忍者場や鳥じんなど)
更新されていく地下街に看板は追いついていないのです。
改札からすぐという立地の良さで店を出しても、この土地に合わず収益を得られなければ賃貸の期限と共に出ていきます。
また、写真のように下水道が老化したことで地面から水が出てきたりと、環境的な面で去っていく人もいるようです。
さらに、改札近くといえど、目に入りにくい位置に位置していることも人を呼び込みにくい要因だと思われます。
写真左側は銀座線の改札口、右側奥が浅草地下街となっていて、こちらから入って1番左手前側の店が福ちゃんです。
改札から出てまっすぐ進んでしまえば、地下街に気づかず通り過ぎてしまうでしょう。
福ちゃんのように入口近くであれば人目につくこともありますが、その奥となるとさらに集客は厳しくなるのではないでしょうか。
店員によれば、リニューアルはできなくとも、人の導線から外れている入り口は変えたいということで
改札から近いという立地の良さだけでは、繁盛に繋がらないということが分かります。
つまり、浅草を訪れた人々の目線が浅草地下街に向きにくいことが集客の厳しさとなっているのでしょう。
老朽化と客の導線、双方の課題を抱えながらも
浅草地下街は日本最古の地下街として現存しています。
店員によれば、常連客だけではなく大学生などの若者も訪れており、
YouTubeやテレビなどのメディアが取り上げることもあるようです。
老朽化を課題と捉えるのか、レトロやノスタルジー、趣があると捉えるのか
導線が悪いと捉えるのか、奥まっていてディープな街と捉えるのか
答えはなく、どちらとも捉えることができるでしょう。
まだ私達も全貌を捉えられていませんが、さらに深堀していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
文責 大牧美衣奈、河西優介(2022年度4年ゼミ生)