<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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タラップを降りてバスに乗車した。
乗客が20人ほどしかいなかったのでバスは1台で十分だったようでそのまま出発。
ターミナルに向かって走り始めた。
そのバスからの光景も一種独特の雰囲気が漂っていた。
先述したように駐機場は欠航で不要になった航空機でいっぱいになっている。
ANAとJALの機体が同じ場所に混在して駐機されているのが印象的だが、機体の向きが交互に前後を入れ替えできるだけ詰めて駐機されている。
これがいかにスペースに対して飛べていない機体が多いかを物語っていた。
それだけ羽ばたけない飛行機たちが余っていのだ。

エプロンから進路を変えてバスはターミナルに沿って走る。

いつもならバスからはターミナルから各出発便に多くの乗客が乗り込む風景が望まれるはずだが、今日はそういう景色がない。
ボーディングブリッジの窓の中を行き来する人の姿が全く見えないのだ。
出発便が無いはずはない。
私の搭乗便をタラップ&バス移動に導いたのはボーディングブリッジがふさがっているためであろう。
だから人影が見えないのは出発便があっても私の乗ってきた関空からの便のように乗客が少ないのだ。
えらいこっちゃ。
時刻はまもなく午前8時になろうとしていた。
出発便であふれる時間だが、人の姿は見ることがないほど閑散としているのか。

事態の深刻さを予測させるものなのであった。

早朝の羽田。
到着ロビーは常でも人は多くはない。
でもこの日はもっと少なかった。
椅子に座っている人がたった2人。
歩いている人の姿はなかった。
私は羽田空港から目的地までは空港バスで移動することを決めていた。
京急線とJRまたは地下鉄を使って目的の場所まで移動するにはどうしても雑踏をくぐり抜ける必要があるので電車は避けてバスにするつもりだった。
でも時刻表を見ると大きな張り紙がされていて「コロナの影響で運休している便があります」みたいなことが書かれている。
私の向かう先も1時間に1本程度に間引きされているようで次の便まで40分ほど待つ必要があった。

バスのチケットを購入して出発ロビーの様子を見に行った。
第二ターミナルは到着フロアの上の階が出発ロビーなのだ。
エスカレータを上がるとさすがに羽田空港。
乗客は関西空港よりも遥かに多い。
多いとはいえガラガラであることに変わりはなく活気はない。
エスカレータを上がった先に子供の遊びスペースがあるが黄色いテープで囲まれて立ち入り禁止・使用禁止になっていた。
コロナ対策で使えないようにしていたのだ。

売店がオープンしていないところが多いからか、やはり人通りは多くない。
ガラスの向こうの搭乗ゲート側の人通りも多くない。
これは暫く大変な状態は続きそうだ、と思ってバスのりばへ移動。
バスの乗客は私を含めてたった2人だった。

コロナの深刻な影響をひしひしと感じる半年ぶりの羽田空港なのであった。




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