午前中にも書きましたとおり,本日,平成29年度行政書士試験の合格発表がありまして,合格率は15.7%,合格者数は6,360人という結果になりました(合格された方おめでとうございます)。
試験直後より,問題の難易度については,やや易しいという感想等が出ていました(かなり易しいと言う評価もありました)ので,この結果についてはそれほど驚くことはありませんけど,現行の試験制度については,いろいろと考えなければならない部分も出て来ているような気がします。
現行制度で初めて合格率が10%を超えた平成25年(10.1%)あたりから,年による落差のようなものが以前に比べかなり激しくなって来まして,翌26年試験は補正措置が入って8.3%,その翌年の27年は出題ミスがあって13.1%,一昨年の28年こそは,ここ数年の試験の中で最も平均的ともいえる10.0%でしたが,今回発表された昨年29年試験は15.7%という過去最大レベルになっていまして,合格率に関する目安のようなものがほとんど消えてしまっていて,試験そのものがどういう方向に向かっているのか(何を求めているのか)が分かりにくくなってきています(上記の合格率は全てセンター公表による数字です)。
合格率に関しては,下限はあっても上限はない,というのは,ある程度見えてきているんですけど(今回逆の補正が入りませんでしたので),このままの制度を続けていきますと,年によっては合格率20%超えもありそうですからね・・・
平成24年度試験より,合格率は年毎にしっかりと上下(上げ下げ)活動を繰り返していますので,昨年29年度が順番的に上がる年だった以上,今年30年度試験は,昨年に比べほぼ確実に難易度は高くなり合格率は低くなるということが,今の段階で読めてしまうんですよねぇ(それ自体もどうかと思いますけど)・・・
今年はついに平成最後の試験となりますが,来年以降,新元号の下で新しい試験制度を本気で考えていく時期が来ているような気がしています。