<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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今年最初の映画鑑賞は何にしよう?

と、あまり悩まずに決めたのがトム・クルーズ主演の「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」なのであった。
この映画、先日見た「タンタンの大冒険」とは正反対のアナログアクション満載の痛快な2Dアクション映画だった。

正直、年初めの映画に選んで大正解であった。

ミッション・インポッシブルというと中学生の頃に深夜テレビで放送されていたテレビシリーズ「スパイ大作戦」の映画化作品であることは、私ぐらいの世代であれば誰でも知っていること。
ピーター・グレイブスやマーチン・ランドー、レナード・ニモイが演じていたスパイアクションが映画となって今回で4作目。
毎回アイデアが満載のノンストップアクションが魅力的だが、今回もまた、その魅力はIMAXの大スクリーンで余すことなく発揮され、新年のエンタテイメントとして極めて上質なのであった。

中学1年生の娘を伴っての鑑賞だったが、映画そのものが面白かったことに加えて娘の反応が面白く強く印象に残った。

これまで娘はファンタジー系の映画か、アニメ映画にご執心。
つまりはお子様向け映画に夢中でなかなか大人の見る映画に積極的に足を運ぼうとしなかった。
というよりも大人の映画は見たことがなかったのだ。
もうすぐ中学2年生にもなる身の上なので、いつまでも「お子ちゃま映画」も無いであろうと、以前から中学生でも楽しめる映画を探していたのだ。

そこで白羽の矢が当たったのが「ミッション・インポッシブル」であった。
ちょっとシゲキが強すぎるかも、という危惧がないこともなかったが、私が中学生の時に「ナイル殺人事件」や「007私を愛したスパイ」などで映画に見ざめたことを考えると、早くはないと判断したのだった。

で、その娘の反応というと、絶妙な驚き方なのであった。

今回の映画の見せ場シーンの一つにドバイにある世界最高層のビルの上でのアクション場面がある。
トム・クルーズが命綱を付けてスタント無しで演じた脅威のアクション場面だが、大人でもハラハラして見ることになるこのシーンで、私は娘の表情を観察したのであった。

娘は椅子に張り付いたまま、目をまんまるにひんむいて、口を半開きのままスクリーンを凝視していた。
私はその表情を横から見ているとハラハラしているシーン以上に、面白くて笑いがこみ上げてきた。
その私の観察に気づいた娘が私の方を振り向き、ニコッと笑って、
「すごい映画やな」
とつぶやいた。
もう無我夢中になっていたのだ。

「ミッション・インポッシブル」は娘の「お子ちゃま映画」卒業の絶好の素材になった瞬間なのであった。

彼女曰く「これほど面白い映画、見たことなかった」と終わってから感想を大声で叫んでいたが、私も最近のCG満載のアクション映画に食傷気味を通り越してみたくもない状態になっていたところへ、超アナログアクションの本作だったので(もちろん最新のCGIも駆使していましたが)面白くて、楽しくて、大満足なのであった。

ともかく音楽はカッコいいし、私と同じ世代とは思えない身のこなしのトム・クルーズもなかなかいいし、カメラワークが絶妙なのが、これまた楽しい。
3Dでなくても十分以上に楽しめることを再確認もさせてくれて、これがまたいい。

「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」という映画は初詣の次に訪れなければならない場所と言えるかもしれないお正月なのであった。



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