イスラム寺院の「清浄寺」を後にして、「孔子」を祀っている「文廟」という所に向かう。町並みは、とても落ち着きがある。明るいこげ茶色を基調としたレンガ造りの建物群が続く。アパートなども、このレンガの色が基調となっている。「文廟」に着く。「孔子を祀る文廟」は中国全土の都市にある。ここは いわゆる昔の学府「大学」のような場所だった。日本でいえば、江戸時代の「藩校」のような感じだろうか。中国の英雄「鄭成功(てい・せいこう)」や泉州出身の学者「李贄(り・し)」なども ここで学んだといわれている。
この「文廟」は唐の時代に創建され、南宋時代の1137年に再建。現存建築は清の時代に作られたものである。かなり広くて大きな学堂で風格を感じる。本堂には孔子の像が祀られていた。
「文廟」を後にして、次は最も行きたかった「開元寺」に向かった。雨が降り続いていた。蔣さんの従兄弟の車で、開元寺の近くまで送ってくれた。「西街」という通りを歩く。歴史的な家並みは情緒を感じる。泉州特有のレンガ造りの建物が続く。たくさんの店が並んでいた。開元寺の塔が見えてきた。
開元寺の門をくぐり、境内に入ると大きな堂が見えた。記念撮影をする中国人観光客たち。別の塔も見えてきた。かなり大きな石塔だ。しかし、改装工事中だった。八重椿が美しい。架空の動物「麒麟(きりん)」のような大きな壁レリーフがあった。
境内に桜のようなものが咲いているところがあった。7分咲きから満開になっている。沖縄の櫻と同じ「寒緋桜(かんひざくら)」だった。本州に咲く櫻とは違うが、桜というものが見ることができ、感慨深い。あと1カ月で京都の櫻も開花するんだなあ----。見たいなあ---。 しばらく歩くと、堂のそばに大きな「菩提樹(ぼだいじゅ)」があった。
本堂に行く。堂の石壇をよく見ると、「インドのバラモン風」のレリーフが彫られていた。堂の内部は何体もの釈迦の像。天井を見ると「楽器を持つ飛天の大きな彫刻」がたくさん並んでいた。素晴らしいと思った。
本堂「大雄宝殿」の裏側に廻る。ここの石柱にも「インドバラモン風」のレリーフが見られた。この開元寺は、686年の唐時代に創建。福建省最大の寺院である。境内には樹齢1200年を越えるものもあった。2つの東西の石造りの塔があるが、1604年の「マグニチュード8、震度10」の地震の際にも崩れなかったという。宋や元の時代には1万人くらいの僧侶がいたといわれている。現在の寺院は、往時の寺院の広さの10分の1あまりの広さだという。
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