<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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今日の夕方、近所のスパーマケットに出かけたら中国産のウナギが1匹980円の特価にも関わらず、大量に売れ残っていた。
売れ残っていた、というような生易しいものではなかった。
売れている気配がまったく感じられていなかったのだ。

今この時期、中国産の食材を買う気は消費者には起きない。
たとえそれが反日デモ発生以前に出荷されたものであったとしてもだ。
毒入り餃子事件以来、中国で生産された食材に対する信頼性は地に落ちたままだが、それが回復する前に今回のようなデモに至ったのは、中国から食材を輸入している企業にとっては致命傷になるかもしれない。

なぜなら、対日輸出商品となれば、どのようなことがされているのか、日本人としては中国人を全く信用出来ないからだ。
「小日本」
「鬼日本」
などと書かれたプラカードを数万人という市民が無知とはいえ掲げて、暴力に訴える。
あるものは大使館を襲い、
あるものは飲食店を襲い、
あるものは生産工場を襲って再起不能なまでに破壊しつくした。

日本人は感情を爆発させず、耐えることを知っている民族である。
3.11の大惨事に遭っても、人々は冷静に対処し略奪、暴力、破壊などを行わず、逆に助け合うことに対して社会のトップから底辺までが力を合わせる人々で構成されている。
「いずれ中国も目覚めるだろう」
と思って待っていたが、それももう限界かもしれない。

ウナギの売れ残り単に中国産品に対する信頼性の欠如にとどまるものではない。
これの意味するところは、
「中国とのお付き合いは民間レベルでは終わりですよ。少なくとも当面は」
というメッセージだ。

生産工場を潰された自動車、弱電、その他メーカーはMade in Chinaの日本製品を出荷しなくなるかもしれない。
多くの日本人は、それは正しいことだと思うだろう。
別に中国でなくっていいじゃないか、という意味だ。

多くの中国人失業者が中国人自らの手によって生み出されている。

ウナギは中国以外でも採れる。
工業製品もしかり。
20年前までは中国市場なんてものも無かった。
だから中国が無くても消費サイクルは確保できるに違いない。

でも中国人の労働生産は中国でしか生み出せない。
中国人の労働力がウナギのように売れ残るのも時間の問題だ。

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