勤労感謝の日を含む連休は、犬連れで2泊のアウトドアライフを楽しみ、命の洗濯をして帰ってきたのに、帰宅後、思いもよらぬ事態に…。荷物の片づけをしていると、なんとなく腰、脇腹に違和感を覚え「腰痛の気配だわ」と思った私は、お風呂に入って温めたりしていました。
夜中、重だるい痛みで目を覚ましました。ぎっくり腰? 急激な衝撃はなかったのに? こりゃいかんと思いながら、ぎっくり腰に効果があるテーピングを脇腹にしましたが、朝になってもいっこうに痛みはひかず、何かの動作をするたびにズキンとくる痛みに「うっ!」とか「おうっ!」とか声を上げておりました。
どうしても行かなければならない仕事があったので、よろよろ出かけたけれど、家に戻った頃にさらに思うように動けず、思わず大声をあげてしまうような激痛に見舞われ、ひとりで大騒ぎ。犬がちょっとぶつかったくらいでも「あーうちっ!お願い、あっちに行ってて!」「来ないで!」と…、犬には可哀想なことをしました。
ドイツではぎっくり腰のことを「魔女の一撃」と呼んでいるそうですが、まさに一撃をくらった激痛で、気絶するかと思うほど痛い! ただ、ぎっくり腰という病名は存在しないんですね。正確には「急性腰痛症」。なぜこうなったか…、要因としては長く寒気にさらされていた、長時間車中で不自然な体勢(大きな黒犬が膝に乗りかかっていた)などが挙げられますが、はっきりした理由は分かりません。
で、26日は魔女の一撃に次ぐ一撃で、動くたびに一撃をくらうので、どうにもならない。甘く見ていた私はすでに炎症を起こしていたであろうに温めてしまったり、症状が重くなりつつある日に安静にしていなかったので、悪化したんですね。どの筋肉、また脊椎のどの部分を痛めているか分からなかったので、とりあえず鍼灸治療を試みたいと思い、帯津三敬塾クリニックの鍼灸治療に予約の電話を入れると、当日の予約はいっぱいで27日の朝一番に行くことになりました。
問診、診療を始めると、凝り固まっていた筋肉が腰の深部、腸の奥を通っている腸腰筋で、腹部全面からは鍼が刺せない場所であることが分かりました。中医師である藤井先生でも触れられるわずかな部分しかを緩められなかったんです。それでは腸腰筋全体を緩めることはできません。背中から鍼を打てないこともないそうですが、4~5cmの鍼で多少の痛みを伴うので、初心者にはお勧めしないとおっしゃる。私もすかさずブルブルと首を横に振りました。先生は腸腰筋がこんなに硬くなっていたら、さぞ痛かろう。痛みによるストレスを取り除くためにも、痛み止めの経口薬だけでも処方してもらうといいと勧めてくれたのでした。
で、何度か行ったことがある整形外科へ行きレントゲンを取ると、第4腰椎が少し前にずれており、先生は「よくある加齢による脊椎すべり症だね」というのです。よくあるの? 加齢? 何、それ!
確かにレントゲン写真を見ると、少しずれている。そのために椎間孔を通る神経が圧迫されたのでしょう。腰椎のずれをカバーするために腸腰筋が硬結し、血流障害を起こし、そこに長時間の寒さや不自然な姿勢が加わって、さらに神経の圧迫が増したのかもしれません。それで動くたびに一撃をくらっていたのです。
結局、背面部に2カ所痛み止めの注射を打ってもらい、経口消炎鎮痛剤をもらって帰りました。それで今日はかなり楽になったのです。
さもさくさく病院めぐりをしたような書き方ですが、とんでもありません! 段差につまずくだけでも魔女の一撃をくらうんだもの。能楽師のような歩き方で、のそりのそりとしか進めませんでした。
昨日は池袋にあるクリニックへいくのに妹が駅まで車で送ってくれ、また整形外科へも彼女が車で送迎してくれました。彼女が近くに住んでいてよかった。ものすごく助かりました。妹は何度かぎっくり腰を経験しているので、その辛さをイヤというほど知っています。なので、いろいろ世話を焼いてくれたのでした。私も初めて妹の痛みを知り、「本当に大変だったのね」と改めて労ったのでした。