<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地





あれだけ「ANAもケチになったもんだ」とか批難していたのに、宗旨替えか?

と指摘されそうだが、最近ANAの機内サービス「My Choice」のソフトドリンクに凝っている。
300円や400円あるいは500円を払っても味わうだけの価値があるドリンクが少なくないことに気づいたのだ。

昨年「ANAの機内サービス有料化」のニュースを読んだ時、私は飛行機の旅が特別なものではなくなったことを大いに悲しみ、かつ「なんてしみったれた航空会社なんだ」とクレームをつけたものだ。
そのクレームはこのブログのバックナンバーでも読むことができるのだが、いざ「My Choice」なるサービスが始まってみると、試しに金を出して飲んでみたい衝動にかられて数ヶ月前、一本のジュースを買い求めてしまった。

そのジュースは和歌山県産ジンジャエール。

今はすでに販売終了しているジュースなのだが、このジンジャエールがすこぶる美味かったのだ。
他のジンジャエールを圧倒する強い刺激。
朝早い便に乗ることの多い私には、朝の目を爽やかに、そして強烈に目覚めさせてくれるその鮮烈さが魅力的で、思わずグググッとファンになってしまったのであった。
「これは......うまい!」
一口飲んだ時、心のなかで無意識のうちにそう叫んでいた。

あれだけ批難していたANAの有料サービスに簡単に篭絡されてしまった瞬間なのであった。

以来、私はANAを利用すると座っている位置と混雑具合、そしてその日の小銭の持ち加減でこのサービスを利用するようになった。
あるとき、
「ジンジャエールのお味はいかがですか」
と客室乗務員のお姉さんに訊ねられたことがあり、
「美味しいですよ」
と答えたことがあった。
そのお姉さんによるとお客さんによってはANAの和歌山産ジンジャエールは刺激が強すぎるということであった。
味の好みも人様々。
その翌月からメニューから消えたことを思えば、ある種のアンケートであった可能性は否めないが、あの濃い味のジンジャエールは数あるジンジャエールでも絶品。
海外でも行かなければ味わえない奥深さがあったように記憶している。
さすが、国際線もビュンビュン飛んでいるエアラインだと思った。

ジンジャエールが終わってしまって寂しく思っていたところに新たに登場したのが、「信州産の搾りたて巨峰を使ったぶどうジュースです」。
ずいぶんと長い名前なのが玉にきずだが、これがすこぶる美味なのであった。

味は赤ワイン。
作っているメーカーもワイナリーなので、その製法は近いものがあるのかも知れないが、コクがあり、甘すぎず、酸っぱさはなし。
いわゆるグレープジュースなのかもしれないが、市販のグレープジュースと全く違うのは、後味がさっぱりしていることと、はやり味の重厚さなのだ。

前回飲んだときは写真を撮るのを忘れるくらい味を楽しんでブログのネタにするチャンスを逸してしまったので、今回こそは、と関空から羽田に向かう飛行機の中で撮影した。
しかし、今回もやはり、味を楽しむことに気を取られたあまり、写真を写す前に開封して一口飲んでしまったのであった。

なお、有料メニューを購入すると客室乗務員のお姉さんが透明のプラスチックのカップに氷を入れてくれるので、それもまたワンランク上のような感じがしてなかなか良い。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )